パリ・ニュース!フランス人から見た相撲のイメージ

先週は真夏、今週は春に逆戻りしたフランスです。こんなお天気続きでは、毎日どんな格好で出かけければいいのか迷ってしまいます。日本は、さぞかし初夏の香り漂う過ごしやすい季節なのでしょうね。うらやましい限りです。
さて、今日は、「女性軽視 ?日本の相撲界」、「マクロン大統領米訪問夫人プログラム」、「パリのブキニストが無形文化遺産に?」の3本です。
(今週号より、フランスから見た日本のイメージを知っていただくために、少なくとも1本は、フランス発日本の話題を紹介することにしました。)
女性軽視?日本の相撲界
フランスでは、日本の話題が度々紹介されるのをご存知でしたでしょうか? さて、今週の日本の話題は、相撲界における女性軽視についてです。

相撲のイメージ

因みに、相撲は日本独特のスポーツですが、意外にもここフランスでは、みんなよく知っているスポーツです。確かに、サッカーやラグビーと比べれば、全くマイナーなスポーツですが、日本の文化の一部として広く理解されています。
フランスでは相撲は、Le SUMO と呼ばれ、当然?男性名詞です。SUMOというだけで、フランス人の脳裏をさっとかすめるのは、「ほとんど裸に近い大きな太った男性が、相手をひっくり返すスポーツ」というイメージです。

 人命と伝統、どっちが大切?

ただどうしても、フランス人に理解しにくいのは、相撲界における「女性軽視」という立場です。もちろん、これは日本古来からの神道主義からくるもので、議論の余地がないといえばそれまでですが、例えば、土俵で演説中に突然倒れたある市長を助けようとした2人の女性が土俵内に上がった瞬間、直ちに女性は土俵から立ち退く通知が出された様子がテレビで紹介された事件などは、どうしてもフランス人の理解範囲を通り越しているようです。人命と伝統、どちらが大切なの?というわけです。

 変わりゆくメンタリティー

せっかく素晴らしい伝統的なスポーツなのに、女性軽視という観点がどうも汚点?となっているようです。しかしながら、相撲の話題を取り上げたテレビ・ニュース(France Info)は、番組の終わりに、アマチュア相撲で頑張っている女性などを紹介しながら、相撲界にも新しいメンタリティーの息吹が出始めている、日本相撲界も変わりつつあると締めくくっていました。確かに、外国人のお相撲さんが定番となった現在の相撲界、今後女性への道も開かれるかも?しれませんね。

マクロン大統領米訪問 夫人プログラム

今週3日間の予定で、マクロン大統領はブリジット夫人を伴って米国公式訪問をしました。当然、迎えるメラニア・トランプ夫人、この機会に両国の友好関係を強調するための夫人プログラムに全力を注いだようです。

 和気あいあい米国立美術館巡り

奇しくも、今年7月1日まで米国立美術館にて、有名なフランス画家、セザンヌ展を開催中。メラニア夫人にとっては、またとないチャンスです。早速、和気あいあいとブリジット夫人とともに美術館を歩くメラニア夫人、約1時間ほどの美術館巡りでしたが、フランスのシンボルともいえるセザンヌの絵を前に、さて何をこのおふたりは語り合ったのでしょうね?どちらにしても、彼女の大きな白い帽子ばかりが目立っていたのが私の印象でした。

 すべてトランプ夫人の息のかかったディナー

そしていよいよ、公式ディナーです。メラニア夫人は、ツイッターで次のようにメッセージ。
「晩餐準備に数ヶ月かかりました。大統領も私も、一刻も早くフランスを迎えるための最初の晩餐会を待ち望んでいます。今夜のために数々の努力をくださった方々に感謝します。」
いつもは、ご主人トランプ大統領の影となって目立たないメラニア夫人ですが、どうやら、この度のマクロン仏大統領夫妻米訪問には、多大な精力を費やしたようです。

 両夫人、意気投合?

ブリジット夫人とメラニア夫人が顔を合わせたのは、実は今回で3度目でした。昨年の7月、仏革命記念日にマクロン大統領が米大統領夫妻を公式招待したのをきっかけに、同年9月、ニューヨークで開催された国連集会の際の夫人プログラムが2度目。国連の夫人プログラムだったので、多数の夫人たちが集まったプログラムでしたが、ブリジット夫人とメラニア夫人は、特に意気投合してほとんど2人して一諸に行動していたとのことです。ブリジット夫人の年の候?の仕業かもしれませんね。

パリのブキニスト、無形文化遺産に?

パリのセーヌ川沿いに立ち並ぶ古本屋、ブキニストのイメージは、パリの代表的な観光イメージですが、この度、フランス文化省は、このブキニストがユネスコ無形文化遺産として指定されるよう、正式に名乗りを上げました。

 世界唯一の古本屋市

確かに、あの深緑色の木箱がずらっと並ぶセーヌ川沿いの古本屋をぶらぶら散策して見て回るのは、世界で唯一、パリにしかないパリらしい光景です。およそ、30万冊の古本や古ポストカード、印刷ポスターが売られていて、何も買わなくても見るだけでも楽しいブキニスト。現在およそ210店ほどあるそうです。

 パリの最後の伝統職

おそらく、パリで最後の伝統的な職業、ブキニストを守ろうと、ユネスコ無形文化遺産の候補となったブキニスト。因みに、ユネスコ無形文化遺産の定義は次の通り。
「無形文化遺産とは、慣習、描写、表現、知識及び技術並びにそれらに関連する器具、物品、加工品及び文化的空間であって、社会、集団及び場合によっては個人が自己の文化遺産の一部として認めるものをいう」(抜粋ウィキペディア)
フランスは、この定義にブキニストは適用されるもの、とふんだわけです。
さて、どういうことになるか、乞うご期待!

   

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