バックパッカーの聖地と呼ばれたカオサンロードの今とは

タイ、バンコクのカオサンロードをご存じでしょうか?90年代、2000年初めの頃にかけて、バックパッカーの聖地と呼ばれ、世界中の旅人がこのカオサンロードに集まったと言われています。現在でもこの通りは残っていますが、2018年になった今果たしてどのように変化を遂げたのでしょうか。

かつての幻想、カオサンロードの姿

 どこにある?!

まず、カオサンロードがあるのはバンコク市内から北西方面にあり、バンコク随一のルンピ二公園辺りから行くとタクシーで20~30分の位置にあります。バンコクには主要なエリアへ行くことができる電車が走っていますが、カオサンロードへは車か公共バスを乗り継いでしか行くことができないちょっと不便な場所にあります。そんな中、この周辺には王宮や数々のお寺が並んでおり、観光客も多く訪れるエリアです。そのため、このエリアには多くの警察が警備しており、道路整備もしっかりとした比較的治安の良いエリアとなります。そんなところにいきなり煌々とネオン光るカオサンロードは存在しているのです。

 カオサンロードには何があるのか

日中行くか、夜に行くかによって、カオサンロードに対する印象は様変わりするでしょう。日中行くと、ガラ~ンとしていて、お店もいまいち開いていない。。あれ!?これがあの有名なカオサンロード?って感じです。ここには、何があるかというと、タイお決まりのバー、レストランのほか、国際線チケットが予約できる旅行会社から、タイの南部や北部へ向かうナイトバスの予約ができる旅行会社、アラブ系の男性がスーツをカスタマイズしないかと誘ってきたり、かと思えば、癒しの空間スパやマッサージ店が並ぶ。タイでお馴染みのセブンイレブンは200mほどしかないカオサンロードに3つも4つもある。もちろん露店も並び、服やカバン、ケバブや昆虫、サソリも売っている。サソリは1匹500バーツ(約1600円)とかなり高価ですが、食べてみると味がないシャリシャリしたものを食べたという味っけない感覚。そして明らかに最近になって、周辺エリアで変化があったのは、ホステルやカフェでしょう。多くの若者が利用するドミトリー式の格安のホステル(1泊700円ほど~)がそこら中に点在し、しかもかなりおしゃれなホステルなのです。もう安いからと言って、古くて汚いホステルというのは昔の話。欧米人が好きそうな門構えに、共有スペースにはビリヤードが設置され、これまでの宿泊者が置いて行った英語の本も多くあります。さらに、ホステルがあるということは、そのご近所にはおしゃれなカフェができるのです。おしゃれなカフェといっても、コーヒー1杯200円で買えて、WIFI利用が可能で、ゆったりとくつろげるソファがあるのです。

 バックパッカーの野望は崩される

昔も今も変わらず、多くのバックパッカーは、レオナルド・ディカプリオが主演した映画「ザ・ビーチ」のような刺激をタイに求めてやってくるでしょう。アメリカでの生活に退屈して、刺激を求めてバンコクにやってきた主人公は、ベッドに虫がうじゃうじゃいて、エアコンもないじめじめした、薄暗くいホテルに滞在。蛇の血液や精液を試したり、隣の部屋にいた精神異常をおかした滞在者が自殺したり、祖国アメリカでは決して体験できないことを日々経験します。そこで、見つけた地図を頼りに辿り着いた先がピピ島。素晴らしい自然、青い空に青い海、そして、そこに暮らす欧米人たちとの出会い。。。多くの若者がこういった刺激経験を夢見て、現在でもタイを訪れます。この映画が公開された2000年までは、映画のようなストーリーとはいかなくても、まだまだタイも発展途上で信じられない出会いや体験ができたことは間違いありません。しかし、2018年の今、タイは大きく経済発展を遂げて、バックパッカーの聖地と呼ばれたカオサンロードでさえ、タイ料理に飽きれば、レストランでハンバーガーやパスタを注文でき、汚さに生を尽きれば、綺麗なホテルもすぐに見つけられる。英語を話すタイ人もたくさんいて、各国の観光客もたくさんいる中、外国人としても困ることがないあまりなくなってしまった世界。。。それが今のタイ、そしてカオサンロードなのです。

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現在のカオサンロードは

 ナイトライフ

そんな何でもあるカオサンロードの今を象徴するのは、ナイトライフを見ればすぐにわかります。他のどの都市とも同じように、平日よりは金曜日や土曜日の夜が一番賑やかになる夜です。カオサンロードに近づいただけで、多くのタクシーやトュクトュクが観光客目当てに縦列駐車しており、さらに大音量でアップテンポの音楽が聞こえてくるので、初めてそこを訪れる人もカオサンロードの場所がすぐにわかるでしょう。カオサンロードに入ると、夜9、10時以降には多くの欧米人たちがお酒を飲みかわし、踊り狂い、笑気ガスを吸い、タイ人の女の子をナンパする。。。しかも、多くが大学の休みを利用したり、高校を卒業したばかりという若者が多く、バカ騒ぎ、という雰囲気があります。そんなカオサンロードに、昔ながらのバックパッカーのように、人生のヒントを探しに来た若者はどれだけいるのでしょうか。

 タイにはバックパッカーの聖地はもう存在しない!?

私は、これだけ発展したタイにはもうバックパッカーの聖地と呼べるような場所は存在しないと感じています。タイ北部や南部へ行っても、多くが観光地化されて、お金目当てに近寄ってくるタイ人がほとんど。映画「ザ・ビーチ」の撮影が行われたピピ島は、あまりの観光客の多さで環境破壊が著しく、2018年には閉島する始末。ヨガの聖地と呼ばれるパンガン島でさ、本来のヨガを求めるというよりは、ヨガをファッションとして捉え、多額のレッスン料を支払い、ヨガに大きく影響されたかのように自然派ヨギーを真似た服装で、島中をバイクで移動する人たち。タイで余暇を過ごすこと自体がファッションとなり、インスタグラムへ日々写真を投稿する。。。21世紀のタイはもう「ザ・ビーチ」の世界からは程遠いものとなってしまったのです。

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これからのタイにも期待したい

昔も今も、どちらがいいということはありません。でも、多くのバックパッカーの拠り所であったタイ、カオサンロードが、現在はさらに商業的でより刺激の薄い場所になってしまったこと、個人的にはすごく残念に思います。タイの発展には期待をしていますが、タイの良いところはこれからもずっと残していけるかどうかが、今後のタイの行く末を決めるでしょう。

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