国際結婚して海外に住むと健康保険はどうなるの?海外の医療費は高い!

日本にいれば、少なくとも国民健康保険を利用することができます。3割負担で済みますし、そもそも日本は医療費が安い国として知られていますから安心ですよね。例えば日本の場合、盲腸にかかって手術を受けるとすると、自費でも10万円で済み、しかも1週間入院できます。しかし、例えばハワイのホノルルで盲腸の手術を受け、自費で支払おうとすれば一泊の入院だけで250万円程度はかかるでしょう。それほど、日本の医療は安いということです。
日本の医療が安いからこそ、海外に行くと海外での健康保険が気になりますよね。国際結婚をすれば外国に暮らすことになるという人もいるでしょう。そのような場合、健康保険はどうなるのでしょうか。

基本的には心配いらない

 配偶者の職場がカバーする

私たちが一般的に想像する国家の場合、基本的には配偶者の職場がカバーしてくれることが多いです。例えば日本人女性が外国人男性と結婚し、海外に行ったとしましょう。その外国人男性の職場が女性の健康保険をカバーしてくれるという場合がほとんどです。
ただし、少々言い方が悪いですが、企業やその肩書によっては配偶者間でカバーしてくれない場合もあります。例えば、いくらフルタイムであったとしてもスーパーの店員ではそこまでカバーはしてもらえないでしょうし、学校で教えていたとしても、非常勤では配偶者のカバーは期待できません。

 ビザによる場合もある

もしも相手の国で生活する場合、あなたは配偶者ビザを手にするでしょう。配偶者ビザという事はその国でその国の国籍を持つ人の配偶者として生活をするという事ですから、同じくその国で生活するものとして認めてもらえる場合もあります。ですから、配偶者ビザで国家が有している健康保険に加入することが可能になる場合もあるのです。
しかし、最近は偽装結婚などの増加により、配偶者ビザの取得が厳しくなっているとも言われています。例えば、ヨーロッパの人と結婚して配偶者ビザを手にすれば、EU圏内であればどこにでも行くことが可能です。そのような利益を目論んでヨーロッパの人と結婚する、といった偽装結婚が多いため、配偶者ビザを手にするときには何年付き合って結婚したのか、お互いの両親にはあったのか、結婚式はあげたのか、それを証明できるものはあるか、などという書類の提出が求められる場合もあります。
しかし、そこの国の国籍を有する子供がいると、配偶者ビザの取得が楽になるとも言われています。子供がいるという事はしっかりとした家族を築いているという証明であり、また、その国の国籍を有する子供の親であるということで優遇される可能性が高まるのです。

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自分で面倒を見る場合

 海外で入れる健康保険を探す

とは言え、例えば配偶者の職場がカバーしてくれない状態であったり、違うビザを持っていたりして配偶者として健康保険に入ることができないという場合、自分で面倒を見なければいけなくなります。もしも自分がその国で仕事をしている場合、自分の職場がカバーしてくれる場合もありますが、例えば専業主婦だったりすると、そうもいかないですよね。
日本の場合、日本に住んでさえいれば外国人であっても国民健康保険に入ることが可能ですからあまりピンとこないかもしれません。しかし、日本ほど健康保険が確立していない国の場合、外国人などでも入れるような健康保険が用意されている場合があります。もちろん値段は跳ね上がり、1年間で数十万円払わなければいけないということもあります。それでも、外国の医療の金額を考えれば、入っておいた方が良いでしょう。

 日本の旅行保険に入る

もしも日本に帰る予定がそれなりにあるならば、日本国内で旅行保険に入るということも可能です。プランにもよりますが、1ヶ月あたり1万円ほどで入れるものもありますから、むしろ日本国内で国民健康保険に入るよりも安いかもしれません。
日本の旅行保険であれば書類等の面でも苦労がありませんし、楽かもしれませんね。何かわからないことがあれば問い合わせることも簡単ですし、何よりも日本の企業ということで安心感も高まります。

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いざとなれば日本に帰る決断も大切

 日本の医療の方が安心

国際結婚をして海外に住んだ場合、そこで安心できる保険に入ることができれば良いですが、やはり日本の医療の方がどうしても信頼できる、値段も安い、などという安心感があると思うこともあるでしょう。もしも何らかの重い病気などにかかった場合、日本にいれば高額医療なども請求することが可能です。
日本でいくら転出届を出し、国民健康保険に入っていなかったとしても、何かあったときには日本に戻り、転入届を出しさえすれば国民健康保険に入ることが可能です。ですから、余裕があるならば日本に帰る選択肢もあるということを覚えておきましょう。

 出産などに関わる費用

日本で国民健康保険に入っていれば、妊娠12週ぐらいになると母子手帳が公布され、妊婦検診などのクーポンを受け取ることが可能です。しかし、これはあくまでも日本国内に住み、健康保険に入っていればの話です。海外にいればそうはいきませんし、妊娠出産は適用外であるという保険が多いですから、海外で妊娠すると妊婦検診だけでも数十万円かかる場合もあります。
また、日本では出産すると出産一時金がもらえますが、これはあくまでも市町村によって制度が異なります。例えば、私が住んでいた市では出産までに1年間国民健康保険に加入していない限り、たとえ日本で出産したとしてもこの一時金は出ないとの事でした。出産一時金と言うものは後から申請することも可能ですが、転出届を出して海外で子供が生まれた場合、後から請求してももらえない可能性も高いですから注意が必要です。
ただし、子供が生まれて日本に戻った場合、子供の分と合わせて転入届を出し、揃って国民健康保険に入ることができれば、12歳以下の子供は医療費が無料になるという恩恵に預かることができます。転入届を出している間であれば児童手当も受給されますから、そのような制度利用するという方法もあります。しかし、これらの受給もあくまでも市町村によりますから、しっかりと確認をしましょう。
また、一時帰国をして転入届を出し、国民健康保険に入る人に対し、「住民税も市民税も払っていないのに、健康保険だけ使うのか」などと冷たい声をかける人がいます。しかし、そのような人は一時帰国をして転入届を出した場合、その人は国民健康保険と年金を支払っていると言うことを知らない場合が多いです。つまり、転入届を出したら何の支払いもせずに健康保険を使うことができると思い込んでいる人は少なくないのです。
しかし実際は、転入届を出せばその間は国民健康保険と年金の支払い義務が生じますから、決してただで税金も払わずに健康保険を利用しているわけではありません。ましてや子供を連れて日本に帰るとなれば、国民健康保険に入るのは当たり前の選択です。そのような必要が生じた場合、周りからの無知な冷たい声掛けに惑わされないようにしましょう。

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保険は入っていれば何も起きない?

保険というのは面白いもので、入っていさえすれば特に重要なことが起こらないとも言われています。だからといって「じゃ、入らなくてもいいか」と思ってしまうと、急に重大な怪我をすることもあるかもしれません。いつも海外旅行に行く時に何も起こらないからといって海外旅行保険に入らなかったら、その短期間の間に重大な事故に巻き込まれてしまう可能性もあるのです。
私の友人は、アメリカのニューヨーク数年生活していましたが、保険の期限が切れた1ヶ月の間で盲腸にかかり、自費だったために200万円以上支払ったとの事でした。たった1ヶ月、されど1ヶ月です。
実は私も、海外に住んでいるのですが、保険に入っていませんでした。いざとなれば日本に帰れば良いということを考え、病気にならないように、怪我をしないようにと細心の注意を払ったものです。幸い病院にかかる必要もなかったため、大きな出費もありませんでしたが、子供が生まれた後、子供と一緒に保険に入りました。確かに大きな出費ではありますが、何かあったときの安心感には代えられません。

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