ブラジル人との結婚と現地での生活③~幼稚園の特徴

ブラジル、サンパウロ在住の主婦です。夫は日系ブラジル人であり、10歳の長女と6歳の長男と共に生活しています。ここでは、私の子供たちが体験したブラジルの幼稚園についてお話しします。

幼稚園の特徴

 公立と私立

ブラジルの幼稚園には、他の国と同じように公立と私立の2種類が存在し、小学校に併設している幼稚園もたくさんあります。そして、午前中と午後の部に分かれています。そのため、例えば1つの家庭であったとしても、上の子は午前中に幼稚園に通い、下の子は午後に通うということが起こり得ます。
我が家の場合は2人とも午前中に幼稚園に通いました。そのため、同じスクールバスを利用できて親としてはありがたかったです。特に長男にとっては初めての幼稚園ですが、大好きなお姉ちゃんと一緒にスクールバスに乗って学校に通えるということが嬉しかったようです。
ちなみに、このように午前の部と午後の部に分かれているということで、日本に暮らすブラジルの家族は日本でもブラジルと同じように、子供たちを午前中だけ、あるいは午後だけ日本の幼稚園に行かせたいと考えてしまい、トラブルになってしまうこともあるようです。

 幼稚園の特色

私立の幼稚園はパルチクラと呼ばれ、園によっては柔道や剣道などを取り入れていたり、カトリックのミッションスクールだったり、その特色は様々です。
授業料や教材費、制服代等とお金がかかることもありますし、この他にも絵の具セットや柔道着など、学校によって力を入れているものに応じて道具を買い揃えなければいけません。
それに対し、公立の幼稚園は授業料、教材費、制服代の全てがほぼ無料です。これは、多くの貧困家庭に配慮するためです。ブラジルでは貧困に悩む過程も少なくないため、そのような家庭の子供たちも平等に教育を受けることができるよう、無償で幼稚園の教育を提供しています。

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長女の経験

 休憩時間

長女は私立の幼稚園に通いましたが、小学校は公立に通い、長男はその小学校に付属した幼稚園に通っていました。午前の部であっても午後の部であっても、1時間ほどの休憩があります。公立幼稚園の場合は給食が出ます。私立幼稚園の場合は休憩時間に食べるおやつをもって行くなり、学校内の売店で買わなければいけません。
長女は私立幼稚園に通いましたので、フルーツやポンデケージョ、ジュースなどを保冷バックに入れて持たせるようにしていました。小さなアンパンマンのおにぎりや、うさぎの形に切ったリンゴを持たせたときには、先生やお友達が非常に珍しがり、羨ましがっていたそうです。

 柔道に力を入れた幼稚園

長女が通った私立の幼稚園は、特に柔道に力を入れていました。長女は生後10ヶ月位から日本の保育園に通っていましたから、でんぐり返し等は1歳の頃からやっています。そのため、他の子供たちよりも器械体操が上手だったようで、柔道の指導をする先生にも気に入られていました。

 幼稚園の大きさ

ブラジルの幼稚園の規模は日本の幼稚園の規模と同じくらいです。園庭と園舎、フットサルのコートくらいのグラウンドが整備されており、その他に各年齢の教室と図書室、食堂などがあります。給食を出している場合には調理室もあります。
園庭の遊具は日本でもお馴染みの滑り台やブランコ、ジャングルジム、おままごとで使えるようなミニハウスがあります。教室にある机は台形の形をしているため、いくつかを組み合わせれば丸く座れるようになっています。

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1年間の主な行事

 1月から6月

公立幼稚園は私立幼稚園に比べるとイベントが少ないため、ここでは私立幼稚園の行事を紹介します。

1月は前年度の終わりと新年度の間となり、日本の春休みに当たります。
2月は入園や進級の時期であり、日本のように特別な式典はありません。日本は新年度が4月に始まりますし、例えばアメリカならば9月に始まります。ブラジルでは2月に始まるのです。入園や進級のときには、子供たちは思い思いの仮装をして登園します。
3月は特にイベントがなく、4月はイースターがあります。ウサギが子供たちにチョコレートを配るのです。
5月には母の日があり、お母さんたちが学校に集まって子供たちがお母さんたちのために歌を歌ったり、ダンスを踊ったりします。いわゆるブラジル版のお遊戯会ですね。
6月は特にイベントがありません。

 7月から12月

7月には日本の学園祭のようなものが開催されます。フェスタジュニーナと呼ばれます。
8月には父の日があり、普段忙しいお父さんたちが学校に集まって子供たちとひとときを過ごします。多くの国では6月に父の日がありますので、少し違いますね。
9月には特に予定がなく、10月はハロウィンで盛り上がります。子供たちは吸血鬼や魔女、海賊などの仮装をします。
11月には予定がありません。12月はもちろん、修了式とクリスマスパーティーが行われます。このタイミングで転園する子供たちもいるため、最後の思い出作りも兼ねています。

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働くお母さんたちが多い

ブラジルの幼稚園児やそのお母さんたちを見ていると、とにかく働くお母さんたちが多いというイメージがあります。そのため、もちろん子供が幼稚園に行っている間はお母さんたちは仕事をしますし、もしも幼稚園が休みの時期の場合はおばあちゃんなどの親戚に預ける人もたくさんいるようです。

3歳位までの子供を預ける託児所は存在しますが、利用料が高いために、高給取りでなければなかなか使えません。医師や弁護士の子供たちが利用している程度でしょうか。そのため、親戚の助けが必要になるのです。困った時の神頼みではなく、困ったときのババ頼みなのです。

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