週間パリニュース!フランスの刑務所がストライキ!?

よく考えたら、今年に入ってから太陽の光を見た日は5本の指で数えられるほど。それほど、昨年末から今年にかけて、フランスは超悪天候続きです。「地球温暖化のしっぺ返しが来た」と真剣に信じているフランス人も少なくありません。
さて今日は、文字通りこの自然のしっぺ返しともいえる、セーヌ河大増水ニュースからです。

セーヌ河、水かさ6.20mのピークに?!

「パリでこんな大幅な増水は、今度は30年先!」。ところが、30年先どころか、2年も経たないうちに、またしたも新たな記録的な大増水で、セーヌ河周辺地区は氾濫非常警戒で、パリジャンたちはピリピリしています。河に隣接するルーブル博物館やオルセー美術館はもちろん、郊外電車RER C路線の駅や地下鉄の一部が閉鎖となりました。このまま続くと、今週末(1/27-28)にはセーヌ河の水かさは、6.20mのピークとなるとパリ市当局は懸念しています。パリジャンたちの目は、どんよりした空とセーヌ河の水かさを不安げな様子で見守っています。
しかしながら、パリ・セーヌ河の大増水は、今回が初めてではありません。最も有名なのが、1910年1月28日のパリ大洪水です。この年、セーヌ河は何と8.62mにまで増水し、モンマルトルの丘を除く大規模の広域に水があふれた出た事実があります。今でも、この時の大洪水の写真が、パリの思い出絵ハガキとなって売られています。

 パリにネズミが氾濫

今年に入ってパリの街角で、ネズミを目にする機会が多くなりました。そもそも、パリはネズミが多い街で、パリ市局を悩ましていた問題のひとつだったのですが、ここ最近どうも普段よりもネズミをよく見かけるようになったと感じていました。原因は何と、この度のセーヌ河増水のせいということが判明しました。つまり、増水のため地下道に巣くっていたネズミたちが、ウジャウジャと路上に逃げて出てきたのです。こんなところにも、大増水の被害が出ています。

仏刑務所のストライキ

ストライキで名高いフランス。さて、今回のストライキは、警備官たちによるフランスの刑務所のストライキです。
火付け役となった事件が、今年の初め1月11日に、フランスの北、パ・ド・カレー県の刑務所で、テロリストとして収容されていた1人の囚人が、ハサミを加工した刃物で看守3人に襲いかかり、内1人に重症を負わせた事件からでした。この事件をきっかけに、刑務所の近代化と安全の保障を求めて、警備員たちが立ち上がったのです。たちまち、フランス中50ヶ所に上る刑務所は、警備官によりバリケード封鎖されてしまいました。
フランスは、ヨーロッパで最も多くイスラム過激派テロリストたちが拘留されている国です。そこで、このような危険度の高いテロリストたちを収容するための特別刑務所を設けて集中収容するべき、との意見も出ています。しかし、アメリカ政府がキューバに建設したグアンタナモ刑務所のような収容所に対して批判の見方もあるフランスでは、世論が対立しています。

 ストライキが禁じられている警備官

しかも、刑務所の警備官は、仏法務省から委託された機関で法務省監督下にありますが、公務員ではなく民間人です。給与や労働条件が悪く、公務員によくある特別待遇がありません。失業者の多いフランスですが、「危険で低賃金」の刑務所の警備官になりたがる人材は非常に少ないというのが現実です。
また、フランスでは、兵隊や憲兵官と同様、刑務所の警備官にもストライキが禁じられています。(にも拘わらず、警備官連盟なる労働組合が彼らの後ろ押しをしているのが、フランスの摩訶不思議なところですが・・・。) 一応、刑務所内の最低限のサービスは実施されているものの、やはり限界があり、囚人たちからの不満やストレスが今にも爆発?という状況です。ストライキ期間中、すでに何件かの囚人による暴力事件があり、ある警備官などは囚人に噛まれて大怪我をしています。

 法務省との交渉難航継続

政府と警備官組合間の交渉は、12日間も続いていますが、全く拉致があかない状態です、交渉は座礁に乗ったまま。組合側の主な要求は、「刑務所内での安全の保障」「刑務所設備の近代化」「給与の改善」です。
今後政府としては、どのような対策を立てるのか、どのような解決の糸をつかむのか、メディアは毎日のように報道しています。

ヌテラ事件

日本ではあまり知られていないヌテラ(Nutella)ですが、ヨーロッパでは大人気のナッツべースにチョコレートを混ぜたイタリア製の甘いスプレッドです。フランスではほとんど中毒?とも思えるほど、子供にも大人にも絶大的な人気商品です。
さて、先日25日、仏大手スーパー、アンテールマルシェ(Intermarché) がこのヌテラの大セールをしました。「950g入りのヌテラ、通常価格4.50€のところを、今回に限り1.41€!」 何と70%の大幅値引きを宣伝したのです。こんなまたとないチャンスを見逃すはずがありません。フランス中のアンテールマルシェが大混乱に陥り、ほぼ暴動騒ぎにまで持ち上がったのです。
アンテールマルシェのある従業員は、次のようにこの時の様子を語っています。    「開店と同時に、ヌテラを置いている所に群衆が突進殺到し、中にはつかみ合いまでして少しでもたくさんのヌテラをもぎ取ろうとする始末。・・・もう少しで警察を呼ぶところでした。」

 スプレッドひとつでなんでこんなことに?

事態を重くみた政府は、即刻アンテールマルシェに対し、今後このような大幅な値引きセールを控えるよう通告したとのことです。しかしながら、問題は売り手側にあるのではなく消費者側にある、と私は感じました。というよりも、このような事態になるほど、フランス人は生活難に苦しんでいる?ということではないでしょうか?失業と重税の合い間で、少しでも廉価な商品を求め飢えている国民の姿が、この度のヌテラ事件で表面化したのだと私は思います。