国際結婚に憧れる人がいる一方で、国際結婚は簡単ではありません。違う国で生活するという事は簡単ではありませんし、ビザの更新などでお金もかかります。実家を離れるということで不安が生じることもあれば、家族からなかなか賛成してもらえないという問題もあるでしょう。しかし、その一方で国際結婚には良いこともたくさんあります。ここでは、その良い事についてお話しします。
もう遠距離恋愛をしなくて済む
国際結婚の恋愛時代は遠距離恋愛
国際結婚をするカップルの場合、結婚前は遠距離恋愛をしていたという人が多いのではないでしょうか。もしも片方がもう片方の国で仕事をしていてそこで出会い、付き合って結婚したというならば話は別ですが、実際は国を超えた遠距離恋愛をしているケースがほとんどです。
国を超えた遠距離恋愛は時差もありますし、簡単ではありません。私自身も、付き合い始めた頃は夫がアメリカにいましたから、14時間の時差を超えて連絡を取り合っていました。しかし、その後夫がヨーロッパに移ってからは8時間の時差となり、あまりにも中途半端であったためになかなか連絡が取れず、ストレスが溜まった記憶があります。
結婚すれば一緒に生活ができる
しかし、結婚してビザの手続きが済めば、一緒に生活することが可能になります。私たちは、今はどちらの出身国でもない国で生活しているため、夫は就労ビザを持ち、私と息子は家族ビザを持っています。もしも夫の国で暮らすことになれば私は配偶者ビザを取得することができますし、私の国で暮らすとなれば夫が配偶者ビザを取得できます。
ですから、結婚してビザの手続きさえすれば、もう遠距離恋愛をしなくて済むのです。一緒にいられるという安心感が国際結婚の最大の長所だと思います。
視野が広がる
海外で生活する
国際結婚をすると、場合によっては海外に引っ越しをしなければいけないこともあります。よく日本国内には「海外で暮らすなんてかっこいい」という人もいますが、海外で生活するという事は簡単なことではありません。
海外旅行と海外留学は違います。そして海外留学と海外で生活するということも全然違うのです。海外で生活するという事は、困った時に頼りになるのは自分だけということになります。助けてくれる学校もなければコーディネーターもいないのです。しかし、だからこそ視野が広がります。また夫婦2人で協力していくわけですから絆も強くなります。
文化の違いを納得する
国際結婚をすると、当然ながら文化の違いを目の当たりにすることがあります。同じ国で育った者同士であっても、育った環境が違えば喧嘩もしますよね。育った国が違えばなおさらです。
しかし、自分の常識は相手の常識とは限らない、逆に相手の行動にも自分には理解できないところがある、と割り切ることが大切です。「は？」と思うことが日々起こるということも非常に面白いものです。
子供が持つ可能性が広がる
子供は二重国籍になる
子供を二重国籍にしたいから外国人と結婚するわけではありませんが、国際結婚をすれば基本的には子供が二重国籍になります。そうなると将来的に、子供はどちらの国籍が良いか選ぶことができるのです。
もちろん、二重国籍にするためには子供が生まれたときに双方の国にきちんと届け出をし、国籍を留保する必要があります。日本で子供が生まれた場合は2週間以内に、海外で生まれた場合は3ヶ月以内に日本の役所や大使館に届け出をしなければ日本国籍を失いますので注意が必要です。
子供がバイリンガルになる可能性が高くなる
ハーフの子供だからといって全員が全員バイリンガルであるとは限りません。しかし、双方の親が別々の言語を話すという事は、親の工夫次第で子供は簡単にバイリンガルになる可能性が高くなります。
言語は生きていく上での武器になります。日本語は日本でしか通じない言語ですし、日本は英語を使う機会がほとんどない国ですから、日本国内で英語を覚えるためには留学に行くなどして、積極的に海外に出ていく必要があります。ハーフの子供の場合は外国語を簡単に習得できるチャンスがありますから、それはそれで国際結婚の良いところなのかもしれません。
しかし、子供をハーフにしたいからなどという理由で国際結婚を目指すこと自体は正当な理由での結婚になりませんから、注意が必要です。近年は配偶者ビザ等を取る際にも本当にその2人が正当な恋愛関係にあったのかどうか、という調査が行われますから、ただ外国人の配偶者が欲しい、ただ子供をハーフにしたい、というだけでの国際結婚はやめましょう。
国際結婚は精神的な利点が多い
国際結婚の長所としては、遠距離恋愛をする必要がない、ずっと一緒にいられる、違った価値観も楽しめる、など、基本的に精神的なものが多い気がします。というのは、国際結婚は帰省にもビザの更新にもお金がかかりますし、物理的に良い事はあまりないのです。国際結婚そのものが家族に受け入れてもらえない場合もありますし、説得するのに時間がかかった経験があるという人もいるでしょう。
しかし、そのような困難を乗り越えてこそ国際結婚は成り立つと思っています。確かに物理的にはそんなことが多いですが、それでも一生を共にしたいと思える相手と結婚し、一緒に生活ができるという事は素晴らしいことだと思っています。
