タイのパンガン島はタイ南部の東側にある島です。その島で有名なのが、フルムーンパーティという、毎月満月に行われるビーチパーティ。2~3万人がいっきにビーチに集まると言われ多くの欧米人が訪れます。そんなフルムーンパーティで多くの参加者がすることが、ボディペインティング。ストリートにズラリと並ぶボディペインティングのお店。そのうちの一軒で、タイ人と一緒にボディペインティングで稼いでみたらこんなことが起きました!
お店の準備から
ベストロケーション!?
ボディペインティングと言っても、ペイントするだけではなく、お店のセッティングから全て自分たちで行わなければいけません。月に1度しかパーティはないので、それ以外の時期は需要がなく誰も出店していないからです。私たちはパーティ会場のビーチへ向かう手前にあるセブンイレブンの目の前に出店しました。セブンイレブンには多くの参加者が集まるので、ベストロケーションと思われます。
物品の設置
家から運んできたのはキャンプで使うような簡易イス、テーブル、インク、筆、筆を洗うバケツ、ブルーライト、そしてボディペインティングの絵の例が書かれた大きな生地です。到着したら、すぐに後ろにある森林に行って何本か木を切ってきます。この木を4本組み合わせて、ボディペインティングの例が書かれた大きな生地を貼り付けます。これでお客さんが来た時に、参考にしてもらうためと、その生地さえあればボディペインティングのお店だとすぐにわかるためです。その後、ブルーライトを設置して、イスやテーブル、筆類を準備すれば準備完了!
必死に勉強
一緒に行ったのは、普段はタトゥショップを営むタイ人3名です。みんな芸術家なので、こんな素人の私が人様の顔にインクをつけるなんてと、うまくできるかソワソワしていました。お店の準備が終わって、まだ人通りの少ない20時頃は、グーグルで「フルムーンパーティ ボディペインティング」で検索しどんなペイントがあるのか1人で必死に勉強していました。
いざペイントのとき!
日本人のお客さん
21時頃になって、少しずつ人が増えてきました。座っていた私たちも、立って「ボディペインティング~」と叫んでお客さんを呼び込みます。ほとんどが欧米人ですがたまに日本人もいるんですね。そこで「ボディペインティングどうですか~」と日本語で声をかけると、しっかり目を合わせてくるのに、私が日本人かどうか明らかに疑っている。それもそのはず、タイに長く住む私は肌はまっ茶色に焼け、顔も大分東南アジア顔になっているよう。その中でも足を止めてくれた日本人に、顔のペイントは100バーツ、腕は300バーツです。と日本語で説明すると、日本語うまいですね、とのお声。日本人です、と答えると「こんなところに日本人!のテレビに出れますね」なんていう会話をして、3人ともみなさんディスカウントを聞くこともなく、ペイントをしてお支払いまでちゃんとしてくれました。クレームもなし、ディスカウントもなし、一緒に働くタイ人の友人はなんて日本人は優しいのかと、感動していました。
カオスの時間帯
それから人はさらに増え続け、23時以降が人の流れのマックス時。ドラッグでハイになっている人、会場に到着する前に酔っぱらいすぎて寝ている人、セブンイレブンでたくさんビールを買ってがぶ飲みしている人、叫んでいる人、歌っている人、乗り合いタクシーで来た欧米人がタクシー内で踊り騒いでタクシーを揺らしている。。。カオスです。そんな中でどんどんお客さんがやってきて、私もどんどんペイントの自信がついてきます。興味深かったのは、1人あたりの支払額は最高が1名のみの500バーツ(約1500円)。ほとんどの欧米人はディスカウントを要求してきて、200バーツ(約600円)以内であればYESとの回答でした。元々は、片腕は300バーツ、両腕は500バーツくらいとタイ人たちと見積もっていたのですが、さすがに水ですぐに消えてしまうペイントに1000円以上出す人はあまりいませんでした。
トラブルももちろんあり
誕生日押しする欧米人
誕生日だから無料でやってくれない?と近寄ってきて、IDカードを見ると確かにその日は誕生日。無料はさすがに難しいけど、200バーツでどうですか?というと、頑固に値段交渉をしてきて、こちらとしては100バーツで蹴りをつけたつもりでした。リクエスト通りにピカチューを描いた後、その女性は無料でやってくれると勘違いしたのか、そのまま去ってしまったのです。私が追いかけて100バーツですとお願いすると、無料じゃないの?と逆ギレ。最後の最後まで粘るその女性はついにお金をだしたかと思えば50バーツだけ。もうさすがに私も諦め、50バーツだけ受取りました。
同じお店が多すぎる
ボディペインティングのお店はこれまで何十件となかったようなのですが、今回からはかなり多く増えて、私たちのお店を通り過ぎる頃にはすでにペイント済の人が多かった印象があります。実際にこれまでは一夜で8000バーツ(約2万4千円)ほど売り上げがあったのに、競合が増えたことで5000バーツまで下がってしまいました。それにより場所代、電気代を引いて、タイ人と残った分を分けて私の取り分は1000バーツ(約3000円)。もちろんこれまでと比べると低いですが、タイではかなり良いお金ですね。
貴重な体験
かなり面白い経験ができたことにとても感謝しています。タイ人の知り合いがいなければもちろんできないので、とても疲れましたが貴重な時間を過ごせました。
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