週間パリニュース③自動車の制限速度が90㎞から80㎞へ!?

年明けからずっと悪天候続きでしたが、連続暴風雨も何とか治まり、いつもの生活リズムを取り戻しつつあるパリです。
さて、今日の話題は、日本でも知る人ぞ知るフランスのシャンソン歌手フランス・ギャルさん死去の話題から・・・。

人気歌手フランス・ギャルさん死去

年始早々、フランスは悲しい訃報で始まりました。60年~90年代初め、ポピュラー歌手として人気を博したフランス・ギャルさんが乳がんで死去。70歳でした。65年欧州音楽コンテスト「ユーロビジョン」で優勝。当時、セルジュ・ゲンスブールが作詞作曲した「夢見るシャンソン人形」というポピュラーソングを耳にした日本人の方も多いはずです。
ちょうど1ヶ月前ばかりに、同じフランスのロック歌手で絶大な人気を博したジョニー・アリデイ氏が亡くなったばかり。
特別彼らのファンではなかったエトランジェの私でさえ、人気歌手の相続く訃報は、長くフランスに住んでいるせいか、フランスの「古き良き時代」が去っていったような寂しさを感じました。

マクロン大統領中国へ公式訪問

8日~10日にかけて、マクロン大統領が中国を公式訪問しました。今や、「世界の工場」と呼ばれている中国。この国を無視しては自国の経済は成り立ちません。フランス中にあふれんばかりの商品のほとんどがメイド・イン・チャイナです。
フランスとしては、ぜひこの機会に、エアバス100機の売り込み、新アレヴァ社(New Areva)の原発核燃料再処理工場建設の中国での実現など、華々しい契約終結の発表とまで見込みたいところ。しかしながら、フランスの本当の目的は、このような数字的側面の経済貿易のみならず、環境、文化、人権問題など、様々な側面を総合しながら、両国が対等な立場に至ることらしいのですが・・・・?

私の一方的なとらえ方かもしれませんが、この裏にはアメリカ(トランプ大統領政権)に対するけん制球的構想があるような気がします。
2015年にパリで開催されたCOP21を機に、気候変動対策に歴史的な前進を成し遂げた「パリ協定」。しかしアメリカ、というよりトランプ大統領自らが、これに真っ向から拒否反応を示し、アメリカの「パリ協定」からの脱退を発表したのはまだ新しいニュースです。それに、アメリカはどうも中国を煙たがっている?何かとちょっかいを入れたがるところがあります。とりわけ、今回の北朝鮮へのはっきりしない中国の態度に懸念を抱いています。
そこで、フランスではなく欧州という立場からマクロン大統領が登場するわけです。若くして、全く新しい顔のマクロン大統領、中国人にはとても人気あります。
さて、どこまで成功するでしょうか?

冬の大セール一斉スタート

10日、フランス中が冬の大セールで大興奮しています。毎年2回、冬と夏にフランスではセール販売許可が出ます。今年の冬の大セールは、この10日をかわきりに、2月20日までの6週間という長い期間、フランス中、とりわけ、パリでは街中のデパートやブティック、ショップがたくさんの人混みで黒々となり、店の前では長い列ができています。
しかし、ここでちょっと私はいつも考えさせられるのですが、フランスは失業の国、不景気でフランス人は誰もが不平ばかりを口にしていますが、いざ、セールとなると、みんな消費キチガイに変身!どこから現れるのか、ウジャウジャと人が街中にあふれ出して、セール・フィーバーの嵐を巻き起こします。「無いないとぼやきながらも、みんなちゃんとお金があるんだ」と呆れかえります。物があふれる現代、何をそんなに新たに買うものがあるのか、正直なところ私は少々疑問に感じている今日この頃です。
日本でも同じなのでしょうか?

ケンケンガクガク!時速80km

フランス人は、上から押さえつけられるのが大嫌い民族です。まして、政府からの新しい規則など問題外!まず絶対に反対します。
さて、日本では (自国でさえも)あまり知られていない?フランスの新しい主相、エドワード・フィリップ氏(Edouard PHILIPPE) 。マクロン大統領の影に隠れたこの主相がこの9日、フランス全国にある全ての2車線道路のスピードを時速90kmから80kmに制限すると発表したから、さあ、大変。フランス中がケンケンガクガクの論争の渦中へ。        「命を救うため」という同氏のスローガンの下、歴代の政府が実施しようとしてその実現を断念してきた、余りにも不評判の道路交通スピード規制に、あえて挑戦した形になります。
この悪評高き規則は、今年7月1日から適用されます。フランスの約40万kmに上る市中外にある2車線の国道、県道が対象です。昨年は、これらの道路での事故死亡者の数が1911名に上り、この数字は死亡事故の55%に当たります。しかしマイカー族の意見では、この死亡率は、スピードが原因ではなく、飲酒やマリファナ運転、走行中のポータブル電話使用などが起因しているとして、この規則改定に真っ向から反発しています。
蛇足ですが、今回の改定で道路標識(全国で2万個余りある)を変更するのに掛かる費用、500~1000万ユーロとのことです。果たしてそこまで国税をはたいてまで改定する必要があるのか、正直なところ私はとても悲観的です。
私がフランスで車を運転するようになって10年以上たちますが、確かに通常時速90km制限の道路を規定通りに走っていると、大抵の場合どんどん追い抜かされます。ですので、規則なんてあってないようなフランスでは、制限時速を10km下げて80kmにしたって、私の意見では事実上あまり変わりがないのでは?と思います。因みに、高速道路のスピード制限は時速130kmまでです。これにしたって、守る人はあまりいません。スピードきちがいのフランス人。さて今回の道路規定改定、どこまで守られるでしょうか?