留学には様々な種類があることを知っていますか?語学留学、正規留学、専門留学、交換留学などがある中で、私は正規留学についてお話ししたいと思います。ちなみに、私はアメリカのレイクランド大学とペンシルベニア州立大学に正規留学をした経験があります。まず、正規留学は何か、という点からお話しします。
正規留学とは
正規留学の仕組み
正規留学とは、海外の大学に余念間、正式な制度として在籍し、その学校から学位を授与されることを指します。正規留学では、留学生は現地の学生と全く同じ授業を受講し、同じ評価基準で成績をつけられ、4年かけてその大学での学位を取得するのです。
最低4年、現地の学生と同じ土俵で授業を受けますから、もちろん授業についていけなければ単位も落としたり、留年したり、ということもあり得るのです。
正規留学をするには
この形の留学をするためには、海外の大学に直接願書を出し、必要な試験などを受ける必要があります。出願の際は、ト TOEFLやIELTSなどのスコア、高校の成績、小論文や推薦書、その他の課外活動の実績などを提出しなければいけません。
まず、大学のホームページで出願要項を確認し、オンラインで提出するなり、大学指定の住所に書類を送るなりします。TOEFLやIELTSの最低スコアは学校によって異なりますが、4年制大学の場合は最低でもTOEFL61点を取らなければ厳しいでしょう。2年生大学であれば、40点ほどで入学できる場合もあります。
大学のレベルが高ければ高いほど、高いスコアを要求されます。私が通ったペンシルベニア州立大学では、80点が必要でした。
正規留学のメリット
ハイレベルな教育を受けられる
正規留学のメリットとしては、何よりもレベルの高い教育を受けられることが挙げられます。アメリカの大学は日本の大学よりも授業料が高く、その分ハイレベルな授業を展開していることが多いのです。大学の設備や教授のレベル、最先端の学問の内容や学生に対する様々な支援体制など、日本の一般的な大学よりも優れている点がたくさんあります。
ペンシルベニア州立大学では、航空宇宙工学の学生のために大学が巨大天文台を所有していたり、政治学部の学生のためにワシントンD.C.の連邦政府と連携しており、インターンシップができるプログラムが存在したいたりなど、魅力的なシステムがたくさんありました。
ハイレベルな英語が身に付く
日本の留学生通りをし、交換留学や語学留学をすれば、ある程度の英語力が身につきます。しかし正規留学の場合、4年間、現地の学生と同じレベルの授業を受け、何十ページもの論文を書き、何百ページもの教科書を読み、授業内でネイティブスピーカを相手にディスカッションをこなさなければいけません。そのため、交換留学や語学留学ではとても学べないようなレベルの英語力を身に付けることができるのです。卒業する頃には、英語で困る事は何もないと言えるほどの自信をつけることができます。
私は高校の頃は、英語は全く話せませんでした。短い英語の本を読むだけで何時間もかかってしまうような英語力でしたが、この正規留学のおかげで、今はニューヨークで仕事ができています。正規留学をしなかったら、この事は不可能だったと思います。
海外でグローバルに働く道が開ける
日本の大学を卒業した場合、日本で就職する人が大半だと思いますが、海外の大学を卒業した場合は、卒業後にそのまま海外に残って仕事をすることが可能です。日本の大学を卒業し、日本からアメリカの企業に就職することは非常に難しいと言われています。しかし現地にいれば、卒業生のネットワークを使うことができ、直接現地で就活をすることも可能です。何より海外の大学を卒業さえすれば、就業ビザの取得が容易なのです。
海外で現地の就活生生相手に内定を勝ち取るのは決して容易ではありません。しかし、グローバルに仕事をする夢がある人は、思い切って正規留学をし、語学も仕事に必要な学問的スキルも、同時に身に付けてしまうことをお勧めします。
正規留学のデメリット
学費が高い
正規留学の難点として、何よりも学費が高いということが挙げられます。ペンシルベニア州立大学の学費は年間420万円ほどで、学費の安い大学でも4年制大学の場合、最低200万円程度はするでしょう。
2年制大学は年間100万円程度で通る場合が多いため、学費を抑えるために、まず2年制大学を卒業し、それから4年制大学の3年次に編入する人も少なくありません。
学費の他にも、現地での生活費や日本に帰国するための旅費などもかかりますから、トータルでは非常に高額になります。
日本企業に就職したい場合、就活時期がずれる
ほとんどのアメリカの大学は、9月入学で5月卒業です。そのため、日本国内の企業に就職を考える場合、4月に入社ができず、就職が1年伸びてしまうのです。
最近では、留学生向けにSkype面接を行う企業も増えました。しかし、場合によっては面接を受けるためだけに日本に帰国しなければいけないこともあり、日本の大学に通っている就活生よりも不利になることが多いと言われています。また、日本で就職するからには日本の大学を卒業していることを重視する企業も多いため、やはり日本で就職を考える場合、アメリカの大学を最終学歴としてしまうことにはデメリットがあると言えるでしょう。
年に1度、アメリカではボストンキャリアフォーラムという就活イベントが行われます。留学生にとって、アメリカ国内で日本の企業からその場で内定がもらえる貴重な機会です。国内の大手企業を中心に200社ほどが毎年参加しますが、自分が就職したいと思う企業が参加していない場合は日本で就活するしかありません。
私はアメリカで仕事をしていますから、日本での就活は経験したことがありません。しかし、友人の留学生はボストンキャリアフォーラムに参加し、ほとんどが卒業後に日本でも就活を続けています。
正規留学の価値
正規留学は、外国人だという事は全く考慮されず、現地の学生と同じレベルの英語力で多くの努力を求められ、さらに金銭面でもハードルがかなり高いです。
しかし、ハイレベルな英語力を身に付けることができ、世界の友達を作り、グローバルな人材として活躍するためのスキルと経験を手に入れることができるのです。ハイレベルな教育を受けたい、世界でグローバルに活躍したい、という志しの高い人は、ぜひ正規留学に挑戦してみてください。
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