イスラエルのヘブライ大学の研究チームがこの度驚くべき研究結果を発表しました。なんと彼らはマウスを使った実験で経験をコード化して記憶する遺伝子マーカーの存在を発見しました。つまり死者の脳から記憶のコードを取り出して死者が生前何を経験していたかをたどることができるようになったのです。
研究チームはマウスを使って脳が記憶を神経細胞同士の新しい結合の中に蓄える仕組みを解き明かす実験を実施。脳は記憶の保存にタンパク質を使っているのですが、この遺伝子活動が何の経験をするかによって違う変化を引き起こすことが分かったのです。つまり、それをパターン化することで死者の脳からもその経験を割り出すことができます。驚くべきなのはこの遺伝子観察の精度は90パーセント以上だそうです。
またアメリカのアルコー延命財団の研究によれば彼らは人間の脳よりもシンプルな線虫の脳を冷凍保存し記憶をそっくり残したまま冷凍保存から目覚めさせることに成功しました。これは生き物の脳を冷凍保存したとしても記憶を保ったまま目覚めさせることのできる証拠だとし多くの人を驚かせました。ちなみにこのアルコー延命財団は1体2500万円ほどで遺体の冷凍保存を行なっています。いつか死者を蘇らせることができるようになると信じている人々が家族の遺体を預けその日を夢見ているのです。
死者の記憶や脳死状態については各国で研究が進められており、現在では脳死状態の人間でも医学的には体に血が巡り食べ物を消化したり排泄したりできることが知られています。ホルモン分泌もされているので成長したり妊娠して出産することすら可能だそうです。
昔人類が夢見たSFの世界がだんだんと現実の世界に近づいているようですね。これから死者の記憶を蘇らせたり、「死」というものの考え方が大きく変わるようになれば、死生観というのが大きく変わっていく可能性もありそうです。
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