訪日外国人との食事の際は注意が必要!意外に大変なベジタリアンへの対応

私たち日本人は安心・安全という意識が高く、特に食の安全に敏感な人は多いと思います。あなたの周りにも「我が家は国産の野菜・肉でないとNG」とか「健康のために糖質制限をしている」といった人がいるのではないでしょうか。実は、これらは訪日外国人にも当てはまります。訪日外国人の場合、宗教的な理由や菜食主義(ベジタリアン)というケースも少なくありません。そこで、今回はベジタリアンとの付き合い方をご紹介します。

ベジタリアンとは? 

そもそもベジタリアンとはどのようなタイプの人でしょうか?
米国・英国人口の5~10%、インド人口の30%以上、台湾人口の10%程度が広義のベジタリアンとも言われています。

 ベジタリアンの定義は複雑

ベジタリアンが多いと言われるイギリスを例にご説明します。イギリスではベジタリアンを2つのタイプに分けています。1つはアレルギーのため、動物性食品が食べられないタイプです。もう1つは倫理上の理由のため、肉類に手を出したがらないタイプです。
さらに、細かく言うと動物性食品を一切受けつけないビーガン、乳製品なら食べても大丈夫というラクトベジタリアン、魚介類だったら食べても良いというペスクタリアンというように分類できます(厳密にはもっと細かく分かれていますが…)。

 トラブルを避けるためには知識をつけましょう

ベジタリアンと言われる人の中には、厳密に食事を管理している人が多くいます。簡単な違いを理解しておくことで外国人と食事をするときのトラブルを回避することができます。レストランに入ったものの、ベジタリアンの人が一切何も食べられなかったということが無いように注意しましょう。

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食の知識を深めよう

あなたが食事に対して制限を持つ訪日外国人を案内する際、一番大切なことは「食」についての知識を深めていることです。
スーパーマーケットやコンビニエンスストアにおいて販売されている食品の多くは、化学的に加工されています。とは言え、レストランで食事をするとき、メニューに掲載されている料理にどんな食材が使われているのかを、私たち客側が知ることは難しいですよね。例えば、7種類の野菜をつかった特製サラダを頼んだら一口サイズの細切りチキンも入っていた、なんてことはよくある話です。

 原材料まで確認することが求められる

ベジタリアンを日本のレストランに案内する場合、原材料まで掘り下げてメニューの内容を知る必要があります。こんな話をすると「日本でベジタリアンの対応をするのはハードだな」と感じる人が多いのではないでしょう。
確かに、メニューから動物性の原材料が入っていない料理を探すのは簡単ではありません。それゆえ、料理を注文するときに原材料を含めて動物性食品を抜いてもらうようにお願いするか、あらかじめベジタリアン専門の店を探す必要性が出てくるのです。

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ベジタリアンを案内するお店

私は時折、ベジタリアンの外国人と食事をすることがあります。私のある知人はたくさんの外国人の友人がいるのですが、その知人から日本を訪れた外国人たちの東京案内を頼まれる事が多いのです。
ですから、ランチやディナーでレストランに入ったときは、お店の人に原材料など料理に含まれるものを詳しく尋ねながら注文するようにしています。

 ベジタリアン専門店は少ない

ただ、ベジタリアン向けのレストランを探すのは至難の技です。東京は「ないものを探す方が難しい」と言われていますが、その東京でもベジタリアン専門店は数える程度しかありません。
それが地方だと相当ハードルが高くなるでしょう。私が東京でベジタリアンを食事に案内するとき、思いつくレストランは、新宿にあるビーガン専門店アインソフジャーニーくらいです。

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食事はコミュニケーションの重要な要素

このように食に制限のある訪日外国人を案内する場合、食に関する知識と適切な気遣いが必要であると思います。そんなことを言うと、「訪日外国人を案内するだけでも大変なのに、ベジタリアンのことまで考えるのはとても面倒だ」と感じるかも知れません。しかし、これは逆に考えると大きなビジネスチャンスです。あなたと同じように食に制限ある外国人対応が面倒だと感じているツアーガイド、ホテル、レストランはたくさんあります。
そのため、あなたがこうした人たちへの理解を深めれば、あなたはビジネスの見込み客を増やすことができるのです。

 食事に制限がある外国人は多い

これはベジタリアン以外の食事に制限がある人たちへも当てはめて考えることが可能です。最近はマレーシアやインドネシアといったイスラム圏の観光客も多く訪日していますから、ハラル関連(イスラム教徒が食べることができる食事)のビジネスも成長市場です。
食事は大切なコミュニケーション手段となりますので、訪日外国人と食事をする際は注意してください。

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