最近日本で働く外国人が増えてきました。2016年はついに100万人を超えたとのニュースも出ています。ただ、日本で働いている外国人は本当に日本の職場に満足しているのでしょうか?ここでは、日本在住10年以上の中国人女性の友人に教えてもらった日本の職場の現状、また、彼女が日本で働きたくない理由についてご紹介します。
バリバリのキャリア外国人が日本人に伝えたいこと
はじめに中国人女性の経歴を簡単にご紹介します。彼女は中国の大学を卒業した後、日本の大学に編入して日本の大学も卒業しました。これまで日本で総合商社、化学品メーカーにて10年以上働き、中国語、日本語、英語の3ヵ国語を使いこなすバリバリのキャリアウーマンです。
これ以下、”まとめ” までは彼女の言葉となります。
表面的には外国人に優しい日本人。でも・・・
日本の会社は外国人にとても冷たいと感じることがあります。中国人である私に対する接し方が冷たいのではなく、人事制度の面でとても冷たいと感じることがあるのです。例えば、同期がみな昇進しているのに私だけが昇進できないこともあります。人事に理由を聞いても、あやふやで明確な答えを教えてくれたことがありません。私がいつか退職し、中国に戻るとでも思っているのでしょうか!?もしくは、私に早く辞めて欲しいのかもしれません。全く意味が分かりません。日本人は表面的にはとても優しく、何かと気を遣ってくれますが、昇格や重要な局面では外国人を差別しているのではないかとさえ思います。これは私だけではなく、友人の外国人の多くが口をそろえて言うことです。特に私は中国人だからなのか、いつも日本人から下に見られている気がします。
出産した時に退職をすすめられた
また、私には子供がいるので、なおさら日本企業では好まれない傾向にあるようです。産休によるキャリアダウンはしたくなかったため、産前は子供が生まれる1週間前まで働き、産後も3ヶ月後には職場復帰をしました。中国ではそれが普通でしたが、日本の上司からは「退職したほうがいいのではないか?」と言われて、ショックを受けたことを今でもはっきり覚えています。
ノーリスクおじさんにダイバーシティの推進は不可能
私は外国人であり女性であるということでダブルパンチの差別を受けていると感じています。現在、日本でダイバーシティという言葉がよく使われていますが、はっきり言って、全くダイバーシティなどないと断言できます。中年男性たちが表面的に取り組んでいるように見せていますが、実態としては何も進んでいません。結局彼らは海外留学や転職等、自分の人生で1つもチャレンジしたことがなく、挑戦している外国人や女性の気持ちが分かるはずもないのです。もっと言えば、彼らは自分の地位を必死で守ることのみを考えており、私たちのような異質な存在に怯えていると感じる時さえありません。
だから私は日本を去る
他にも思うことは山ほどありますが、残念ながら私が日本社会を変えることはできないので、私が日本を去ることを考えています。今、シンガポール、香港の友人から声を掛けてもらっているので、近いうちにそっちに引っ越すことになるでしょう。
日本は、食べ物もおいしいですし、人も優しいです。またとても安全ですから、日本語が話せれば最高に暮らしやすい国だと思います。ただキャリアの面では、外国人が日本で働くことは大きなマイナスしかありません。それゆえ、本気で仕事をしたい海外の友人に日本で働くことは勧められません。
日本で働きたくたくない、と言われて
どうでしょうか?これが私の友人の本音です。
会社にもよるのでしょうが、私たちが考えている以上に日本企業は外国人にとって厳しいようです。しかも、外国人女性にはなおさら冷たいようです。今後、多くの優秀な外国人を日本へ呼び込みたいならば、改善するところがたくさんあります。
優秀な移民を受け入れたい
これから人口減少が進むので、日本はどうしても外国人の力を借りる必要が出てくるでしょう。外国人に来てもらうならば、優秀な方々に来てもらいたいと考える企業も多いはずです。しかし、今の状況だと優秀な外国人こそ日本に来てくれないのではないでしょうか… 能力が低い移民を受け入れると治安が悪化する可能性さえあります。どのように優秀な外国人を招き入れるのかが、日本の大きな課題だと思います。
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