オーストラリアの医師である安楽死推進活動家のフィリップ・二チキ医師がこの度マシンの中に入ると1分ほどで死ねる安楽死マシン「Sarco」を発表しました。
安楽死マシンは人1人が横たわれるほどの大きさ。使用するにはまず精神が正常であることをテストによって調査し、本人にきちんと自殺の意思があるのかを確認しなければいけません。このテストに合格するとコードが発行され、そのコードを入力してボタンを押すとカプセル内が窒素で満ちる仕組み。一般的には1分ほどで気を失い、5分後には確実に死亡しているということです。
安楽死には医師などが致死薬を安楽死を望む人に投与する「積極的安楽死」と、延命措置を中止する「消極的安楽死」があります。日本では安楽死は法律で認められていませんが、積極的安楽死に関しては行われているケースもいくつかあります。
海外ではオランダが世界で初めて2002年に安楽死制度を施行しました。他にもスイス、ベルギー、ルクセンブルク、カナダ、アメリカの一部地域などでは積極的安楽死が法律で認められており、医師などが患者の意思を尊重して積極的安楽死を行なったとしても罪に問われません。
ちなみにこれらの国で唯一外国人の安楽死を認めているのはスイスです。外国人がスイスで安楽死をする場合には大体150万円ほどの金額が必要であり、スイスには世界各国から安楽死を求める人が5年間で611人ほど訪れているというデータもあります。
フィリップ・二チキ医師の住むオーストラリアでも2019年6月から安楽死が合法化されます。これからどんどん高齢化が進んでいく日本でも安楽死に関する議論は避けては通れないと考えられます。日本で安楽死が合法化されるのはまだまだ時間がかかりそうですが、世界随一の高齢化社会になりつつある日本でも少しでも早い本格的な議論が望まれます。
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