ベルギーの健康保障制度ってどんなシステム!?実は日本の方がレベルは高い!

ヨーロッパの健康保険制度と言えば、世界的にもトップレベルを行くと思っている人も多いのではないでしょうか。先日、ベルギーの保険について学ぶ機会があり、非常に興味深かったため、ここで紹介したいと思います。

ちなみに、ベルギーと日本を比較した場合、日本の保険制度の方がレベルが高いそうです笑。

保険会社は自分で選べる

 自分が必要としている保険会社を見つける

日本は国民皆保険の国であり、日本人であれば国民健康保険に加入しています。それに加えて必要な健康保険を加える事はありますが、国民健康保険が基盤になっていますよね。

しかし、ベルギーには様々な保険会社があり、自分たちで選んで保険会社に加入します。全員何かしらの保険に加入しなければいけないため、確かに国民皆保険の国と言えるのですが、日本のように政府が全て賄ってくれるというわけではありません。自分で保険会社に問い合わせ、どのような保証がされているのか調べた上で保険会社に加入しなければいけないのです。

 保険会社の変更も可能

当然ながら、保険会社を変更することも可能です。もしもその保険会社では気に食わないと感じたら、他の保険会社に加入することが可能です。

ただし、他の保険会社に加入したいと思ったとしても、1年間は同じ保険会社に属していなければいけません。保険会社は何度変えても問題はありませんが、だからといって毎月違う保険会社にお世話になる、という事は不可能なのです。

 25歳以上、あるいは働き始めたら独立した保険に入る

ベルギーでは、基本的に子供のうちや学生でいるうちは親の名前で保険に加入できます。しかし、25歳になったらあるいは働き始めたら、その時点で独立した保険に加入しなければいけません。ただし、25歳になったとしても仕事をしていないなどという理由で収入がない場合、親の扶養のような形で保険に入ることが可能です。自分で保険の料金を支払える、自分の独立した保険に入りたいと思っている、などということであればそれでも問題ありません。

また、専業主婦/夫など収入がない場合、配偶者の保険に加わることが可能です。さらにベルギーでは1年以上一緒に暮らしている人の保険に加わることも可能だそうです。それは恋人や兄弟姉妹、友人でも問題なく、その人の扶養のような形で保険に入れます。

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実費の8割が返ってくる

 全額支払って後から返金

日本では保険に入っていれば国家が7割を負担してくれますが、ベルギーであれば8割が負担されます。ただし、日本のように3割だけ支払えば良いということではなく、ベルギーでは全額支払った上で最大2週間以内に8割返金されるというスタイルになります。

保険に入ると、自分の名前が書かれたシールが送られてくるのですが、病院に行ったときには医者から受け取る診断書にこのシールを貼り、保険会社に郵送します。保険会社がその診断書をチェックした後、最大2週間以内に8割が返金されるというスタイルになっています。例えば全額で25ユーロだった場合、25ユーロを支払い、2週間以内に20ユーロが返ってくるというスタイルになるのです

 最初から2割支払えばいいじゃん?

日本人にとっては、全額支払って後から8割返金されるならば、最初から2割支払えば良いのではないか、と思いますよね。また、例えば夜中に救急病院などに行き、支払いの金額が高額になってしまったなどという場合、そこまでの金額を現金で持ち合わせていないということもあるでしょう。

実は、最近あらゆる場所で電子化が進み、実際に「2割だけ支払えば良いですよ」と言われることもあるそうです。しかし、まだ電子化が全域に広まっているというわけではないこと、また、そのようなシステムに適応できない人がいまだに多いということなどから、今でも多くの場所では全額支払わなければいけないこともあるそうです。ここがベルギーが日本に勝てないポイントかもしれませんね笑。

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薬局やホームドクター、救急病院を使い分ける

 基本的に行くべき場所はホームドクター

日本の場合、外科や内科などに病院が分かれており、何かあったら自分の症状に合う場所に行かなければいけません。土日祝日であったり、夜中であったりしない限り、救急病院や総合病院に行くという事は滅多にないですよね。

こちらでは、何かあったら基本的にホームドクターに行きます。ホームドクターは主治医となっており、ホームドクターの場所にはその患者の情報が全て記録されています。風邪をひいた、などという時には予約を取ってホームドクターに行きます。

 緊急の場合は救急病院

もちろん、例えば大やけどをしてしまった、などという場合はホームドクターに行っても意味がありません。命に関わる症状である場合は何よりも救急病院に行きます。ただし、救急病院の中でもより深刻な症状の方が重視される傾向があるため、どうしても時間がかかってしまうこともあるそうです。

その一方で、例えば縫わなければいけないほどの切り傷を負ったなど、命に関わるわけではないけれどすぐに処置してもらわなければいけないという場合、24時間医者が待機している事務所がありますので、そちらに問い合わせることも可能です。待機しているホームドクターということで”huisarts van wacht”と言いますが、こちらで縫合してもらうことが可能です。どこの”huisarts van wacht”が空いているかなどという事はウェブサイトで調べることもできますので、もしもベルギーに住む予定があるならば、そのようなウェブサイトをチェックしておくことが重要です。

ちなみに、ベルギーでも救急車は有料になるそうです。例えば、夜中救急車で救急病院に行って診てもらったなどという場合は高額になるそうですから気をつけましょう。

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健康保険は絶対に必要

たとえそれが旅行であったとしても、滞在であったとしても、健康保険は絶対に必要です。たとえどれだけ普段病院にかかることがないと思ったとしても、いつ何があるかわかりません。何か起こってしまったときに「お金がかかるから病院に行けない」という悲しいことがないように、あるいは病院に行ってしまった結果、大金を請求されるなどということがないように、しっかりと健康保険には加入しておきましょう。

   

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