台湾でのトイレットペーパーの価格高騰に伴い、週末にたくさんの買い物客がトイレットペーパーを求めて押し寄せました。瞬く間に空になっていくトイレットペーパーの陳列棚たち。台湾国内での多くのスーパーマーケットが、日曜日までに陳列棚が空になってしまったと報告しています。台湾最大の大型量販店である「ETモール」では、売り上げ上位20品目のうち、6つがトイレットペーパーでした。
一体台湾では何がおきているのでしょうか。実は台湾では、早ければ来月にはトイレットペーパーの価格が1割から3割値上げするとのことで、これには輸入元であるカナダでの森林火災による木々の消失や、ブラジルでの突然の製造中止が原因ではないかと言われています。
トイレットペーパーに用いられるNパルプの価格はぐんぐん上昇し、2016年の10月には1トンあたりおよそ550ドルだった輸入価格が、2017年末にはおよそ910ドルと、なんと6割増しになってしまいました。この輸入価格の上昇は、台湾政府の予想を遥かに上回るスピードだったと報道されています。
しかし台湾政府も今回のトイレットペーパーパニックに対して迅速に対応し、すでに大手スーパー4社とは、3月中旬まで値上げはしないと取り決め、それ以前に値上げをしてしまった場合は罰金を課することで合意しました。
週末にトイレットペーパーを爆買いした消費者によると、「爆買いしたのは、価格が今後高くなるからではなくて、売り場からなくなってしまうのが怖かったから」だそう。消費者に対して、台湾の消費者保護省は「店舗では在庫補充が十分可能なため、パニックにはならないでほしい」と発表しています。現代の私たちの生活には欠かせないトイレットペーパー。外国とはいえ、日本からそう遠くもない台湾での今回のトイレットペーパーパニックは日本にも影響はないとは言えないかもしれませんね。
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