海外で生活していると、日本との違いに驚くことがたくさんあります。そんな中で、お店などに行った時に日本の良さに気づくこともあれば、日本の問題点に気づくこともたくさんあります。日本のサービス精神は世界でも高い評価を受けていますが、だからこそ、海外のお店等のサービスに対して腹が立つことも少なくありません!
ここでは、海外で気づいた日本の問題点と日本の良さについて紹介したいと思います。ただし、これはあくまでも私の主観に基づく内容ですので、すべての人に当てはまるとは限りません。
日本が抱えている問題とは
日本人は平等意識が強すぎる
海外で働いている人たちの様子を見ていると、日本人の平等意識の高さに改めて驚くことがあります。というのは、例えば日本のサービス精神は確かに世界でも高い評価を受けていますが、その一方で、日本人は「自分にも権利がある」ということを表に出しすぎるように感じることがあるのです。
例えば、電車などに乗る時には優先席を意識しますよね。お年寄りや怪我をしている人、妊娠している人などには優先的に席を譲ります。しかし、その一方で「自分にも座る権利がある」「自分も疲れているんだから」と自分の権利を主張する人も多いのではないでしょうか。レストランなどで他の子供が騒げば、「自分はお金を払ってここにいる」「自分はここで静かに食事をする権利があるのに」などと不快感を覚える人も多いように感じます。
海外のレストランなどにおけるサービスについて
その一方で、海外ではその時その時に応じた対応がなされているように感じます。例えば、私たち中国で生活をしていましたが、息子が生まれて初めての母の日、よく通っていたレストランに行ったらお店のスタッフが赤いカーネーションを持ってきてくれました。どうやら、母の立場である常連さんたちにカーネーションを用意してくれていたようです。
このサービスは日本ではありえないと感じて驚きました。というのは、日本の場合は「あの人はもらったのに、私はもらえなかった」「私も母親なのに」という問題がどこかで生じてしまう可能性があるからです。常連さんがばかりを大切にするお店はどうしても敬遠されますし、例えば同じ母親であっても、子供を連れてくる人であれば母親だとわかりますが、子供を1度も連れてきたことがない女性であれば母親だとはわかりません。しかし、日本人は「それでも母親なんだから」「もらえないなんて不平等」と考えてしまう傾向があるように感じるのです。
また、ヨーロッパではこのような経験があります。ドイツのバーでお酒やコーヒーを飲むと、日本の喫茶店のようにおつまみが出てくることがあります。一般的にはピーナツやあられのようなお菓子なのですが、たとえお客さんおしかし、1人であったとしても、3人であったとしても、そのおつまみの量は変わりません。これも日本ではあまり見られない光景なのではないかと思います。かつて、私は喫茶店で働いていたことがありますが、おつまみの量はいつもお客さんたちの関心の的でした。いつも1人で来店するお客さんが誰か友達を連れて2人で来た場合、おつまみの量はしっかりと倍にしておかなければ「今日は2人なのに」などと言われてしまうのです。1人ならば1人分ですが、3人ならば3人分用意しなければいけません。
絶対日本の方が良いと思えること
日本人は他人の仕事にも責任を持つ
その一方で、日本の方がいいと思うことも少なくありません。まず、日本人は自分の仕事に責任を持ちます。同様に、自分以外の同僚がミスをした時もしっかり頭を下げることができるというのは日本人の美徳だと思います。
例えば、日本の市役所で手続きをした際、市役所の職員が何かについて説明をし損ねていたとしましょう。それに気づいて再び市役所に行き、「その説明は受けていない」と言えば、その職員はおそらく「説明したはずです」「あなたが聞いていなかっただけでしょう」などとは言わず、「説明不足で申し訳ありませんでした」というのではないでしょうか。自分のミスではない、などと意地を張らず、きちんと謝罪しますよね。
しかし、海外でこの姿勢は期待できません。むしろ「あなたが聞いてなかっただけでしょう」「私たちはちゃんと説明したはずです」などと無責任に自己弁護されることも少なくありません。
店舗のどこに何があるかしっかり把握している
また、お店などに行って欲しいものを探している時、日本ならば、見つからない時にはスタッフに聞けば簡単に見つかります。例えばスーパーで特定の食材を探している時、スタッフに聞けばその食材があるのかないのか、あるならばどこにあるのか、すぐにわかりますよね。これはいつも本当にすばらしいと思います。
しかし、海外ではこのような姿勢も期待できないことが多いです。そもそも、スタッフに聞いてもそのスタッフがその食材を置いているかどうかわかっていないことも珍しくないですし、どこに置いてあるかなんて知らない、ということもあります。スタッフが看板を見ながらその食材を探し始めた時などは、「自分で探すから」と本当に言ってしまいます。
日本人は相手を尊重する
日本人の相手を尊重するサービス精神は本当にすばらしいと思います。もちろん、平等意識が強すぎるが故にサービスが感謝されにくいところもありますが、それでも、外国人が日本に来た時には日本人のサービスに感動する、ということがよくわかります。
また、このような違いがあるからこそ、外国で仕事をするのはなかなか大変だと思います。日本のあり方ばかりを押し付けるわけにもいきませんし、海外のやり方になかなかなれない、ということもあるでしょう。臨機応変に行動することこそ、グローバル化が進む社会では必要なのかもしれません。
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