フィリピンのセブ島で17年暮らしています。独身の時にこちらに来ましたが、フィリピン人の女性と結婚し、今は子供2人と4人で生活しています。私は生活の基盤をこちらに移しましたが、こちらの目線でフィリピンの観光地について紹介したいと思います。
フィリピンの観光はセブ島がオススメ
セブ島は人気が高い
私はセブ島で暮らしていますが、仕事の関係上、あるいは観光に来られる方々に頼まれたりしてツアーガイドをすることがあります。旅行に関する情報提供をすることも多く、そんな中でリピーターになっていただくことも少なくありません。
まずセブ島は安全です。例えばマニラ周辺、ミンダナオ周辺は一部を除いて常に治安の上で不安があります。最近ではボラカイ島で汚染処理の問題が発覚したこともあり、またフィリピンの中では秘境のイメージが強いパラワン島も確かに素晴らしい自然があるのですが、ここ最近はイスラム過激派による外国人誘拐事件が多発しており、何が起こるか誰にも予測ができません。
その点、ここセブ島ではほとんど危ないことがありません。例えば私自身も危ない目に遭った事はありませんし、最低限の注意をしておけば、旅行者が何らかのトラブルに巻き込まれるという事はまずないと思います。
ジンベイザメ鑑賞日帰りツアー
特にセブ島界隈に拠点を置くならば、ジンベイザメ鑑賞日帰りツアーがお勧めです。世界でもジンベイザメの餌付けに成功した場所はここしかありません。よほど気象条件が悪い時を除き、ほぼ確実にジンベイザメを見ることができますし一緒に泳ぐことも可能です。また、ボホール島への日帰りツアーなどもありますから、楽しいですよ！
マクタン島でのダイビングも可能ですし、さらには日本よりも格安でマッサージを受けることができます。フィリピン料理のみならず中華料理、イタリアン料理、韓国料理、そしてもちろん日本料理も楽しめます。ネイルアートやナイトライフ、あらゆるものが格安なのです。
最低限注意するべきこととは
宿の選択について
最近ではインターネットでの直接予約もかなり一般的ですよね。その一方で、極端に安いペンションハウスレベルの宿を取ったりすると、安全や衛生面で日本人には受け入れられない、ということもあります。いくらディスカウントがかかっていたとしても、日本人が何とか受け入れられるレベルの宿は一泊最低でも3,000円はします。ですから、物価が安い地域だからといって安さに飛びついてはいけません。
また、以前はセブ島と言えば、実はマクタン島の東側にあるビーチリゾート郡をイメージされる日本人が多かったのですが、今はマクタン島に宿を取り、セブ市やマンダウエ市へ向かうのは時間帯によっては交通渋滞のために困難です。ビーチ周辺でのマリンスポーツ、あるいは高級リゾートでどこへも行かずにまったりする場合以外にはあまりオススメできません。
逆に、セブ市やマンダウエ市のあたりに宿を取り、例えば早朝から午前中いっぱいはマクタン島に出かけてダイビングを楽しむのは十分に可能です。また、ジンベイザメ鑑賞ツアーに出かけるのであれば、ボホール島への日帰り観光も可能ですし、セブ市やマンダウエ市に滞在した方が便利です。
交通手段について
以前、日本のガイドブックでセブの交通手段がジプニー呼ばれる小型バスのようなイメージのもの、トライシクルと呼ばれるバイクにサイドカーがついたもの、などが観光客にとって面白いという記事を読んだことがあります。ジプニーというのは、多くは日本の中古車や軽トラ区の荷台を改造し、人が乗れるようにしたものです。しかしこれはよほど現地の知り合いがいて案内でもしてくれるのではない限り、避けた方が無難です。何よりもどこで事故が起こるかわかりません。事故が起こる可能性は意外に高く、万が一の場合の衝突のことを考えると安全性が保証できません。最悪、命を落とす可能性も考えられます。
セブ市街から郡部に向かう場合は長距離バスがあり、こちらは料金も格安ですが、時間を稼ぐためにドライバーが荒い運転をすることがあります。ときには死亡事故が起こっていますが改善される事はありません。定時運行もありませんから、観光者の人は利用しない方が良いでしょう。
運転手付きのレンタカーを信頼できる筋から確保し、移動の足にした方が安全です。普通乗用車で1日12時間利用した場合は6,000円程度で、よほどの長距離運転をしない限り、10,000円を超えることはまずないでしょう。短距離ならばタクシーが良いです。ただし、地理に不慣れ、英語も不慣れ、ということであれば、タクシーの利用にも苦労があるかもしれません。
先ほど安い宿は避けた方が良いと言いましたが、それは交通手段にも共通しています。それなりに名前の通った宿泊施設ならばタクシーのドライバーに簡単に通じますが、変な所だとドライバーも場所がわからず、出かけたは良いもののホテルに戻れない、という事態も多発しています。
日焼け対策は厳重に
セブ周辺の真夏は通常3月後半から4月後半にかけてですが、この間は天候も安定し、セブに来るにはオススメです。ただし、この間の紫外線は日本のそれとは異なり、殺人的なレベルです！簡単に説明すると、私の場合は日本の真夏の炎天下で1日中素肌を晒し、自転車を運転することができますが、同じことをフィリピンですれば、おそらく日焼けどころか火傷に近い状態になってしまい、夜も眠れなくなるでしょう。日差しが最も強いときには10分から15分ですでに日焼けします。
そんな環境の為、海に出るつもりがあるならば長袖水着を着用する方が良いですし、最低でも日焼け止めはこまめに塗らなければいけません。実はいうと、私は日本では日焼け止めの効果というものをほとんど実感したことがないのです。しかし、フィリピンに来てからあるのとないのとでは大きな違いがあるということを実感しました。さらに言えば、海辺、あるいは海では照り返しの紫外線がとても強いため、日陰にいるからといって安心してはいけません。
水回り、下回りの環境は良くない
例えばショッピングモールなどで突然トイレに行きたくなった時、日本人が1番びっくりするのは便座のない洋式トイレであったり、日本では普通にあるはずのトイレットペーパーが備え付けられていなかったり、ということだと思います。そのため、日本から来られる人は便座除菌クリーナーやポケットティッシュを持参した方が良いと思います。
また、使用後のトイレットペーパーは流すことができません。下水管の近くが日本とは違いますし、浄化槽の仕組みも全然違います。トイレットペーパーを流せば詰まりを招いてしまいます。通常は便器の脇にゴミ箱がありますから、抵抗があるかもしれませんがそちらに捨てましょう。
食について
セブ島の食事は美味しい！
かつて東南アジア各国の移住者がそれぞれの食事について評価を下したことがありますが、セブ島の食は最も高い評価がされていました。これは私自身もそう思いますし、東南アジア各国に旅行経験をしたことがある知り合いも同じことを言っています。
フィリピン料理と一言で言っても地域による違いがありますが、セブ周辺のフィリピン料理は極端に辛い味付けなどがなく、日本人にとっても馴染みやすいのです。また食材も新鮮な魚介類の水揚げが多く、特にマグロやイカ、エビやカニがお勧めです。日本では高級食材であるアオリイカも簡単に食べられます。また、日本では冷凍ものが多いですが、ここならば新鮮な生物が多く、マグロやイカはここでそれなりに名前の通った日本食レストランで食べれば、安全で格安に美味しくいただけます。だからこそ、わざわざ海外まで来て日本食というのは興ざめだという考えもあるかもしれませんが、日本よりも安く美味しく楽しむというのも良いのではないでしょうか。
私が知る限り、日本食レストランで生牡蠣を出す事はありません。これは特に直物の場合、リスクがあるからだと考えられています。実際に公表される事はありませんが、ノロウィルスに起因する問題が起こることがありますので、生牡蠣は避けましょう。
ここは外国からの移民の人が多く、そのような人がレストランを経営しているケースもありますから、冒頭で述べたように各国の料理は結構本格的なものがありますよ。
美味しく楽しいセブへどうぞ
私がここに来たのは17年以上前の事ですが、ここと日本を比べると、10万円で100万円楽しめると言われたこともありました。最近では物価上昇が激しく、そこまで安く楽しめるという事はないかもしれませんが、それでも上手に遊べば日本国内で同じことをするよりも、3倍から4倍の感覚で楽しめると思います。
まだまだ伝えたい情報がたくさんありますが、これらのことを事前に知って準備しておくだけでも、セブ島で楽しい時間を過ごせるのではないかと思います。お役に立てましたら幸いです。
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