私はインドネシアに留学し、そのままインドネシアで就職しました。新しい環境での生活を始める場合、どこの国であったとしてもまず住まい探しが不可欠ですよね。ここでは、私が経験したインドネシアでの住まいについて紹介します。
下宿、宿舎
インドネシアの住まいの種類
インドネシアで生活をしようとすると、主に3種類の住まいの選択肢があります。下宿や宿舎であるコス、アパート、一軒家と分けられます。ここでは、私が経験した下宿であるコスについて紹介します。
コスといっても、キッチンやバス、トイレなどが共有となっているシェアハウスのような定額のものから、各自の部屋にバス、トイレ、エアコンなどが備わっているものまで様々なものがあります。どちらかと言えばシェアハウスは学生向け、各自の部屋に様々な設備が整っているものは若い社会人向け、といったところでしょうか。
部屋探し
部屋探しをするならば、住人募集の張り紙をしているコスを自分で探さなければいけません。場合によってはムスリム限定であったり、女性専用だったりと、条件があることも少なくはありません。また、多くのコスには「イブコス」や「パパコス」などといった大家さんが住んでいて、面倒みてくれることもあります。大家さんの人柄は快適な生活には重要ですから、よくチェックする必要があります。部屋には、マットレスと洋服タンスや机など、最低限の家具が備え付けられていることがあります。身の回りのものを入れたバック1つで入居できてしまうところが魅力的です。
私が経験したコス
学生時代
私が留学時代に住んでいたコスは、1ヶ月の家賃が2,000円ほどでした。15人の女子大生が個室や2人部屋に住んでおり、キッチンやバスルームは共有でした。お風呂や洗濯はいつも順番待ちでしたが、みんなで料理したり、テレビを見たりして修学旅行気分で楽しかったです。また、そのおかげで私のインドネシア語の能力も飛躍的に伸びたと思っています。電気の容量が小さく、ブレーカーが落ちることも頻繁にありました。門限を過ぎてしまい、塀をよじ登ってコスに入ったりしましたが、留学時代の良い思い出です。
就職した後
ジャカルタで就職した後は、少々豪華なタイプのコスを選びました。部屋には小さいですがキッチンとバスルームがある1LDKタイプで、日本で言えばアパートに近い感じです。家賃は1ヶ月6,000円ほどでしたが、新築で気持ちの良い部屋でした。
セキュリティーとプライバシー
セキュリティー
私が就職した後に住んでいたコスでは、住人はやはり社会人が多く、男性が中にいたために、周りの友人からは心配されることもありました。やはり、セキュリティーやプライバシーには様々な問題があります。ジャカルタの日系企業などは、社員がコスに居住することを禁止している場合もあります。
また、シェアハウスでは盗難も多く、いつの間にか服や靴などがなくなっているということも珍しくありません。長屋型のコスでは深夜まで大勢の人が出入りするため、とにかく常に危機感を持つ必要があります。
それにも勝る魅力
そうは言っても、やはりコスには魅力があります。節約もできますし、何よりインドネシアの雰囲気を知るにはとても良い環境です。
現地に溶け込み、文化や言葉を勉強したいと思う留学生や、就職をしながら節約をしたいと思う社会人には最適な環境だと思います。危機感を持ちながら戸締りを徹底し、貴重品を身に付けて行動することこそ、快適な生活の秘訣です。
日本ほど治安の良い国はない
インドネシアと言えば、言語もよくわからないし治安も悪そう、というイメージがある人もいるかもしれません。確かに日本ほど治安の良い国は他にはないでしょう。日本と同じ感覚で生活をしようとすること自体が海外では不可能です。
しかし、やはり現地に溶け込む努力をすることが大切だと思います。特に留学生ならば、危機感を持ち、自分の身は自分で守りながら生活をすることで現地の空気を学ぶということができます。多少の不便はあるかもしれませんが、もしインドネシアで生活をするならば、コスを選んでみてはいかがでしょうか。
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