イギリス以外の英語圏の国に留学したいと思う場合、TOEFLの試験が必要になります。願書を提出する時、TOEFLの結果も併せて提出しなければいけないということがほとんどです。その場合、TOEFL iBTというものが必要になります。
TOEFLと言われても、TOEICと何が違うのかわからないという人もいるかもしれませんね。TOEICというのは非英語圏に住む人、特にアジア人向けの試験だと考えられています。それに対してTOEFLというのは英語圏の大学で、現地のネイティブスピーカーたちと同じ授業を受けるために必要とされる英語力があるかどうか、ということを測る試験です。つまり、TOEICよりもTOEFLの方が格段にレベルが高いといえます。ここではTOEFLの勉強法について紹介したいと思います。今回はリーディングとリスニングに絞って説明しますね。
リーディングは単語力が命
付箋でひたすら反復練習
TOEFLのリーディングは、英語圏の大学の教科書が読める能力を図るものであり、とにかく難しい単語がたくさん使われています。私はターゲット1900の単語帳に1,000枚近い付箋を貼付、毎日持ち歩いてすきま時間に何度も繰り返し勉強していました。そしてこれが1番効果的だったと思っています。TOEFL専用の単語帳なども売られていますが、実際はどの単語帳も似たような単語が掲載されていますから、自分が好きな単語帳を買えば良いのではないでしょうか。
まず、知らない単語に付箋をつけます。5ページずつ位何度も繰り返して覚えます。次の日の朝に自分なりにテストをして、覚えている単語の付箋を剥がしていくのです。このやり方を何度も繰り返し、付箋が少なくなってきたら今度は付箋の貼っていないものも含めて自分でテストをします。忘れていたものがあれば、そこに付箋を貼っていきます。とにかくこれを繰り返すのです。紙に書いていると時間がもったいないですから、頭の中で意味を唱えるだけで構いません。
家中に英単語を貼る
なかなか覚えられないという単語があったら、家の至るところに覚えられない単語を張りましょう。付箋の表に英単語、裏に和訳を書き、部屋のドアや電気のスイッチ、枕の横、窓の鍵などとにかく毎日いやでも目にする場所に貼ります。毎日それを見るたびに頭の中で唱え、和訳が言えなかったら裏を見て確認する、というやり方を繰り返します。また、いちど覚えられたつもりであったとしてもしばらく貼り付けたままにしておくと、より定着します。
単語を覚えるためにはなんといっても繰り返すことが大切です。ですから毎日、トイレに行っている間やエスカレーターに乗っている間など、ちょっとした時間を利用するということが大切です。
細かい文法は気にしない
重箱の隅をつつくような文法は必要ない
リーディングでは単語のみならず、文法が理解できるということも大切です。しかし、高校の英語の教科書の隅っこに乗っているようなマニアックな文法を知っている必要はありません。なぜならばTOEFLのリーディングはTOEICや英検のように文法を直接問う問題は無いからです。どちらかというといかに長文の内容を早く、かつ正確に理解できるか、ということが重視されます。
ですから難しい文法を覚えるのではなく、中学や高校1年生の時に習う基礎文法を徹底的に叩き込み、文を読んだ瞬間に主語、動詞、目的語、補語がパッと把握できて、さらっと意訳できる位であれば大丈夫です。
私は参考書、フォレストの基礎文法が書かれている部分に着目し、何度も読み返しました。問題を解くのも大切ですが、文法を理解していなければ文章が読めませんから、私は文法の説明を何度も読み、人に教えられる位になるまで理解できるようにしました。
とにかく量を読んで英語に慣れる
TOEFLのリーディングはとにかく時間が命です。細かい単語や文法に時間を取られてしまえば、絶対に問題を解く時間がなくなります。ですから、普段から長文をまとめて読む練習をしておき、習慣付けておくことが重要です。
私は大学の図書館にあった短い洋書や雑誌などを週に5冊ぐらい借りて、ひたすら読むようにしていました。英字新聞にもチャレンジしましたが、当時の私にはレベルが高すぎ、理解ができませんでした。一文一文完璧に理解しようとするのではなく、本全体のストーリーと要点をつかむことが重要です。
TOEFLのリーディングは学術的な文章が多いですが、最初は親しみやすい本から始めて徐々に英語の専門雑誌などを読んでみると良いのではないでしょうか。どんなに単語や文法が頭に入っていたとしても、読み込んでいなかったらリーディングの速度が上がりませんから、試験中に時間切れとなってしまいます。ですから単語と文法の勉強と並び、長文を一気に読む練習を行ってください。
内容を把握できることが大切
TOEFLのリーディングには、日本における英語試験にあるような文法と単語の知識を問うような問題はありません。英語圏の大学で、何百ページもの重い教科書を授業前までに読み込み、授業に備えることができるかどうか、ということが問われます。教科書を全て一言一句正確に訳すのではなく、教科書の内容を理解するということが最終目的ですから、細かいところにこだわる必要は無いのです。
リスニングはとにかく慣れるしかない
YouTube
リスニングに技術はありません。これは慣れるしかないと思います。そしてリスニングは1日10分や20分英語のCDを聞いたところで伸びるものではありません。1日に何時間も英語を聞き、それも毎日続け、やっと脳が英語の音に慣れていくのです。
私はYouTubeを聴いてリスニングの勉強をするという方法がお勧めだと思います。まずYouTubeの動画は面白いものが多く、何時間見ていても飽きませんよね。そして映像を一緒に見ることにより、音声だけで聞くよりも理解することが容易となり、しかもYouTubeには英語字幕機能と音声速度の調節機能があります。さらにYouTubeには様々な鉛を持った英語話者が動画をアップロードしているため、非常に役立ちます。TOEFLのリスニングにはアメリカ英語だけではなく、イギリスやオーストラリア、インドなど、訛りのある音声が必ず含まれています。ですからアメリカ人以外がしゃべっている英語を聞くことも重要です。
好きなドラマや映画
YouTubeだけではなく、好きな映画やドラマがある場合はそれを何度も見るということもお勧めです。字幕は日本語ではなく、英語字幕で見ることが重要です。
私はタイタニックの映画が大好きで既に何十回と見ています。ですからセリフをほとんど暗記するほどになりました。海外に行くはイギリス英語とアメリカ英語を話す話者が混ざっていますから、なまりのあるTOEFLリスニング対策としても効果的でした。
映画やドラマは1本が長いですから、1日1本見るだけで十分な練習になります。
カタカナ英語から卒業する
シャドーイング
リスニングのもう一つの勉強法は、自分で英語を話してみるとということも有効です。シャドーイングとは英文を聴きながらワンテンポ遅れて発音する練習を指します。シャドーイングをすることで、高い集中力が身につきますし、音声を真似しながら自分で話すことにより、カタカナ英語から英語らしい発音に慣れることが可能となります。
いざ自分で発音してみると、今まで聞き取れなかった子音の音や省略されている音などが具体的にわかり、聞き取れるようになります。音声は好きなものでいいですが、最初はゆっくりのものを選ぶと良いでしょう。
シャドーイングで培ったきれいな発音はTOEFLのスピーキングセクションで必ず役立ちます。
画像と合わせて練習する
YouTubeのTOEFLリスニング動画で練習
YouTubeで”TOEFL Listening”と検索すると、実に多くの練習問題の動画を見ることができます。TOEFLの参考書はとても値段が高いものが多いですから、YouTubeにアップロードされている動画を利用すると良いでしょう。これは無料で利用できますし、毎日更新されるため、ほぼ無制限に利用することができます。また、YouTubeにはTOEFLと全く同じように、リスニング中に画像が表示されます。TOEFL iBTはパソコンで行われるため、リスニング中にも音声に合わせた画像が数枚流れるのです。市販の参考書を使っても、タイミングに合わせて表示画像を変えたりすることができません。しかしYouTubeの演習動画ならば本番と全く同じ状況で練習することができるのです。
インプットとアウトプットを大量にする
冒頭で述べたように、リスニングにコツはありません。確かに本屋に行けばリスニングのコツを書き連ねた本が山ほど売っていますが、そんなものを読んでいる時間があるなら、その時間に何か英語を聞いていたほうがよっぽどマシです。英語のリスニングが得意な人は、いちいちコツを意識しながら英語聞いたりしません。ただ慣れているため英語が聞こえるのです。
ちなみに、英語を聞き流しているだけでは毎日10時間以上英語聞いたとしてもリスニングは上達しないでしょう。カフェで何時間いたとしても、BGMの洋楽は聞き取れませんよね。それと同じです。ですから毎日出来る限り長く集中して英語を聴く、英語を話す、ということがポイントなのです。
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