外国人の仕事の価値観 ~ 社訓を大声で繰り返し言う必要ありますか?

あなたは外国人と働く時に、価値観が違うと感じた経験はありますか?異なる文化で育った者同士ですから、考え方や捉え方の違いが生じるのは当たり前です。あなたが外国人に対して価値観が違うと感じた時には、恐らく相手も価値観が違うと感じて可能性さえあります。考え方の違いが原因で仕事が上手くいかなくなってしまった…なんていう話もちらほら…
今回はそんな文化の違いの溝を少しでも埋められるような、外国人の仕事の価値観についてお話ししようと思います。相手のことを知るのは国際理解の第一歩です。まずは「こんな考え方もあるのか!」という一歩から始めていきましょう!

いかなる役職の方でも従業員の「時間」を奪うことはできない

外国人には、日本人の多くには会社の為に自分を犠牲にするDNAが備わっているように見えるようです。例えば仕事が9時から18時までだったら、8時半もしくはそれよりも早く職場に来て、18時に上がるなんてことはしません。

 残業に関する考え方の違い

日本人の場合、どんなにやることがなくても、例えば18時で仕事が終わるのであれば18時20分ぐらいまでは職場にいないと「みんなにやる気のない人だと思われるかも知れない…」などと心配になってしまう人が多いのではないでしょうか。就業時間に対しては時間よりも長く働くということこそ、日本人の文化と言えるでしょう。
その一方で、基本的に外国人は違うのです。もちろん残業をしたり、長時間労働をしている外国人は世界中にたくさんいます。しかしボランティアで定期的に残業する外国人はあまりいません。ほんの少しの残業や早めの出勤などは許容範囲ですが、十何時間にもなるなら残業代は支払われてしかるべきであり、それがなされない会社など辞めた方が良いと考える外国人もたくさんいるのです。

 会社との関係は契約に基づくべき

外国人の考え方としては、会社側と社員を繋ぐのは契約書であり、「社員がその契約書に忠実に仕事をこなし、それに対する賃金が支払われる」のです。それ以下でもそれ以上でもありません。会社側には会社側の経営者的思考があり、社員には社員の従業員的思想があります。日本はアルバイト社員でさえ暗に経営思考を求められていますが、外国人はあくまで従業員は従業員。良く言えば個がしっかりしており、悪く言うと会社としての団結力はあまり期待できません。
従業員の「時間」を会社側が拘束できるのは契約書に書いてある時間だけであり、会社側の都合で従業員のプライベートの時間を会社側が奪うことに対しては強い反発が起きます。上司であろうが社長であろうが、賃金を支払わずに従業員に契約書以上の時間外の要求をすることは出来ないのです。

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 気持ちを1つにするのは難しい?

以前働いていた会社には数多くの外国人がいました。ほとんどの外国人が日本で長く暮らしており日本の文化にも精通していた人々ですが、ある日、カナダ出身の新しい同僚がやってきました。

 社訓を暗唱することに疑問を持ったカナダ人

その日は朝から定例会議でした。私たちの会社には定例会議において、社員全員、社訓を声に出して大きな声で言わなければいけないという習わしがあったのです。社訓は私たちの会社が目標にするところから、「自己を犠牲にしお客様の笑顔のために全力を尽くします!」といったものまでありました。そのカナダ人の同僚は日本語が堪能だったので、日本語で暗唱することになったのですが、なんだか納得していない様子。
仕事なのでその場はこなしていましたが、お昼休みになるとやはり私に先ほどの疑問をぶつけてきました。どうして全員で声を合わせなければいけないのか、なぜ必要以上の大きな声を求められるのか、なぜ自分を犠牲にしなければならないのか、彼の疑問は止まりませんでした。

 日本人の当たり前に対し外国人が理解できないことがある

日本では仕事内容だけでなく、社員一丸となって「心を合わせて頑張る」という部分が重要視される…と私は説明しましたが、カナダ人の彼には少し理解しがたいようでした。「どのような気持ちで働くか、社員がどのように感じるかは会社が堂々と決められることなの?」というのが彼の意見でした。
日本人が普段当たり前に行なっていることは、外国人にとっては理解しがたいことかも知れません。外国人と働く時は、以上のような疑問を抱く場合があることを覚えておいた方がよいでしょう。

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外国人にとってはフレンドリーであることが最高の「気づかい」 

これは特に英語圏の国に言えることですが、日本人の持つ「気遣い」のイメージと彼らの抱く「気遣い」のイメージは少し違います。日本人はお客様を丁寧に扱い、細部まで気を遣うことが良いとされます。しかし海外ではお客様とフレンドリーでいることが最高の気遣いだという考えもあるのです。

 外国人にとってお客様は神様ではない!

海外では、お客様に気軽に話しかけたり、天気の話や近況報告をしたり、そういったことが最高の気遣いだと捉えられています。逆に日本のようにお客様を神のように扱うのは「フレンドリーではない」=「あまり良い気遣いとは言えない」と考える外国人もいます。
もちろん気遣いの捉え方は人それぞれですが、文化によって気遣いの捉え方が違う場合がありますので、覚えておいてくださいね。

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日本文化が間違っているわけではない!

日本人が間違っているということではありません。むしろ、日本人の責任感の強さや気配りの細やかさが、仕事の場面で出ており、この日本文化は素晴らしいとさえ思います。

 外国人には日本文化は理解が難しいことを知ろう!

ただ、外国人にとっては日本文化・ビジネス慣習は理解しがたい点が多いため、私たち日本人は外国人にはなかなか理解されないことを知っておくべきだと思います。外国人の価値観は日本人と違う点がたくさんあります。違いを理解して、お互いに歩み寄れると良いですよね。

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