日本でも大きな話題になっていましたが、タイのラマ9世プミポン国王が2016年10月に崩御され、現在は新しい国王ラマ10世ワチラロンコン国王に代わりました。それに伴い、タイの紙幣も変更されることになります。日本の紙幣を見ると、歴史的に国に貢献してきた賢者たちがお札に描かれていますが、タイは硬貨も紙幣も全て国王尽くしです。そんな日本とは異なるタイのお金事情についてご紹介します。
タイのお金はこんなもの
国王第一
タイで国王は絶対的な存在。国王を侮辱した者は牢屋入りです。朝8時と夕方6時にも街中でタイの国歌が流れ、歩いている人たちはみんな足を止めて、国王への尊敬の念を表します。その位国王の地位と名声が高いタイで、もちろん大切なお金にも国王が描かれているのは不自然なことではありません。タイの通貨はバーツ(Baht)と呼ばれ、世界で4番目にやり取りされている通貨ともいわれています。
紙幣はわかりやすい
海外旅行に行ったときに、紙幣が何だかわかりにくい、よく支払う金額を間違えやすいというような経験はありませんか?タイはその面では大変わかりやすい!紙幣は色とりどり。20バーツは、緑。50バーツは、青。100バーツは、赤。500バーツは、紫。1000バーツは、白っぽい薄ピンク。財布に縦にお札を入れていても、上から見て簡単に色で区別できます。だから使い慣れていない観光客にもとても優しいお札なのです。
硬貨は難儀
ただ、それとは対照的に硬貨に関しては大変わかりにくいです。全部で6種類ありますが、どの硬貨も描かれているのはタイの寺院。これでは見分けがつきにくすぎます。せめてタイお得意の色で、、、と願いますが、硬貨は色でも見分けにくいです。10バーツは中心が、NI合金?の金色でその周りが銀色。5バーツは、銀色で外側が微妙に角々している。日本の2000円札のような存在である、なぜか存在する2バーツも金色、そして1バーツは一段と小さくなり銀色(アルミ製なのでかなり軽い)です。また、1バーツ以下の補助硬貨がサタンと呼ばれます。50サタンと25サタンですがどちらも銅色で、さらに1バーツより軽く小さいので失くしやすい。2018年7月時点で1バーツ3.3円なので、50サタンは1.7円、25サタンは0.9円とかなり価値が小さく、公共バス以外では使用率はあまり高くありません。何より、どの硬貨も、描かれた数字が小さすぎてどの硬貨がいくらのものか慣れていないと判断しにくいのです。
新紙幣の内容
新紙幣への移行
タイの中央銀行は、新紙幣の流通は2回に分けて実施することを発表しました。2018年4月に20、50、100バーツ、そして2018年7月に500、1000バーツです。確かに現在、新旧紙幣が混ざっている状況で、これまで通りどちらも使用できますが、約3年をかけて徐々に新紙幣に移行していくとのことです。なので、旧紙幣が全て回収される前に折れ目のない旧紙幣を集めている人がたくさんいるようです。
何が描かれているのか
紙幣の表面は全て現国王ラマ10世ワチラロンコン国王の肖像ですが、裏面はそれぞれの紙幣で異なります。20バーツは、ラマ1&2世。50バーツは、ラマ3.&4世。100バーツは、ラマ5&6世。500バーツは、ラマ7&8世。1000バーツは、ラマ9&10世。とにかく、何世かは別にして表裏国王なのはこれまでとは変わりません。
取り扱い注意
冒頭にも記載の通り、タイでは国王は国民全員が尊敬すべき存在なので、国王が変わるたびに紙幣だけでなく、社会のあらゆるもの、例えば街中によくある国王の写真、などを取り換える必要があります。日本でいうと、年号が変わると様々なものを変更する必要があるのと同じような感覚でしょう。とにかく、お金は大切なものですが、タイのお金は国王が描かれておりさらに重要度が高いのでタイに来られた際は注意して扱うようにしましょう。
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