グローバル化が進み、近年では小学校でも英語の授業が必須となりました。小学生の子供を持つ保護者の中でも、自分の子供に英語を勉強させたいと願っている人が多いのではないでしょうか。巷では様々な小学生向けの英語の勉強法が紹介されていますよね。
ここでは小学生でもできる将来、海外で通用する英語を話せるようになるための勉強法と注意点を紹介します。
映画や音楽は原語で楽しむ
ヨーロッパから学ぶ英語の勉強法
ヨーロッパの人には、様々な言語が話せるというイメージがありませんか?そして、ヨーロッパの中で英語を母国語とする国はイギリスのみであるにも関わらず、ヨーロッパの人は必ず英語が話せるような感覚がありますよね。確かに、多少の差はありますが、ヨーロッパの人と話をする時、彼らの殆どは少なからず英語を話しますので、言語にはまず困りません。私の夫はベルギー人で、オランダ語とドイツ語を母国語としています。そんな夫の実家で生活していたとき、面白いことに気付きました。
夫の実家はベルギーのフランダース地方にありますから、言語はオランダ語です。しかし、テレビをつけるとCNNなどの英語の番組も多く、音声は英語、字幕はオランダ語、という番組もたくさんありました。また、洋画のDVDにある音声や字幕の選択肢を見てみると、音声や字幕は基本的に英語に設定されており、それ以外にもオランダ語やベルギーのオランダ語であるフラマン語の選択肢がある、という感じだったのです。
特に英語圏で生活した経験を持つわけではない義妹と義弟も英語がペラペラだったため、どのように英語を勉強したのかと聞いたところ、テレビやDVDを使ったと言われました。もともとヨーロッパはオリジナルを尊重する傾向があり、例えばアメリカで作られたDVDならばやはり英語で見るべき、という考え方があるようです。そのようにして小さい頃から英語に触れ、自然と英語を身に付けているのです。
映画やアニメを英語で見よう
その一方で、基本的に日本のDVDは全て日本語に設定されています。小さい子供の場合、せっかくDVDなどに英語の選択肢があったとしても、「英語なんて分からないんだから」などと考え、日本語設定のままで見せてしまう保護者も多いのではないでしょうか。
子供にはできるだけ早いうちから英語を勉強させたいと思うのであれば、DVDを英語で見せるようにしましょう。小学生の場合は、音声を英語にし、字幕はなしで構いません。字幕を日本語にしてしまうと、英語の音声よりも日本語の字幕に集中してしまい、せっかくの英語が耳に入りません。小学生ならばまだまだ読める単語も少ないでしょうから、英語の字幕を見る必要もないのです。
小学生の時に英語の音声を聞くという事は、英語の耳を養うということにもつながります。英語には日本語にない発音はたくさんありますから、そのような発音ができるようになるためには英語の耳を養う必要があるのです。そして、たくさんの英語を聞くことでそれが可能となり、英語ならではの発音ができるようになります。
音楽を英語で聴く
英語の耳を作る
さらに、英語の音楽は英語で聞くようにしましょう。小さい子向けの世界の童謡やディズニーなど、様々な音楽がありますよね。小学生に英語を勉強させたいと思うのであれば、これらの音楽も日本語ではなく英語で聞かせた方が効果的です。
英語で音楽を聞いても聞き取れるわけがない、聞き取れなかったらかわいそう、などと思うかもしれません。しかし、英語を勉強させたいと思うのであればそのような心配は不要です。英語の音楽を聞かせる最大の目的は、音楽を楽しむことというより英語の耳を育てるということです。
子供は英語の発音を聞き取れる
先ほど、英語の発音は日本語の発音とは違うと述べました。大人になるとそのような違いを聞き取る事はなかなか難しくなりますが、子供の頃は日本語にない発音もしっかりと聞き取ることができます。
そのため、小さい頃から子供に英語の発音を聞かせていると、自然と日本語にはない英語ならではの発音ができるようになります。音楽は覚えやすいものですから、繰り返し英語の音楽を聞かせることで、例えばthやrの発音などもできるようになります。
小学生に英語を教えるときの注意
海外に行く事と英語の上達は関係ない
たまに、海外旅行の回数を競う人がいます。例えば、小学生の子供を5回海外に連れて行ったことがあるため「うちの子は5回も海外に行っている」「だからうちの子は英語が話せる」などという考え方の保護者は決して少なくはありません。
私が小学生に英語を教えていた時も、海外に何回行ったことがある、だから自分はその街をよく知っている、そして英語が話せる、などと自慢する子供を見たことがあります。しかし、そのようにいう子供たちは、必ずしも英語が話せるというわけではありませんでした。また、本人たちは自らの海外経験から英語が話せる気満々であり、英語を学ぶための謙虚な姿勢は見られませんでした。
親の責任
これは親の責任でもあります。親が子供の海外経験を自慢し、「海外に何回行っている、だから英語が話せる」と関連付けてしまうため、それを聞いている子供はそれを信じてしまいます。ですから、本当に子供に英語の力をつけさせたいと思うのであれば、海外に行く事は決して特別な事でも何でもないという前提で接した方が良いでしょう。
また、日本人にとっては未だに海外に行く事は特別なイメージがありますが、それこそ、外国の人にとっては海外に行く事は当たり前、という考えの人も少なくありません。日本から海外に行くことに特別意識を持ちすぎてしまうと、将来海外の人と話すときに温度差が生じてしまうこともあります。
英語耳を作るのに最適な時期
小学生までは、英語耳を作るのに最適な時期だと言われています。また、まだまだ英単語のスペルなども覚え切れない時期でもありますから、読み書きを重視するよりは聞いたり話したりということを重視する方が良いでしょう。
英語耳を作ることができれば、その音を真似て発音することができるようになります。先ほども述べた通り、英語には日本語にない発音がありますから、幼い頃から正しい英語をたくさん聞き、発音できるようにしておくことによって、それ以降の英語の勉強を有意義なものにすることができるのです。
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