フランス生活20年!パリ通信④フランス人とお酒

お酒というと日本ではビール、日本酒、焼酎などが主流ですが、フランスではやっぱり何といってもワインです。食事にワインがないと何となく寂しいと感じるフランス人。私もワイン大好き派で、ボルドーワインよりもブルゴーニュワインを好みます。その違いはちょっと横において、今日は、切っても切れないフランス人とワインの関係をいくつかの例をあげて掘り下げてみます。

えぇ!?昼間からワイン?

私がフランスに住み始めて間もない頃、仕事先の関係でお昼をごちそうになる機会がありました。昼食なので、そんなに時間は取られないだろうと思っていたら、とんでもない、たっぷり2時間。

 ワインは水替わり!?

レストランの席に着くや、「赤それとも白?」と聞いてきます。え?何のこと?と思っていると、隣にいた同僚が私の横腹をつついて「ワインのことよ」と耳元でささやいてくれました。なんとまあ、昼間っからアルコールを飲むんだ、と感心している間もなく、1本の白ワイン(確かシャブリだった?)がポンと目の前に置かれました。少々気後れしましたが、確かにその日食べた魚料理はこの白ワインがあったからこそ美味しかったし、仕事の交渉もこのワインがあったからこそスムーズに運んだ?ような気がします。
帰りのメトロの中で同僚が、「フランス人にはワインは水替わりなのよ」とあっさりとした顔で言ったときには、私は本当にフランスに来たんだとつくづく感嘆しました。

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意外に少ない酔っ払い

前項のような話しを読むと、さぞかしフランスには酔っ払いがウジャウジャいるのかと思われがちですが、それが意外にも少ないんですね。日本でよく見かけるような駅のホームの隅で、苦しそうにもがいているようなサラリーマンなんて見たことがありません。その点は、スマートなんだと思われるでしょうが、そうではありません。

 遺伝子の違い!?

要するに、体質が違うだけのこと。あれだけ脂っぽい肉料理を日夜食べている人たちなので、元々から肝臓が強いんでしょうと思いますが、要するに遺伝子が違うらしいのです。特に日本人はアルコール順応力が他の国民に比べて極端に低いようです。参考サイト:http://www.kirin.co.jp/csv/arp/fundamental/japanese.html
以上のような事実踏まえて、日本人はフランスで生活する心構えが必要でしょう。因みに、どうして私は酔わないのかしら…?

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ええ!?子供もワイン飲むの?

ある時友人の家に夕食に招ばれた時のエピソード。テーブルについていた男の子(5才)が、「パパ、僕も…」と隣りにいた私の友人におねだり。さて、何のことかと思いきや、どうやら「ワインを飲みたい」らしいのです。すると、私の友人はいとも簡単に「じゃあ、今日だけ特別に」と言って、子供のグラスに1ミリほどの赤ワインと水を混ぜて「ハイ」と渡します。ええ?子供もワインを!とびっくり仰天。グラスの色が微妙にうっすらピンク色になるのを見て、男の子は上機嫌。

 ワインとの付き合い

なるほど、こんな小さな時からフランス人とワインの関係は始まるんだ、と納得。確かにワインのアルコール度は多くとも14度がマキシム。一般にはほとんど11から13度です。それにワインは食事とともに飲むものと相場が決まっているので、子供でもそんなに影響がない?とのことです。まあしかし、日本ではあまり考えられない?ですね。

 ワイン派 or ビール派

確かにフランスではワインが主流ですが、昨今アングロサクソン文化の影響からか、ビール派というのもなかなか増えてきています。

 若者はワイン離れ

80年代までは、ワインを毎日飲むと答えたフランス人は51%、2人に1人だったのが、2015年に至ってはたったの16%とがた落ち。とりわけ、若い世代(18~30歳代)のワイン離れは如実。かろうじて、60歳以上の高齢者世代のおかげでフランス国内のワインの消費量が保たれているようなものです。

 ビール派の増えている

しかしながら、国外への輸出、特に中国や日本への輸出量が断然増えたので、フランスのワイン生産は問題なく安定しています。それに比べて、ビールの消費量は、どちらかといえば上がる一方。とりわけ女性の消費者が増えています。イギリス、ベルギー、ドイツなどビール大国と隣接している理由から自然とはいうものの、長い間ワイン派を保ってきたフランスとしては、なかなか画期的な社会現象の変化だと思います。

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フランス人にとってお酒とは?

要するに、フランス人にとってお酒は、人と人とのコミュニケーションの道具のようなもの。お酒は飲むためというよりも、食事の場を和らげるためにあるものだと思います。

 延々と語り合う

また、食事をしながら飲むものなので、時間をかけて味わって飲むことになり、それによりますます食卓の雰囲気が和みます。そうでなくても討論好きのフランス人、お酒を交えた食事は、延々と夜遅くまで続くのです…

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飲めないと言う勇気も必要

いかがでしたか?フランス人とお酒(ワイン) 。最近は日本料理の油抜き?料理の爆発的人気と、健康ダイエットブームのため、ワインの消費量はぐんと落ちる一方、それに伴ってかチーズの消費量も減少しているとか。長くフランスに住んでいる私には、何となくフランスのアイデンティティーの一部がはがれていくようで、少し寂しい気がしますが・・・。
さて、これからフランスへ行かれる方なら、必ず遭遇するワインを交えてのお付き合い。ただ、飲めないあなたなら、絶対に「飲みません!ジュ・ヌ・ボワ・パ!(Je ne bois pas !) 」を言える勇気を忘れないでください。

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