日本とイタリアで妊娠・出産して感じた両国の違い(出産編)

私は、長女はイタリアで出産し、次女は日本で出産しました。まさか2つの国で2回の出産を経験するとは思わず、当時は様々なカルチャーショックを受けたものです。前回は妊娠生活について触れましたので、今回は出産制度の違いについて紹介します。

出産・入院

 日本の場合

日本では、陣痛が10分間隔程度になったら事前予約をしていたかかりつけの病院に電話連絡をしますよね。入院の許可をもらってから病院に行くということが多いと思います。

 イタリアの場合

イタリアでは、陣痛が来たらどこの病院でも良いので、カルテを持参し、直接救急窓口に行きます。万が一、そこの病院が満員などという状態で受け入れてもらえない場合は、救急車で別の病院に搬送されることもあります。それでも病室が空いていない場合、廊下で、簡易ベッドの上に寝かされたという人もいるようです。それは日本でいう出産難民と同じなのではないかと思い、最初にこの話を聞いた時には怖くなりました。

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産後の入院

 日本の場合

日本の入院生活は病院によって大きく異なりますが、基本的に日本はサービスがホテル並みだと感じています。私が日本で次女を出産し、入院した病院は小さなクリニックでした。産後は看護師さんが頻繁に様子を見に来てくれて、食事中は赤ちゃんを預かってくれたり、細かいことも相談に乗ってくれたりと、非常に安心であり、快適でした。ご飯も豪華でおいしかったです。入院期間は、日本だと平均5日から7日です。
また、退院後は生後1ヵ月の検診まで、赤ちゃんはなるべく外出しないようにと言われます。体温調節がうまくできず、免疫や抵抗力が弱いからという理由です。

 イタリアの場合

イタリアの入院生活は強烈な印象がありました。大きな公立病院でしたが、生まれてすぐに新生児を隣に寝かされ、4時間ほど放置されました。誰も見には来ません。病室に移ってからも呼ばない限り看護師さんはやってきません。呼んでも来なかった気がします。
出産直後から、24時間の赤ちゃんとの生活が始まります。自然分娩の場合、問題なければ2日で退院します。妊娠出産は病気では無い、という非常にドライな感覚があり、最初から母親が赤ちゃんの面倒を見る、ということが当たり前です。食事は完全な病院食でしたが、美味しいとは言えませんでした。さすがイタリアの病院なのでラザニアなども出ましたが、美味しくなかったです。

これだけ聞くとイタリアでの出産は大変そうに感じますが、1人目の出産からこの状態だったため、自力でやっていく自信がついたと思います。むしろ早く退院したくてたまらず、自宅の方が夫の助けもあり、母子ともに良い環境だとさえ思いました。
退院後は、産後1週間検診など、すぐに赤ちゃんを連れて病院に行かなければいけません。外出を控える日本とは違い、新生児の頃から適度に外気に触れさせて免疫をつけるという考え方が主流です。そのため、生まれたての赤ちゃんを連れて公園などに来ている人もよく見かけます。

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出産の費用の違い

 日本の場合

日本では、妊娠・出産には保険が効きません。そのため、産後に出産証明書を添付して給付金の申請をします。国からの給付金と、企業勤務をしている場合は会社からの給付金、個人で加入している医療保険などがあります。
医療機関や出産方法によってかかる金額は変わってきますが、給付金を差し引いて数万円から数十万円の出費になることもあれば、逆にプラスになることもあり得ます。

 イタリアの場合

イタリアでは、出産は基本的に無料です。平均2日から3日の入院中や、入院中の母子検診なども全て無料なので、退院するときには書類に署名して、お礼を言って病院から出るだけです。
妊婦検診にはお金がかかりますが、出産日がかからないため、妊娠と出産をトータルで考えればイタリアの方が断然安く済みます。

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イタリアの妊婦への対応

イタリアは、男女問わず子供好きな人が非常に多く、妊婦や子供、子供を持つ母に対しては非常に寛容な国だと感じています。妊婦は、あらゆるところで優先され、「マタニティーマークをつける事は安全かどうか」などと言われている日本とは大きく異なります。
公共の場所や公共交通機関においても、赤ちゃんが泣いたとしても一緒にあやしてくれる人がたくさんいます。文句をいう人がいたら、間違いなくその人は周りから反撃されるのではないかと思います。産後は3ヶ月から6ヶ月で職場復帰する女性が多く、共働きの家庭も多いためにサポートも整っています。
日本のスムーズなシステムも素晴らしいですが、イタリアで出産を経験し、イタリア人の妊婦や子供に対する優しさには感動しました。これは日本でも見習うべきだと感じています。

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