アメリカは、いつであってもイベントがやってくると本当に忙しくなります。今回は1年で最後の月、12月がどのように忙しくなるのか、そしてアメリカ人はどのように12月を楽しむのか、ということについて私たちの家族を例に紹介したいと思います。
サンクスギビングが終わるとクリスマス
クリスマスツリーの準備
11月末のサンクスギビング、つまり感謝祭が終わると、アメリカは一斉にクリスマスムードになります。サンクスギビングは11月の第4木曜ですから、私たちはその週末にクリスマスツリーを買いに行きます。家庭によっては、作り物のクリスマスツリーを毎年使うこともありますが、私たちは本物のモミの木でのクリスマスツリーを毎年楽しみにしています。
クリスマスツリーはホームセンターのようなところでも買えますが、私たちはクリスマスツリーの市場で購入するようにしています。そこのツリーは本当に匂いが良く、大きさも1メートル80センチから2メートルくらいあるものが普通です。この時期には車でツリーを運んでいる人たちもよく見かけます。
家に帰ったら、クリスマスツリーの飾り付けをします。クリスマスの音楽をかけ、サンクスギビングの残りの七面鳥料理を食べながら、雰囲気はクリスマス一色です。
イルミネーション
最近では日本でも、家全体にライトアップ用のイルミネーションをつける過程も多いですね。アメリカも不景気だったときにはイルミネーションの点灯する家庭が圧倒的に減りましたが、最近はそれも復活傾向にあります。
毎年、多くの家がライトアップを行うため、夜はそのライトアップを見るためにドライブに行くこともあります。ユニークなものや美しいものなど様々なものがあり、とても面白いです。
ブラックフライデー
11月の第4木曜日がサンクスギビングですが、その翌日の金曜日はブラックフライデー、その次の月曜日はサイバーマンデーなどと呼ばれ、お店では大きなセールが行われます。しかし、近年ではオンラインショッピングなどが一般的となり、お店に行くことも減りました。
また、ブラックフライデーやサイバーマンデー以外にもなんだかんだと大きなセールが開催されますから、それらの日に焦って買い物する必要もありません。これからクリスマスの時期まで、セールと買い物の繰り返しが続きます。
12月はイベント、パーティー三昧
イベントやパーティーがいっぱい
12月に入るとイベントが増えます。例えば学校の発表会や習い事の発表会も12月に行われますし、ホームパーティーが行われれば、子供たちも招待され、みんなで参加をします。学校ではクリスマスプログラムが催されることもあり、その時にはクリスマス向けの衣装を用意しなければいけません。
こちらでは、子供も正装でパーティーに参加をするのが一般的です。そのため、クリスマス向けのドレスやスーツ、靴の準備などで忙しくなります。先生たちにもクリスマスプレゼントを渡すので、お世話になった先生の数のプレゼントを用意しなければいけません。
クリスマスのイベント
教会でも聖歌隊が歌を披露するイベントや、クリスマスの由来を紹介するようなイベントもたくさんあります。私たちも毎週何かしらのイベントに参加し、そのための料理やデザートを準備したりなど、忙しい日々を送ります。もちろん、主催者が食事などを提供する場合もあれば、参加者が持ち寄るポットラック形式のイベントもあります。
イベントによっては、サンタクロースが椅子に座り、子供たちと一緒に写真を撮影することもあります。地域によってはサンタを交えたパレードを実施することもあり、それらの見学に行くことも少なくありません。
忘年会、新年会代わりのパーティー
アメリカでは忘年会や新年会はありませんが、その代わり、クリスマスパーティーがたくさんあります。職場ではオフィスでクリスマスパーティーが実施されることもありますし、レストランなどに出かけていくこともあります。パートナーの同伴を求められることも多く、もし結婚していなければ恋人を連れて行っても構いません。夫婦で参加する場合、子供をベビーシッターに預ける必要もありますから、ベビーシッターをしている学生たちには稼ぎ時とも言えるのです。
人との時間を楽しむ
家庭によっては、ホリデークッキーやクリスマスクッキーなどという家族代々のクッキーやデザートなどを作り、職場に持ち寄ったり、家族で楽しんだりすることもあります。私たちの家庭では、子供たちがジンジャーブレッドハウスやクッキーのデコレーションを行い、ツリーの前でココアを飲みながら一緒に楽しむこともあります。
また、アメリカ人は何でも大量ですから、アメリカ人がクッキーを作るとなると、その量は半端ではありません。それを学校や職場、教会やコミュニティー関係の場所などに持ち寄り、みんなで楽しむことがクリスマスの醍醐味です。
クリスマスプレゼント
プレゼントの楽しみ
クリスマスは特に子供にとっては非常に大きなイベントです。サンタクロースなどはクリスマス当日のサプライズの1つであり、それ以外にも親や親戚からたくさんのプレゼントを貰います。しかし、それらを開けるのはクリスマスの朝と決まっています。
クリスマスの朝までは、プレゼントはきれいにラッピングされた状態でクリスマスツリーの下に置かれています。ポインセチアなど、デコレーションも多いため、非常に魅力的な光景ですが、クリスマスの朝までプレゼントは開けてはいけません。プレゼントを個別にラッピングし、子供も大人もペットも、家族みんながプレゼントを楽しみます。
生き生きとした12月
このように、12月はアメリカ人にとって非常に忙しい時期となります。しかし、みんな「忙しい、忙しい」と言いながら、とても生き生きしています。
アメリカの冬は行事が詰まっているため、本当に息をつく暇がありません。毎年同じようなことをしていますが、それでも12月がやってくると「今年はどのように楽しもうか」と考えます。あちこちで毎年違った催しが行われており、常に新鮮な気持ちでいられるのです。
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