北京の交通事情と身の守り方!信号無視はあたりまえ!?

北京に住み始めて3年目になります。日本に一時帰国するたびに、中国の著作権の問題やマナーの悪さなどをニュースで見かけ、つい「そうだそうだ」と思ってしまいます。日本で指摘される中国の問題の1つに交通事情の問題がありますよね。ここでは、私が見た北京の交通事情についてお話しします。

いつ事故に遭うのか不安な道路

 車線は無視

私が夫と初めて北京に来たのは2015年の夏のことです。私たちは2人とも中国に来たことがなかったため、初めて中国の地に降り立ち、北京空港の人口密度の凄さに圧倒されたものです。右も左もわからないままタクシーに乗り、とりあえず予約をしていたホテルに向かいました。
タクシーでホテルに向かうまで、約1時間かかったと思います。速度制限があるのかないのか分からない高速道路を飛ばし、私たちは2人とも、ここで命を落とすのではないかと思いました。後方確認せずに車線変更をする車がとにかく多く、前方の車が車線からはみ出ると、自分たちの車も後方確認をしないまま、その車線からはみ出た車を避けて行くため、どんどん車線からはみ出していくのです。

 信号が赤でも右折は可能

中国は日本と異なり右側車線を走る国です。そして、信号が赤であっても右折は可能です。日本人にはなじみがなく理解されにくいのですが、アメリカやカナダ、ヨーロッパの一部の国などでも、信号が赤でも右折に限りOKとなることは一般的なことです(日本の場合は左側車線のため左折になります)。
しかし、多くの国では、歩行者がいなかったり、直進車が来なかったりする場合に限り右折が可能となり、右折が可能となる条件が厳しく決まっています。
中国では、この条件が実にゆるいのです。例えば、歩行者が横断歩道を渡っていても、直進車が来ていても、右折車が優先される傾向があります。また、右折のためにスピードを落とすということもしないため、もはや信号が何のためにあるのかよく分かりません。つまり、「信号が青だから」という理由で車が直進しても、右側から車が曲がってくる可能性が常に存在するのです。

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道路でよく見かける光景

 パトカーにクラクションを鳴らすこともある

そんな北京で生活をしていると、クラクションの音をよく耳にします。日本では、クラクションはあくまで警音器とされ、道交法54条ではクラクションを鳴らして良い場合が決められていますよね。
北京では、パトカーにクラクションを鳴らす車さえ存在します。とにかくクラクションが鳴り響き、もはや何のためにクラクションを鳴らしているのかわからないほどです。アメリカでパトカーにクラクションなどを鳴らせば、きっとその場で警察のお世話になります。
これは自転車でも同じことで、自転車に乗っている人は頻繁にベルを鳴らします。目の前に歩行者や他の自転車がいると、たとえ自分が通る間隔があったとしても絶対にベルを鳴らします。それはまるで、初めてベルを与えられた子供のような状態です。

 Uターンが下手

道路を見ていると、とにかくUターンをしようとする車を見かけます。左折の代わりにUターンという車もいますが、ただ単に道を間違えたようで、いきなりハンドルを切り返すドライバーも少なくはありません。
しかし、多くのドライバーは1回でUターンができません。3車線も4車線もあるような道路であったとしても、5回ぐらい切り返してやっとUターンができるといった感じでしょうか。正直、「私なら一発で切り返せる」と思うような道路でも皆さん5回くらい切り返さなければなりません。中国は世界第3位の土地を持ち、道路も広いですから、その広さに慣れすぎて、運転技術がその道路の大きさに追い付いていないのではないかと思います。
もちろん、ハンドルを切り返している間は道路を完全に塞ぎますから、この間は後続車からクラクションが鳴り響きます。しかし、何台もの車にクラクションを鳴らされても、皆さん平気なようです。

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歩行者のあり方

 信号は守らない

そんな道路を渡る時に歩行者は一体どうしているのかというと、絶対と言って良いほど信号を守りません。最も歩行者の信号が青でも右折車が突っ込んで来ますので、信号を守る意味がありません。そのため、左右からやってくる車を避けるようにして道路を渡っていくのです。
日本の道交法では、歩行者優先の原則があります。中国には歩行者優先の様子は見られず、むしろ車両が優先であり、その隙間を歩行者が歩いていくといった状態です。ぶつかったら「そんなところを歩いていたお前が悪い」と歩行者の責任にされるのではないかとさえ思います。
信号が赤であれ青であれ車が突っ込んできますから、道路を渡るときには自己責任で、自分の命を守らなければいけません。1番安全な方法は、道路を渡る歩行者の集団の真ん中を歩くことです。

 中央分離帯の存在

北京の大きな道路には、中央分離帯が存在します。最初はなぜあんなものがあちこちにあるのかと不思議だったのですが、どうやらこれは、歩行者が道路を横断しないようにするためのものだそうです。
先ほども述べた通り、歩行者は信号が青でも赤でも道路を渡っていきます。信号を気にしないという事は、信号がない場所でも道路を渡れるということですよね。そのため、大きな道路には中央分離帯をつけていなければ、歩行者がどんどん渡っていってしまうのです。さすがにそれは車両にとって危険ですから、そのような横断を避けるため、北京の大きな道路には中央分離帯が設置されています。
もちろん、そのような中央分離帯を飛び越えて道路を渡る歩行者がいないというわけではありません。

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北京独特の交通事情

私たちが北京に来た時にこのような交通事情を見て、中国全域にわたってこのような交通事情が繰り広げられているのかと不思議に思ったものです。しかし、先日天津に行った時、歩行者が道路を渡る際に右折車や左折車が止まり、また、歩行者が信号を守っているという姿に驚きました。
どうやら私たちが日常で目にしている北京の交通事情は、あくまでも北京の特徴のようです。もちろん、他にも似たような地域はあるのかもしれませんが、北京でそのような交通事情が繰り広げられているからといって、中国全域で同様だとは言えないのだということを学び、少々反省しました。
北京で道路を渡るときにはそれなりの緊張感が必要です。皆さんも、もし北京に来るときには、車や自転車に充分気をつけてくださいね。

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