北京の大気汚染の原因と対策!セントラルヒーティングの功罪

中国の北京と聞くと、大気汚染を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。テレビでは、例えば子供が道に迷ってしまったなどのトラブルも紹介されています。ここでは、実際に北京に2年住んだ筆者が、大気汚染について紹介します。

大気汚染がひどいのは11月以降

 暖房・セントラルヒーティングの仕組み

北京では、暖房はすべて政府の下で管理されています。今は電気ストーブやエアコンがありますが、基本的に、個人が燃料購入して暖房に用いるという事はできません。

それでは、冬の気温がマイナス10度にもなり得る北京で、人々が何を重宝しているかというと、セントラルヒーティングと呼ばれる暖房になります。各部屋にはパイプがつながっており、そのパイプ内にお湯を流すことによって部屋全体を暖めるという仕組みです。

この暖房のおかげで、真冬のマイナス10度の中であっても部屋の温度は20度近くにも保たれ、むしろ暑いくらいになります。私も初めて経験して驚きましたが、室内ではトレーナーやセーターはいりません。少し暑がりの人ならば、室内はTシャツでも充分です。

 セントラルヒーティングによる大気汚染

しかし、それだけの威力を持つセントラルヒーティングですから、そのためには大量のお湯が必要です。そして、そのお湯を沸かすためには石炭が使われています。これが大気汚染の大きな原因の1つとなっています。

セントラルヒーティングは、毎年11月15日に始まり、3月15日に終わるということが決められています。病院や老人ホーム、学校等は少し早く、11月10日くらいから暖房が始まります。さらにその前には試運転も行われるため、大体11月に入ると大気汚染が格段と悪化します。

今では石炭を使わないお湯の沸かし方も考案されつつありますが、そこまで普及していないのが実態です。海外からはこのセントラルヒーティングに問題があると指摘されていますが、北京に住む者としては、セントラルヒーティングがなければ、この恐ろしい冬を越すことができません。また、北京に住む人口を考えると、効率の良さが重視されるのは仕方がないことかとも思います。
このセントラルヒーティングは、大気汚染を考える際に大きな問題となっています。

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大気汚染によって起こる問題

 空気清浄機とマスクは必須

大気汚染がひどくなると、もちろん人間の体にも影響があります。ひどい日には、空気清浄機を使っていても喉に違和感があります。しかし、より良い空気清浄機を買おうと思っても、中国製では心配もありますが外国製では値段が高すぎて、なかなか手が出せるものでもありません。

そんな時に重宝するのが3Mマスクというものです。これはフィルター付きのマスクで(実際にそのフィルターがどの程度役に立っているかはわかりませんが)、日本で見かける事はまずありません。大気汚染がひどい日は、ほとんどの市民がこのマスクをして外出します。そして、このマスクは風邪予防ではなく、あくまでも大気汚染から身を守るものですので、使い捨てではありません。使い捨てではありませんから、風邪予防の役には立ちません。

 周りが見えない

北京の大気汚染には警告が出される場合があり、1番悪いものは赤色警報というものです。日本でも話題になります。
この赤色警報の1つ下のレベルのものがオレンジ警報ですが、このオレンジ警報が出されるあたりから、100メートル先の景色もよく見えなくなります。これだけ景色が変わるものかと驚く位、周辺が真っ白になり、景色が分からなくなるのです。信号の色もはっきり分からないし、車が来ているのかどうかもはっきり見えず、わからないため、外出自体も命がけです。私たちは車を持っていないので、運転の必要はありません。しかし、大気汚染がひどい日はバスではなく、地下鉄で移動する方が安全です。

ちなみに、12月になるとクリスマスを連想させる飾りなども増えます。「ホワイトクリスマス」という表記もよく見かけますが、それを見るたびに雪によるホワイトクリスマスではなく、大気汚染によるホワイトクリスマスを思い浮かべてしまいます。それぐらい、窓の外は真っ白になります。

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北京の大気汚染への対策

 ハイブリッド車の導入

北京では、この大気汚染に対応するため、多くのハイブリッド車が導入されています。バスもハイブリッドに移行しつつありますし、車やバイクもハイブリッドが重視されているため、後から車やバイクが音もなく近づいてくる、ということがよくあります。正直、かなりびっくりします。また、大気汚染がひどいときにはハイブリッド車以外の車は道路規制を受けることもあります。

しかし、このハイブリッド車の導入には感嘆すべき点もあります。多くの駐車場にはハイブリッド車の充電のためのポイントが設けられ、このハイブリッド車が普通に使われています。大気汚染がひどいためにその存在が目立ちませんが、この導入は素晴らしいものだと感じています。

 揚げ物は控えましょう!?

最近発表された面白いニュースとしては、「大気汚染がひどい日は、揚げ物や炒め物は控えましょう」というものがあります。これは日本でも話題になりました。食べ物を揚げたり炒めたりすると煙が出るため、この煙が大気汚染を悪化させるというものです。各家庭にまでチェックが入ることはもちろんありません。しかし、揚げ物や炒め物する露店の中には、注意を受けた店舗もあるようです。

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観光で北京に来るなら季節を考えよう

いかがでしょうか。もしも観光で北京に来るならば、夏場が1番オススメです。もちろん1年中、大気汚染がひどい時はあるのですが、それでも11月から3月はとても大気汚染がひどいため、わざわざ観光で北京に来るような事はオススメできません。ただし、氷点下の気温も珍しくないためか、11月から3月にかけて、観光地の入場料等は若干安くなります。セントラルヒーティングは3月15日に終わるため、かろうじて空気の綺麗になる3月末は、観光客が多くなります。

 環境対策は人類の課題

大気汚染は、人体にも大きな影響与える問題です。日本でも四日市喘息など、大気汚染をめぐっては様々な問題が起こりました。地球温暖化が指摘される中、少しでも空気をきれいに保つ方法はないのかと、模索していく必要があります。

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