海外の事例から脳の不思議を解明!リドック症候群とは?

脳は人間の行動や思考を操る非常に大切なものですが、まだまだ科学的にも解明されていない部分も多く未だにたくさんの謎に包まれています。最近の研究で人間は脳の10%ほどしか使っていないという定説は間違いだ、という新たな研究結果も出てきましたが、では実際は何%使っているの?という具体的な数字まではまだ発表されていません。人間の脳が引き起こす不思議な現象にはどんなものがあるのでしょうか?

1923年にフランスで報告されたのは自分の家族や友人を別人だと認識してしまう脳の疾患。当時とある女性患者は夫や家族の顔を覚えているのに、実際の夫や家族の顔を「瓜二つの別人」だと思い込んでおり夫を他人だとして銃を用意したんだとか。この症状は当時の医師の名前をとってカプラグ症候群と名付けられました。

また1880年にフランスで発見されたのはコタール症候群という脳の病気。この病気は本当は生きているのに「自分の内臓はもう失われてしまった」と勘違いをし、自分はもう死んでいるという意識になってしまう珍しい疾患です。自分はもう死んでいると思い込んでいるので食事を取らず最終的には餓死してしまいます。

最後に紹介するのは動くものだけみることができる「リドック症候群」。現在スコットランドで暮らす48歳女性ミレーナ・カニングさんは30歳の時に失明したのですが、動くものだけは気配を感じみることができるというのです。彼女は娘の姿を見ることはできませんが、揺れ動く娘のポニーテールをみることはできます。実はミレーナの後頭部にはリンゴ大ほどの脳組織の欠損があり、彼女の視覚システムは全体がシャットダウンしているのではなく失った部分を避けて配線が再構築されており、そのため動くものが見えるという現象が起きているそうです。

脳とはなんと不思議なのでしょうか。これからの研究に期待ですね。

   

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