徹底解説!タイ人から見た日本人、日本人から見たタイ人

世界中から多くの企業がタイに進出しており、日本からも多くの企業が進出し、現地法人や工場を設立しています。諸外国から進出してきた企業で働くタイ人は、どのような気持ちなのか、特に日本人に対してはどのような感情を持っているのか気になります。仕事を通してタイ人から見た日本人、日本人から見たタイ人について感じた事を紹介します。

職場での時間や日程について

 前倒しにする日本人、慌てないタイ人

日本人は、時間の管理が上手だと思います。また、時間の使い方を職場の上司や先輩から教わり、自分なりに上手に使うように試行錯誤したりします。そのようにして、自分のために使える時間を増やしたりする方もいらっしゃるかと思います。また、できるだけ前倒しに取り組み、突発的な事項や案件に備えようとするビジネスマンも多いことでしょう。

タイ人からしてみれば、「なぜ、そんなに慌てるのか。」と日本人のリスクマネジメント的な物事の捉え方を焦りとして受け取ることもあります。今日の事が明日になっても差はないし、2,3日待たせても別に(私は/僕は)困らないと考える方もいます。例えば、お客様からの問い合わせに対して、迅速に対応できなかったりすることがあります。日本人としては相手の立場になって、なんとか早く対応しよう(しなくては)と感じたりするものです。しかし、タイ人は、「回答日を延ばしてもらえるよう、客に聞いてみよう。」という考えに行き着きます。

 年上を敬う気持ちの強いタイ人

その提案も悪くはないのですが、そんな事ばかり繰り返していればあっというまにお客さんが離れていってしまいます。ただし、彼らは年齢や相手の立場(地位)に非常に気を遣い、発言を抑える傾向があります。客先の問いに対して、外部の会社に問い合わせすることがあります。そんなとき、担当者が年上であったりすると強く言えなかったり、相手の言いなりになってしまったりします。日本人が時間に厳しいのはわかっているし、本人も早く処理したいけれど、文化的背景があるためどうにもならない場合もあるので、日本人が気づいて対応しなければなりません。基本的には時間にルーズです。しかも、業務終了時間が来ると作業が中途半場であっても、翌日までに仕上げないとならない提出物があっても、きっちりと帰ります。

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会社の行事

 イベント大好きなタイ人!

日本だと、会社の飲み会・忘年会・新年会、レクリエーションなどを嫌い、できることなら参加したくないと苦手な方は多いと思います。飲み会であっても、気を遣わなくてはならないし、上司もいるし、よく知らない職場の人もいたり、帰るタイミングを考えないといけないし、とにかく参加するだけで疲れてしまうのが理由だったりします。また、日本人は職場とプライベートを切り離して考える方が多いですし、「仕事は仕事。」と割り切る人もいます。飲み会であれば、好きな人と飲みたいし、個別に誘えばいいと考えたりします。しかし、タイ人の多くは、この飲み会を楽しみにしている人が多いのです。

 イベントの充実が就職の決め手!?

タイでは、多くの会社は、忘年会や新年会、社員旅行を計画しています。そして、ほぼすべての社員は喜んで参加してくれます。「会社が私/僕のために何をしてくれるか。」というのも職探しのポイントらしく、福利厚生の確認と同様に、食事会やレクリエーションの回数や規模で満足度が上がったり下がったりします。私のいる会社でも、必ず忘年会や新年会等の食事会を実施します。

また、時間に余裕があれば社員旅行も計画します。食事会に関しては、お店選びからパーティーの内容までタイ人にお任せして企画してもらいます。社員の年齢が若いこともあり、あるときは、ホテルの小ホールを貸切り、パーティードレス着用の忘年会をしたり、カラオケ付きレストランでカラオケ大会をしたりと、業務ではあまり見ることのない、自発的かつクリエイティブな企画をポンポンと提案し、前日までアグレッシブに取り進めてくれます。当日はみなさん笑顔で飲んだり食べたり、写真を撮ったり、自撮りに忙しかったり、インスタに速攻載せたりと、思い思いに会を楽しんでくれます。カラオケはマイクを奪い合い歌ってくれます。

純粋に喜んでくださるタイ人は、わかりやすい性格なので、(失礼な言い方ですが)見ていて飽きることがありません。なんとなく、一昔前の日本のような、どこか無邪気で懐かしく、心が温かくなります。

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相手の気遣いを忘れずに

誰が言い出したか知りませんが、タイは「微笑みの国、タイ」とよく言われます。しかし、この「微笑み」は本心を表しているとは限りません。とくに職場ではこのような「微笑み」を作り出す雰囲気や指示をしないのが賢明です。タイ人からしてみたら「とりあえず笑ってその場を回避」したいと思っているかもしれないし、「面倒な日本人」と思っているかもしれないし、はたまた本当に嬉しくて「やったー!」と思っているかもしれません。

一方で我々は、その微笑みに安堵し「理解してくれたのだ。」や「興味を持ってくれた。」と勘違いをしてしまいます。そして自分に都合良く解釈し、ひどいときには、日本の文化や習慣のどれかに当てはめようとしてしまいます。そんな誤解が、曖昧な「微笑み」のスパイラルを作り出してしまいます。今の微笑みの意図は何だったのか、と立ち止まることも必要かもしれません。

本心で「微笑み」を出してくれるにはどうしたら良いのだろう、と考えることが、タイ人とのコミュニケーションを円滑にし、お互いの友好的な感情が職場でも友人関係でも通じ合える近道なのかもしれません。

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