2005年に私は台湾に留学を決めました。周りからは「なぜ敢えて台湾に行くの?」「台湾ってどこ?」と何度も聞かれました。今でこそ中国留学はメジャーですし、台湾や香港も観光地として有名になりましたよね。しかし、当時はまだまだマイナーな地域でした。ここでは、私の留学経験についてお話ししたいと思います。
台湾を選んだ理由
なぜ中国大陸に行かなかったのか
中国語を勉強したいなら、北京や上海などの中国大陸に行ったら良いのにと思う人もいるかもしれません。
しかし、私には台湾に行きたいと思う理由がありました。
ちなみに、台湾の人は中国を「大陸」と呼びます。国際的には、台湾も中国になっているので、中国と呼ぶとややこしくなるため、「大陸」という言葉を使っているのだと思います。
台湾を目指した理由
まず、台湾は繁体字を使っているため、日本人の私でも分かりやすいと感じました。さらに台湾では注音という中国大陸のピンインとは異なる発音記号を使っており、発音もしっかりと学べると思ったからです。また、中国の北京や上海に行けば反日デモなどが起こってもおかしくはありませんが、台湾ではほとんどの人が親日的です。政治的に安心だと感じました。さらに世界でも大都市とされる台北の治安は日本よりも良く、東京まで3時間かからないと言う交通事情にも魅力がありました。
実際、沖縄や北海道に行くよりも台湾の方が近くて安いのです。今はLCCが進出したことにより、格安で行けると言う利点もあります。
簡体字とは
台湾や香港の文字
繁体字とは、台湾や香港など、1部の中華圏で使われている文字のことを指します。それに対し、中国大陸では簡体字か使われています。日本で一般的に中国語を習うときには、この簡体字が使われます。
漢字を簡単にしたもの
簡体字とは、漢字をより簡単にした字だと言えばわかりやすいのではないでしょうか。例えば、「応」と言う字は「应」となります。これはあまり簡単になっていないような気がするかもしれませんが、字によってはかなり簡単になっています。
例えば、日本語の「書」ならば「书」となりますし、「術」は「术」となります。想像もつかないくらい簡単になっていると思いませんか?「発」と「髪」の2つの字を兼ねた「发」と言うものもあります。なかなか推測さえ難しい字もたくさんあります。
繁体字とは
日本の漢字と似ている
それに対し、台湾や香港で使われている繁体字は日本の感じとよく似ています。例えば、「応」は「應」、「書」はそのまま「書」ですし、「発」は「發」、「髪」は「髪」など、とにかく想像しやすいのです。漢字を新しく覚えると言う感覚はほとんどありません。
日本人が習得するならば、簡体字よりも繁体字のほうがわかりやすいのではないかと思います。半年ほどかければ、生活に困らない程度に取得ができます。
字がわかる=読み書きができる
漢字がわかると言う事は読み書きができるということです。たとえ発音が違ったとしても、漢字を見れば意味がわかると言う事は心強いですよね。
簡体字と繁体字が入り混じっていることもある
私が台湾に留学した時、最初は大学の授業をほとんど理解することができませんでした。実は、私は先生の板書があれば何とか理解できるだろうと考えていたのですが、大学の先生は画数の少ない簡字体で板書をしていたのです。そんな馬鹿な、と思いましたが、繁体字は画数が多く、先生も板書が面倒で簡体字を使うのだろうなと思いました。最初はとても混乱しましたが、最終的に繁体字・簡体字の両方を理解できるようになったので良かったと思っています。
台湾の中国語も、中国大陸の中国語とほとんど変わらないので、私の台湾の友人は中国大陸に行っても言語には全く困らないと言っていました。また、北京の友人も香港で会話ができると言っていました。
台湾と中国大陸は違う文字を使いますが、ほとんど人が両方の文字を理解、少なくとも見て推測できるようです。
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