不眠症は遺伝する?アメリカの研究所が不眠症に起因する遺伝子を発見

厚生労働省の調査によると3歳〜99歳までを対象に行った睡眠に関する調査では現在睡眠に関する問題を抱えている人は女性20.3パーセント、男性18.7パーセントということで日本人のおよそ5人に1人が不眠で悩んでいるという結果が報告されています。

そんな心身ともに大きなダメージを与える不眠症ですが今回アメリカのカリフォルニア大学サンディエゴ校のマーリー・シュタイン博士らの研究で不眠症を生き起こす遺伝子変異が明らかにされました。遺伝子変異とは遺伝子が通常の状態とは違う状態になっている、ということ。これにより不眠症が少なくとも部分的に遺伝に起因することが示唆されたのです。

マーリー・シュタイン博士らは33000人以上の兵士から採取したDNAのゲノムワイド関連解析を行い分析しました。次に博士らは解析したデータをヨーロッパ系・アフリカ系・ラテン系に分類。その結果、不眠症が第7染色体の特定の異変と関連していることを発見したのです。

実は同様の論文は2017年4月にもいくつか発表されています。その論文は滋賀医科大学睡眠行動医学講座の特任教授である角谷寛教授が書いたものや、ワシントン州立大学の国際研究グループが書いたものがあります。これらの論文によると途睡眠中に途中で起きてしまう人にも遺伝子の変異が関係しているそうです。この遺伝子の変異はヒトだけでなくハエやマウスにも当てはまることなんだとか。

睡眠と遺伝子の関係については以前からその関係性が指摘されていましたが、ここ数年で具体的な遺伝子の特定などの議論が活発に行われるようになりました。今回のマーリー・シュタイン博士らの研究は睡眠研究を一歩前に大きく進めたと言えるでしょう。

最近日本では高齢者だけでなく若者の睡眠障害も増えてきています。これからの睡眠研究にさらに期待が高まっていくことでしょう。