世界に通用する企業になるために必要なこと

先日のワールドカップで日本はベルギーに最後の最後で負けてしまいましたよね。様々なスポーツで昔狩猟民族であった人たちに体格的に勝てない現実がありますが、仕事で考えたときも英語の能力や効率的な働き方についても日本企業は世界のスタンダードに沿っていない現実があります。なぜ日本はこんなにも経済発展した国であるのに、未だに海外進出が難しいのか、私なりに紐解いてみようと思います。

「みんな同じ」の意識

 単一的な考え方

日本は未だに自分たちのやり方が文化の違う人に対してもまかり通ると無意識的に思っているところがあります。これは、多民族、多人種で構成されていない日本ならではの傾向で、単一的な思想や文化が、ある意味一つの文化として潜在的に日本人の中にあるものと考えます。「みんな同じ」の意識によって、この21世紀になった今でも、外国ともこれまでのやり方で同じようにうまくいくだろう、相手が合わせてくれるだろう、そんな気持ちが残っているのではないでしょうか。

 交渉下手な日本人

これまで、異なる考え方の人を説得するためにちゃんと説明してきたこともない、または、異なることがあると黙る傾向にある日本人は、説明や交渉の仕方も下手くそで、表現力に欠けがちです。相手を中心とせず、自分たちにしかわからない説明になるのです。日本が外交下手と言われるのも無理はありません。文化の違う人と交渉できるような教育も受けてなければ、そのような社会でもないのです。

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変化するものが生き残る

 世界に順応する

それではどうすれば、日本企業はこれから海外でも負けずに生き延びることができるのでしょうか。それは、やはり変化することだと思います。日本スタイルを貫く時代はもう終わりました。国際的なスタンダードというものをよく理解して、その上で、相手先の文化も伺いながらやり方を変えなければ生き残れません。日本が世界の経済を牽引するもしないも、悔しいですが、ビジネスで使用される言語は英語だし、仕事の進め方も日本スタイルを起用している国はほとんどありません。アンフェアさは残るものの、これが現実です。

 アメリカで体験したこと

以前、私がアメリカのサプライヤとお仕事をしていた時、出張でアメリカへ行きました。しかし、こちらから提出した書類の英語が意味不明だった時があります。会社の規定資料として何年も前からあるもので、私一人では簡単に変更できないような内容でした。作成者は明らかに英語が得意ではない人が日本語から無理やり訳したようで、英語だけ読むと本当に理解ができないのです。日本だけでなく世界を牽引するような大会社でさえ、出張用の会議書類をまともに準備できないのです。実際に会議内では、私とアメリカ人の同僚が、喋りでフォローしながらなんとかやり遂げましたが、大きな課題として残りました。

 日本へ帰国して

それから日本へ帰国して、その課題を修正しようと、書類の作成者のもとへ行って事情を説明しました。すると作成者は、全く興味のなさそうに、全くやる気のなさそうな様子なのです。こんな様子で、どうやって海外で勝てるというのでしょうか。いくら大きな会社で名前が通っているからと言って、このような仕事の仕方では誰もついてきてくれなくなります。そして、世界でこういう噂が流れるのです。あそこは日本企業だから、英語で書類さえ作れない、と。こうやってその企業の価値だけでなく、日本全体の企業の価値を下げていくのです。優秀な海外営業マンはそんなことも気にせずにいくらでも自分のさじ加減で相手に良い印象を残せるかもしれませんが、これが全社員に当てはまるものではありません。社内全体で使用される書類なら特に、きちんと海外で通用する書類を作成しないと相手を効果的に説得することは難しいです。私がいた会社であれば、英語を話せる社員はたくさんいますし、アメリカやイギリスなどに支社もあるので、相談すればいくらでも簡単に書類を改善できるはずです。でも明らかに英語の書類作成となると、内向きな業務を行い変化することに対して怠惰になった結果だと思います。

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「みんな違う」

世界で勝つには、相手を尊敬しながらも相手のニーズ、相手のペース、相手の文化を知り、理解を示すことが必要だと思います。「みんな同じ」ではなく、「みんな違う」の意識で何事もまずは受け入れる。順応する。その上で、戦略的に変化していく。これこそが、これから日本が日本という独自の文化を保持しながらも、世界を舞台に戦っていくことができるミソだと思います。

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