私自身はタイの駐在員ではありませんが、兄夫婦がバンコクで駐在していたことがあります。知り合いにも駐在員の経験者がいますので、ここでは第三者の視点でその魅力と問題点について書いてみたいと思います。
仕事や生活でのゆとり
優雅な生活
駐在員は、現地でも日本の給料プラス手当をもらっています。そのため特に発展途上国などでは優雅な生活を送っているというイメージを持っている人もいるのではないでしょうか。
実際にタイでも大変優雅な生活を送ることができます。上流階級にいるような錯覚に陥ってしまうこともあるのではないでしょうか。
駐在員の世界は良くも悪くも狭い
仕事において、駐在員の世界というのはよくも悪くもとても狭いといえます。日本にいたら滅多に会えないような職員の人とも簡単に出会うことができ、特にタイではそのような人のほとんどはバンコクに集中しています。たとえ駐在員ではなかったとしても、ちょっとしたセミナーなどに参加すれば日本国大使や大使館の職員、大企業の幹部の人に簡単に会うことができるのです。
日本にいたら、なかなかそんな機会は得られないですよね。だからこそ大きなビジネスチャンスなのです。駐在員たちはこのことを知っていて、ゴルフなどで貴重な人脈を広げようとしています。駐在が終わって日本に帰国した後も、培った人脈をずっと生かしているのです。
生活について
日本と違って全体的にゆとりのある働き方や生活の仕方が経験できます。まず、タイでは祝日が多いため、しょっちゅう休んでいる感じがします。
また、体の従業員のせかせかしない、ゆったりとした生活に合わせなければいけませんから、駐在もゆったりとした雰囲気になっていくようです。そのために、生活にゆとりが出ます。
駐在員の妻の言い分
奥様暮らし
次は、駐在員の妻の観点から生活の面についてお話ししたいと思います。夫が駐在をすると、駐在員の妻も手当が出て、「あやさん」というお手伝いさんを雇うこともできますし、妻専用の運転手もつけてもらえることがあります。
出産や子育てについて
駐在員の妻の間でよく言われる事は、出産や子育てをするならばタイが良いということです。特に駐在中であれば、「あやさん」が子供の面倒を見てくれますし、社会全体が子供を優しく包み込む社会的風土を持っているため、いろんな意味で楽なのです。出産や子育てをするならば駐在中と言われる所以です。
具体的には、大では女性は出産直前まで働いているのがほとんどですし、出産した直後もお手伝いさんと一緒に職場に戻ってくることもあります。子供が少し大きくなっても職場に連れてくる場合がありますし、職場の人たちも子供を温かく受け入れているのです。現地の日系企業もある程度、このタイの風土に合わせていることが多い気がします。
言い方を変えると、日本の女性は忙しすぎる感じがします。出産についても休暇により、雇用の継続の危機に遭いますし、子育てもとても大変ですよね。お手伝いさんを雇えるような状態でもありません。タイにいると、駐在員の妻は日本がいかに女性にとって厳しい社会であるかということを実感するのです。
駐在員が注意しなければいけないこと
日本への帰国が嫌になる
まず、あまりにも豊かな生活を送り、良い人脈を構築してしまうため、途中で日本に帰りたくない考える駐在員が少なからずいます。そのような人たちの中には日本で起業したり、現地に転職したりする人も少なくありません。
驚いたことに、そういったケースに備えている頭の良い企業もあります。そのような企業では現地の関連会社を紹介したりして、駐在まで出来るような人を失わないように気をつけているのです。
生活上での問題
実は、タイでは食事が合わない、その次に人間関係が合わない、という問題を抱える人もいます。これらについては事前準備をするとともに、自分なりに対策を立てておかなければいけません。
また、子供がいる場合は子供の教育も考えなければいけなくなります。小学生以上の場合は日本人学校かインターナショナルスクールか、決めなければいけません。ある意味で子供の将来を含め、家族の将来計画をしっかりと考える良い機会になるのかもしれませんね。
現実離れした駐在員生活
兄夫婦だけではなく、駐在員をしていた友人に聞いてみると駐在員の生活というのは非常に現実離れしたものであるということがわかります。そのため、現地に住む同じ国の人からしてみると近づきづらいという印象を与えてしまうこともあるようです。
とは言え、せっかく駐在員として生活しているのだからその国にいる時、その生活を楽しむのもアリだと思いました。兄夫婦がちょっぴり羨ましいです。
コメントを残す