国際結婚に向いている人とは?好奇心を持ち、違いを楽しむ人

若い人の中には、国際結婚に憧れる人も多いのではないでしょうか。海外に暮らせる、ハーフの子供がかわいい、などといったイメージから国際結婚を意識した、という人もいるかもしれませんね。しかし、国際結婚は誰にでもできるというものではありません。私もヨーロッパの人と結婚していますが、ここに至るまでには様々な課題がありました。ここでは、国際結婚はどんな人に向いているのか、ということについて私の経験を交えながらお話しします。

離れていても平気でなければならない

 遠距離恋愛の可能性

国際結婚をする場合、結婚前は国を越えて遠距離恋愛をしなければいけない可能性があります。もちろん、相手が日本で働いていたり、自分が海外で働いていたりして、基本的には遠距離恋愛をする必要がない場合もあるかもしれません。しかし、自分の本拠地があくまでも自分の国である以上、国を超えた遠距離恋愛をしなければいけない可能性は極めて高いのです。

中には、国を超えた遠距離恋愛だなんてロマンチックだと捉える人もいます。しかし、これは決して簡単ではありません。時差やお互いの生活があるわけですから、どのように連絡を取り合うかということ、そしてやきもちを焼かない事が非常に重要になります。

私たちが結婚する前、夫はアメリカの東海岸の大学で勉強しており、私たちはFacebookを使って頻繁に連絡を取り合っていました。もともと付き合い始める時から遠距離恋愛でしたので、1週間に1度インターネットを通じて話をしたりしながら関係を維持してきました。

 遠距離恋愛が1番辛かった時

この遠距離恋愛が1番辛かったのは、夫の博士号取得が決まった時です。その時私たちはすでに婚約をしていましたが、私はその時日本にいました。夫の口頭試問の時間帯も知っていましたし、リアルタイムで携帯を握りしめ、ドキドキしながら結果を待っていました。合格したという連絡が来た時は心の底から喜びました。しかし、その日の夜には現地の友達がパーティーを開いたのです。婚約者である私は口頭試問の合格の連絡を誰よりも先に聞いたのに、そしておそらく誰よりも喜んでいるのに、現地の友達が参加できる合格パーティーに参加できないということがなんだか虚しかったです。もちろん夫も同じで、現地の友達には申し訳ないですが、心から楽しめたというわけでもなかったそうです。

遠距離恋愛にはこのような困難が少なくありません。しかし、これを乗り越えることができなければ国際結婚はできないでしょう。

複雑なビザの問題に対応できなければならない

 結婚と一緒に生活する事は別問題

たまに、国際結婚をしたら有無を言わせず一緒に生活できるのだと勘違いしている人がいますが、そんな事はありません。結婚してもしも相手の国で生活するのであれば、相手の国のビザを取得しなければいけないのです。もしも2人の出身国ではない国に行くならば、2人ともビザを取得しなければいけません。

しかし、最近はビザを取得するためだけの偽装結婚も増えているため、結婚したからといって簡単にビザが取れるわけではないというケースも増えつつあります。そのため、結婚をしたりビザを取得したりする際には、警察署や大使館にて面接を受けたり、確かに付き合ってきた、確かに結婚生活を送ってきた、などという客観的な証拠の提示を求められることもあります。

ちなみに、客観的な証拠というのはお互いの両親に会っている、結婚式を挙げている、2人で撮った写真がある、生計を共にしている、子供がいる、などというものが挙げられます。もしも国際結婚をしたいと考えているカップルは、これらに対応できるようにしておくと良いでしょう。

 私たちのケース

私はヨーロッパ出身の夫と結婚し、今は中国で生活しています。私たちが結婚した時、夫はヨーロッパで働いていましたが、私はまだ大学院の学生でした。私たちはヨーロッパの教会で結婚式を挙げましたが、結婚した3ヶ月後から夫は中国の大学で働くという事が決まっており、私は式の後すぐ研究発表のために日本に帰らなければいけなかったため、結婚式を挙げた後、私は日本に戻り、夫はヨーロッパに残り、それぞれ中国に行く準備をしていたのです。

しかし、夫が赴任をする大学先から「夫婦揃ってビザ申請をしなければいけないから、奥さんもヨーロッパでビザ申請をしてください」と言われたのです。そのため、私は研究発表が終わってからすぐヨーロッパに飛び、夫の出身国の首都にある中国大使館にて、夫とともにビザ申請をしようとしました。

しかし、そこで思わぬハプニングが起こったのです。大使館から、その国の国籍を持たない私はビザ申請ができないと言われました。そこはあくまでも中国大使館ですから、中国に行くためのビザはどの国籍を持つ者であっても申請できるはずなのですが、夫の出身国の政府の都合により、その国の国籍を持たない人のビザ申請は受け付けないとの事だったのです。

このことをすぐに中国の大学に連絡し、私は日本に帰ってビザの申請をすることになりました。その時点で、私たちはすでにヨーロッパから中国に行くための航空券を購入していました。幸い日本人である私は15日間ならば中国にはビザなしで滞在することが出来たので、私たちは2人で中国に行き、その後私は1人で日本に帰ってビザの申請をすることになったのです。

夫と過ごせる時間が長くなったのは良かったですが、ヨーロッパに行けと言われていたにもかかわらずそこでビザが申請できず、また日本に戻らなければいけないという事はかなりの手間でした。時間のみならず、お金もかかります。しかし、国際結婚をするからにはこのようなビザをめぐるトラブルが少なくありません。国際結婚を考えるからには、このような手間も視野に入れておいた方が良いです。

相手の文化を受け入れられなければならない

 考え方の違い

相手の文化を受け入れるという事はとても簡単そうに感じますが、実はそうでもありません。確かに、海外旅行に行けば全てが新鮮に見えますから、そこの文化に溶け込む事は比較的容易に感じます。

しかし、考え方の違う国で育った人と一緒に生活をするという事はなかなか難しい時もあります。そもそも習慣が違いますから、お互いに歯がゆい思いをすることもあるのです。

私たちが抱えた1番の問題は、相手にお願いしたいことを口にするという点でした。空気を読む、一を聞いて十を知る、という習慣で育った私は、私が家事をしているときにひとりで座っている夫が許せませんでした。しかし夫は手伝って欲しいならばいつでも言って、手伝うから、という考え方なのです。確かに、それがどれだけ面倒な仕事であっても、たとえ夫が何か他のことをしていても、そしてどれだけ疲れていても、お願いすれば夫は絶対にそれをこなしてくれます。また、いつも「何か手伝おうか?」と聞いてくれますし、私もそれに答えます。夫にしてみれば1人で勝手に判断して動くより、助けが必要ならば何が必要なのか口に出した方が誤解もないし、効率が良い、という考えなのです。国際結婚にはこのような文化の違いがつきものです。

 相手の親との付き合い

誰であれ、結婚したら結婚相手の家族との付き合いも考えなければいけません。特に厄介なのは相手の親です。私の場合は、夫の家族は英語が話せたため、言語には問題がありませんでした。しかし、私の家族は誰も英語を話さないため、夫が私の実家に来るとなかなか大変です。

また、夫の家族はあまり現地の文化や習慣を気にしないため、私が夫の実家で生活をしていた時も、文化や習慣の違いによりストレスが溜まる事はありませんでした。しかし、私の家族は比較的日本文化を重視する傾向があり、夫にもそれを期待するところがあります。夫は比較的柔軟に日本文化を受け入れてくれるのですが、私の家族にとってそれが十分であるかどうかは非常に複雑なところです。そのため、実家に帰ると非常に気を遣います。

近年、結婚は本人たちのものであると言われるようになりましたが、それでも結婚は家族を巻き込む問題です。国際結婚をするからには、相手の事だけではなく相手の家族のことも考えていかなければいけません。

冒険心と情報を取捨選択する力

国際結婚をするのに1番大切な事は冒険心かもしれません。遠距離恋愛ってどんなものだろう、何をしたら遠距離恋愛を楽しめるんだろう、ビザってなんだろう、相手の文化ってどんなものだろう、などと好奇心を持ち、様々なこと挑戦していく気持ちが大切です。

また、もしも国際結婚をするなどということで国際結婚の書類の提出方法やビザの取得方法などを調べる時、情報を取捨選択する力も必要です。最近はインターネットが普及しましたから、インターネットで検索すればいくらでも情報が手に入りますよね。しかし、ネットには不確かな情報も多いですし、何よりも国際結婚やビザ取得の手続きは頻繁に変わっていきます。そのため、ネットの情報を鵜呑みにすると痛い目に合います。ですから、ネットの情報はあくまでもヒントと捉え、自分自身で電話をしたり実際に足を運んだりして最新の情報を集めるという力も必要になるのです。

国際結婚を考えている人は、ぜひこのようなポイントに重きを置いてみてください。何事にも好奇心を持ち、調べ物が苦にはならないという人こそ、国際結婚は向いているかもしれません。