想像と違った!?ニュージーランドでの留学生活

海外留学と聞くと、かっこいい、楽しそう、英語がペラペラになる、などとキラキラしたようなイメージを持つのではないでしょうか。実は意外と大変なこともたくさんあります。今回は、私自身が高校時代に経験した海外留学において、大変だったことを紹介したいと思います。
私が日本で通っていた高校は外国語大学付属でしたから、国際交流が非常に盛んでした。特に私が進学したコースではクラスの全員が1ヶ月半の海外研修に行き、私を含めた数名は交換留学生としてさらに1年海外に滞在することができたのです。私は念願のニュージーランドに行くことになり、とても楽しみにしていました。
ちなみに、一般的に3ヶ月以内の海外体験は海外研修、それ以上のものは海外留学と区別をします。海外留学といっても行く先の国や留学斡旋事務所によって対応は大きく変わりますから、私の経験が全てだと思わないでください。これはあくまでも個人的な体験です。

シャワーは5分で!

 お湯の使用量が決まっている

ニュージーランドは日本と同じ島国であり、深刻な水不足に悩まされている国です。そのため、水を本当に大切に使うのです。私が留学した時は、まだまだニュージーランドのほとんどの家が貯水タンクにお水を貯め、電気で温めてお湯として使っているという状態でした。

つまり、1日あたりのお湯の使用量が各家庭で決められているのです。国を挙げて節水に取り組んでいるということもあり、新聞記事等には割と頻繁に目標とする一人当たりの水の消費量や節水に関する記事が掲載されていました。

 お湯の使い方

そのため、シャワーも5分間で済ませるようにと言われていました。決して意地悪で言っているわけではありません。家の建築様式と水を大切にする文化だからこそのものです。

これはオーストラリアやニュージーランドに留学した人ならば比較的多くの人が体験しているようです。オーストラリアに留学した私の友人は、最初ホストファミリーが湯船にお湯を張ってくれたことがあるそうですが、そのお湯に浸かって体や頭を洗い、そのお湯で体や頭を洗うようにと言われたそうで、どうしようか戸惑ったそうです。

また、洗い物をするときには流し台に水を貯め、洗剤がモコモコ泡立つ中にお皿を入れ、その中で洗います。その泡を洗い流す事はありません。泡がついた状態の食器をそのまま布巾で拭いたり、自然乾燥させたり、ということが一般的です。

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 ホストファミリーはビジネス

 まるで学生寮

これはニュージーランドでは比較的よくある話ですが、私がお世話になったホストファミリー宅では、なんと様々な国から7人の留学生を受け入れていました。もはやちょっとした学生寮の状態でした。

実はニュージーランドではホストファミリーになる事はビジネスの1つとして捉えられている面があります。お金をもらって留学生を受け入れているホストファミリーが多く、だからこそ「もらっている分しか世話はしません」というスタンスです。

 顔合わせることがほとんどない

私のホストファミリーは、完全に「あなたたち留学生と私たち家族」という線引きをしていました。そのため、休日に一緒にどこかに行ったこともありませんし、食材の買い出しについて行ったこともありません。

私自身はホストファミリーとの団欒に憧れていたため、少し寂しかった記憶があります。他の留学生たちも各自自由に遅くまで外出していたりしましたから、彼らとも顔合わせる事はほとんどありませんでした。最終日も感動の別れはなく、1人でタクシーに乗って空港に行きました。

 盗難トラブル

私が滞在したホームステイ先ではこの問題はありませんでしたが、同じ日本人の留学生の友人で、ホストファミリーの女の子にアクセサリーを盗まれるという被害に遭った人がいました。

日本人はお金持ちというイメージが強く、滞在先の自分の部屋には鍵がついていないということもあります。留学に行くときには、貴重品や珍しいものはなるべく持っていかない、鍵をかけたスーツケースの中に入れておく、などの注意が必要です。

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学校の違い

 授業ごとにクラスメートが変わる

この学校では、1日中同じ教室で、1年間同じクラスメートとともに授業を受けます。しかし、ニュージーランドを始めとする海外では、一人ひとり時間割が違い、朝のホームルームが終わったらみんな違う教室に行って授業を受ける、ということが一般的です。

そのため、授業ごとにクラスメートが変わるのです。毎時間違う教室に行き、違うクラスメートと一緒に授業を受けるという事はとても新鮮な経験でした

 友達作りが大変

その一方で、友達作りがとても大変でした。私自身は英語がほとんど話せなかったため、毎回毎回クラスメートが変わることにより、相手の顔や名前がなかなか覚えられなかったのです。

自分から話しかけるということにも勇気が必要でしたから、学校が終わってからも遊べるような仲の良い友達を作れたのは、日本に帰る直前だったように思います。

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ホームシックもあり!?

何かと楽しそうに感じる海外留学ですが、慣れるに従って日本に帰りたいという意識も起こるようになりました。私の場合、いちど「日本食が恋しい」と感じてからは、日本の友達に会いたい、家族に会いたい、自分の部屋で寝たい、などとホームシックが加速していたように思います。

当時はSNSやWi-Fi、スマートフォンなどもありませんでしたから、日本の家族と簡単に連絡を取るということもできませんでした。ホームシックばっかりは時間が解決するしかないのです。

初めての海外経験は、楽しいということよりも大変なことの方が多かったように思います。しかし、この海外経験があったからこそ、日本の文化の良さに気づき、海外旅行と海外生活は全然違うということ、そして異文化を受け入れることの大切さを学んだ気がします。これから、特にニュージーランドへの海外留学を考える人にとって参考になれば幸いです。

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