アメリカで見た葬儀屋の仕事とは?土葬が多いアメリカで火葬を選ぶとどうなる?

高校生の時、アメリカで留学していた経験があります。アメリカのカリフォルニアで1年間過ごしたのですが、この時のホストファーザーは葬儀場で仕事をしていました。色々とそこでの仕事を見せてもらったのですが、ここではこの葬儀場で見た様子を紹介していきたいと思います。

アメリカでは土葬が多い

 日本でも基本的に土葬か火葬か選ぶことが可能

日本は圧倒的に火葬が多いですよね。よく勘違いしている人がいますか、実は日本で土葬が禁止されているという事はありません。実はどちらでも良いのです。しかし、墓地を経営するためには知事の許可が必要となり、都道府県ごとに墓地経営のための基準が異なるのです。特に東京や大阪などの大都市では土葬禁止地域が定められており、そもそも土葬ができる墓地が限られている、という問題があります。

また、田舎ならば大丈夫かというとそういうわけでもなく、一般的に宗教法人や公益社団法人が墓地を経営しているわけですが、それぞれが埋葬に関してルールを定めています。その中で土葬を禁止するルールを定めているところが多く、だからこそ日本では滅多に土葬がないのです。そもそもお墓が受け付けてくれないということで、火葬か一般的なのです。

 アメリカではどちらを選んでも良い

アメリカに限ったことではありませんが、海外では火葬か土葬か選べることが多く、今でも土葬にする人が大勢います。葬儀場にはお葬式、そして埋葬の時に使う棺も売っており、日本のように火葬を前提とした棺になっていません。非常に華やかな装飾が施されているものも多く、内部も布団のようにふかふかです。

もしも土葬を選んだ場合、葬儀の後に墓地に行き、そこで埋葬します。埋葬の様子はドラマなどで見たことがある人も多いのではないでしょうか。また、国によっては場所を確保するために3段重ねにされていることもあります。つまり、1カ所に1人の遺体が埋められているのではなく、1カ所に3人の遺体が棺ごとに埋められているということになります。

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火葬を選ぶとどうなるのか

 葬儀屋さんが遺体を搬送する

日本では葬儀が行われた後に親族が火葬場に行き、遺体を火葬するというやり方が一般的です。しかしホストファーザーが働いている葬儀場では家族全員で火葬場に行くという事はなく、葬儀場で働くスタッフが遺体を火葬場に運搬するというスタイルで行われていました。

高校から帰った後など、ホストファーザーから「今から隣町の火葬場に行くけれど、一緒に来るか」と連絡が入り、何度か一緒に行ったことがあります。普通のバンの後部座席に遺体がそのまま乗せられており、シーツがかけられていました。棺ごと運ぶという事はなく、遺体だけ運びます。助手席に座って後ろを見た時、遺体の足が見えてどきっとした経験があります。

 火葬場で業者に引き渡す

火葬場に行き、遺体をストレッチャーに乗せて事務所の内部に運び、業者に引き渡します。業者はその遺体を火葬炉に運びます。その後は日本と同じで、遺体を火葬炉に入れ、スイッチを押して火葬が始まります。ちなみに、その後お骨を引き取った事はありません。お骨はそのまま家族に渡されるそうです。

 お骨と骨壺について

そのお骨は日本と同じく、骨壺に入れられます。しかし日本のように「骨壷はお墓に入れるもの」という考え方はなく、それを自宅に持ち帰る人もいれば、故人が好きだった場所にお骨をまく人もいるそうです。もちろん、まいてはいけない場所もあるようですが、日本ほど制約が厳しいわけでは無いらしいです。

また、やはり日本人が納骨するように、海外の人も似たような納骨を希望する場合もあります。実際にお墓に埋葬する人もいますが、納骨堂のようなものを利用する人もおり、骨壷が入るサイズのものを購入して管理するという人もいるようです。

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死亡証明書の署名について

 病院に死亡証明書を持参し署名してもらう

もう一つ興味深かったのは、病院に行って死亡証明書に署名してもらう、という過程でした。どのような書類だったかなどという事はよく覚えていませんが、その死亡証明書はクリアファイルに入っており、署名をする場所だけ切り抜かれていた記憶があります。日本と同じく、この証明書がなければ土葬も火葬もできないと言われました。

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葬儀場の役割は国によって異なる

私が見たホストファーザーの葬儀場は日本の葬儀場とは役割が異なるように感じました。もっとも、宗教などによって葬儀場に求める事は異なりますし、日本以上に多様性があるアメリカでは遺族の要望にも柔軟に答えるのだと思います。国によってお墓などにも違いがありますので、日本で当たり前だからといって海外で当たり前とは限らない、ということがよくわかります。

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