人工知能A.I.はどこまでできる?それなりに限界があるA.I.の行方について

今や世界中で最も注目の的となっている、人口知能 (Artificial Intelligence)。A.Iを制覇する者は世界を制覇するといっても決して過言ではありません。当然、ここフランスでも同様です。今日は、最近のフランスでのA.Iについてです。

未来のアパートへようこそ!

フランスらしい?独創的なA.I開発商品のコマーシャルを紹介します。新技術商品を扱っている専門店で、フランスでは誰もが知っているフナック・ダルティー社(Fnac Darty)が最近開催したユニークなコマーシャル作戦です。単に人口知能と言われても、私たち一般人にはピンとこないA.I商品が多々あります。買っても使いこなせない、とあきらめる人もいます。(私もその1人です。)そこで考案されたのが、「モデル・アパート」戦略です。5月10日から24日まで、パリの中心地にある500平方のショールームが、最新のA.I商品をぎっしりと備えた住居アパートに大変身しました。題して「未来のアパートへようこそ!」。

例えば、ある部屋に入るなりライトやテレビが自動的に点滅したり、キッチンにはスマホで自動設置されたオーブンや食器洗い機があったり、バスルームの鏡があなたに合った口紅の色を決めてくれたり、もう少し長く歯を磨くようにとアドバイスしてくれたりするなど、まさに未来のアパートにいる気分を経験できます。「ここに訪れたお客様に、新しい技術がどこまで可能なのかを実際に知っていただくことが、この度のデモンストレーションの目的です」こう言うフナック・ダルティー社の商業活化セクターの支配人。もちろん入場無料、しかも、場所はパリ3区マレ地区のいたって普通アパートの中にいるような気分。まるで知人の家に招かれたような感じです。最先端のA.I商品が勢ぞろいしたアパートの中で、あなたは様々な新しいA.I商品を実際に手にして経験できるのです。

この商業企画の目的は、A.I商品をもっと身近なものとして人々に理解してもらうことです。スピーカーと話したり、ロボットが掃除したり、好みのコーヒーを沸かしてくれたりするのを目の当たりに経験し、A.I商品がいかに日常生活とかけ離れた物ではなく、ごく自然に使いこなすことができるものであることを周知してもらう、これが最終的な目的なのです。

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A.I開発の限界

しかし、ここでちょっと気になることがあります。A.I商品がとても便利なのはいいのですが、突然停電したり、A.I商品がバグったりしたらどうするの?ということです。ロボットへの依存度が大きくなればなるほど、何か問題が発生した時のパニック度も比例して大きくなる、と思いませんか?聞いたところによると、あるA.I開発産業界では、ハッカーたちが襲いそうなありとあらゆる種類のバグを想定し、それに対応できるセキュリティ対策を考えているとのことですが、これって、A.I産業の行きつく先が不透明な不安があるような気がするのです。つまり、何か問題が起こってから、解決策が見つけるというわけです。最近起こったインドネシアとエチオピアでの2件の飛行機墜落事故で、米ボーイング社737MAX型のシステムに問題があったことが判明したのですが、350名に近い犠牲者を出してからでは遅すぎるという事に類似していると、私には感じるのです。

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車が突然反対車線へ

最近、中国の研究家が、何でもない小さなステッカーを道路に張り付けるだけで、車の自動運転システムを混乱させることができることを証明しました。これは、自動運転システムで走行中の車が、問題のステッカーの上を通過した途端、突然反対車線に移動するというものです。自動運転システムの最先端技術を誇る米テスラ社は、このバグの事実を重要視して対応策を研究中ということです。また、あるベルギーの大学では、簡単なプラカードを身体の前に掲げるだけで、顔面確認の探知カメラを妨害することができることを証明しました。このプラカードは、間違ったイメージの探知システムのアルゴリズムをもとに造られたもので、そのため機械は映りだされたイメージを人の顔としてキャッチせず、ただ単にデコレーションイメージとして捉えてしまうためというのです。

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個人の写真が開発目的に使用されるって本当?

また、個人の写真が開発目的のために利用されるという事実も起こっています。FacebookやTwitter 、Instagramなど、ごく一般的なSNSでは、一度登録された写真はマシンに保存されます。それがアルゴリズム・システム開発のための会社に利用されるというのです。フランスのニュースは次のように説明していました。「人口知能(A.I) は、データの質を取り仕切ります。そこで、顔写真の基本データを扱うわけですが、この時点で問題が起こるのです。つまり、基本データは白っぽい顔の男性を認知するように構成されているわけですが、少し肌の黒い女性の顔を探すことを求めた場合、探知能力がダウンすることが判明したのです。そこで、マシンに様々な顔の種類を認知能力を増加させるために、多数の顔パネルをインプットする必要が起こりました。ここで、一般のSNS上の写真を利用するという手段が取られたのです。」というのです。つまり、個人の顔写真を勝手に開発のために使用するわけで、ここに大きな問題、スキャンダルが沸き起こっているわけです。A.I開発会社では、これらの写真の利用は、あくまでも開発のためのみに利用しているのであって、写真はすべて匿名であると弁明しています。しかし、あなたの顔写真が地球の裏のどこか知らないところで、誰か知らない人に見られているかもしれない、という事実は少々不気味?な気がしませんか?

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