中国の首都、北京で生活しています。自分が住んでいる場所から海外に行く時、お金を両替しますよね。現地に行ってから両替するよりも、行く前に両替した方が得ですから、旅行に行く前に両替するという人もいるでしょう。皆さんは一体どこで両替するでしょうか。銀行や郵便局という人もいれば、手っ取り早いという理由で空港で両替する人もいるかもしれません。
私にはドイツ人の夫と8ヶ月になる息子がいます。このたび、長期休暇を利用して息子を夫の親戚に会わせるため、北京からドイツにやってきました。そのため、北京にいる間に人民元をユーロに両替しなければならなかったのですが、そこには日本のようにはいかない問題が色々とありました。ここでは、人民元を両替する場合の壁について紹介します。
外国人は1日500ドルしか両替できない
1日あたりに両替できる金額
日本から海外に行く場合、数万単位で両替をするという人もたくさんいますよね。飛行機に乗るとき、一般的には数十万の現金を持ち込むことができますし、それぐらいの単位のお金を1日で両替したという経験を持つ人もいるでしょう。
しかし、外国人が中国で人民元を外貨に両替したいと思う場合、1日あたり500ドル(アメリカドル)が限度です。私たちはユーロに両替しなければならなかったため、400ユーロが限界でした。仮に1ドル(アメリカドル)が100円だとしても、1ユーロは120円程度だと思うのですが、なぜか400ユーロでした!
どの限界なのかは謎
ただし、これが1箇所の支店における1日あたりの限界なのか(例えば中国銀行〇〇支店で500ドル両替したら、中国銀行△△支店に行けば次の500ドルが両替できるのか)、それともその銀行全体の限界なのか(例えば中国銀行〇〇支店で500ドル両替したら中国銀行△△支店に行ってもダメなのか)、これが全体的に1日あたりの限界なのか(例えば中国銀行〇〇支店で500ドル両替したら、中国工商銀行〇〇支店に行ってもダメなのか)という事は今一つよくわかりません。
というのは、空港で両替しようと思っても「1日あたり500ドルが限度」と言われます。しかし空港には様々な銀行があります!私たちは北京から日本に飛んだ際、様々な銀行で試してみたことがあるのです。最初は中国銀行で夫と2人、500ドルずつ両替し、次に他の銀行に行って500ドルずつ両替したいと申し出ました。するとパスポートをチェックされ、「ご主人は既に他の銀行で両替していますから、もう両替することができません。奥さんは両替できます」と不思議なことを言われたのです。夫も私も他の銀行で両替しているのに、なぜか私だけ両替することができました。しかし、少なくとも夫のパスポートにはその日にすでに500ドル両替したという情報が残っているようだったため、必ずしも「他の銀行に行けば新たに500ドル両替できる!」と言い切る事はできないようです。
ですから中国で人民元を外貨に両替する場合、あくまでも一人当たり1日500ドル、と思っておいた方が良いかもしれません。つまり、それ以上の金額を両替する必要がある場合、毎日銀行に通う覚悟をしておいた方が良いでしょう。
レートが悪くても良いなら空港でできる!?
しかし、実は空港には盲点があります。レートはかなり悪くなりますが、500ドルを超えて両替することができる両替所が存在するのです。そこでは各々のパスポートで500ドルずつ両替したら、あとはスタッフの身分証を用いて両替してくれます。ただし何度も繰り返しますが、レートは下がりますので、これはあくまでも最後の手段です。
その銀行に口座があるかどうか
口座がなければ両替できない場合がある
これも銀行によりますが、口座がないと両替してもらえない場合もあります。夫は中国銀行と中国工商銀行、私は中国工商銀行に口座があり、私たちは中国工商銀行に行ってお金を両替しようとしました。すると最初にはっきりと「口座がなければ両替できません」と言われました(私口座があったので問題ありませんでした!)。しかし、その次にダメ元で行ってみた他の銀行では、口座がなくても問題ありませんでした。ただし、「銀行口座はなくても良いですが電話番号が必要です」と言われました。そのためもうすぐ8ヶ月になる息子のパスポートは受け付けてもらえず、私たちはあくまでも夫婦2人で800ユーロを両替してもらっただけでした。ちなみに息子はサインができないからダメだったようです笑。
事前に口座を作っておくと良い
もしも中国国内で人民元を外貨に替えなければいけない可能性があるならば、事前にあちこちの銀行で口座を作っておくと良いかもしれません。銀行口座ならばパスポートと電話番号があれば簡単に作ることができます。外国人であっても問題ありません。
銀行口座さえあればあちこちで両替することが可能ですから、事前に口座を作っておくことが重要です。
欲しい外貨がない可能性
「400ユーロしかありません」
日本ならば、例えばアメリカドルやユーロ、ポンド、人民元など代表的な外貨であれば、銀行や郵便局に直接行っても問題ないでしょう。しかし、ここ中国では欲しい外貨がないという可能性も考えられます。私たちが中国工商銀行に行き、人民元をユーロに替えて欲しいと頼んだところ、初日は「今は400ユーロしかありません」と言われました。ちょうどユーロに両替した人がいたようで、そもそも銀行にユーロがなかったのです。もちろん、その400ユーロはしっかりといただきました。
「ユーロはありません」
私たちが中国銀行に行ったときには、「ユーロがない」と言われました。いうのは世界的にも市民権を得ている外貨ですから、まさかそんな!と思ったものですが、二箇所の中国銀行で「ない」と言われました。
ですから、中国で人民元を外貨に替える場合は事前に両替しておくことが重要です。たとえその日にうまくいかなかったとしても問題が起こらないよう、早め早めに行動しましょう。
受け取った外貨はしっかりチェック
これは両替に限らず、例えばおつりのチェックなども当たり前の事ですが、両替した場合は受け取った外貨をしっかりと確認するようにしましょう。
実はこれは日本での事ですが、私が郵便局に行って日本円をカナダドルに両替してもらった時、スタッフの男性がカナダドルが入っていると思われる封筒を開き、中のお金を見せてくれました。なんだか違和感のあるカナダドルだと思ったら、それはカナダドルではなくアメリカドルだったのです。笑いをこらえながらそのスタッフに「それ、アメリカドルです」「カナダドルのレートでアメリカドルを受け取っていいんですか?」と伝えると、そのスタッフは慌てて本物のカナダドルを用意してくれました。日本でさえもこんなことがあるのです。
コメントを残す