海外駐在というと響きはかっこよく、また実際に駐在している人の中には、高級コンドミニアム、送り迎え付きといった手厚い待遇を受けている人もいます。さらに、危険値手当や赴任地手当もつく企業もありますので、海外駐在期間中に貯蓄を増やすという人もいます。華やか、勝ち組のように見える海外駐在ですが、一度 この旨味を知ってしまうと、日本で仕事できなくなってしまうリスクがあるのです。
華やかな現地での生活
特に、東南アジアなど後進国の駐在は天国です。例えば私が駐在していたバンコクでは、当たり前のようにプール、ジム付きのコンドミニアムに住むことができます。
食べ物も安く、美味しいのでいっぱい食べられます。さらにインフラも整備されており、電車も50円以下で乗れてしまいます。ショッピングモール、おしゃれなカフェもあり、夜のバーやクラブなども事欠きません。さらに安価な値段でマッサージも受けられます。
人間をダメにする!?
休みの日はゴルフを行い、その後 マッサージに向かう駐在員の姿はすっかりおなじみになりました。バンコクに駐在員から言わせると、バンコクは「天国」だそうです。それと同時に「(バンコクは)人間をダメにする」といった格言まであるほどです。
バンコクには日本人学校があり、数千人規模になっています。この数字だけでもどれだけ多くの日本人がバンコクにいるかがよくわかります。
しかし口々に、「日本に帰って、日本で馴染めるかが不安」と漏らす人もいます。
快楽になってしまう豪遊生活
何もこうしたケースはバンコクだけでなく、物価の比較的安い途上国などでの駐在生活では、ついついお金を使ってしまいます。私は、家で料理ができないため、日本食レストランなど外食を済ませることが多かった身ですが、そこでは毎日1,000円以上の夕食でした。それでもお酒は飲まない身でしたので、一人で食事すると安い方でした。
やっぱり安い!
駐在員らで飲み会をすると、お酒やビールをどんどん頼みます。結果、一人、3,000円から4,000円ぐらいの出費になります。高いと思いましたが、お酒好きな方々からすると「安い」と驚きの声が上がるほどです。
地ビールなどにおいては、高級レストランでなく街の酒場などでは1杯50円程度から飲めます。さらに、味も日本のビールに近いそうです。(場所によってはもっと安い場所がある)お酒好きな人にとって、これくらいの値段でビールが飲めるというのは、夢のような話なのでしょう。
帰国後・・・
日本に一時帰国した際に、驚いたことがあります。それは、現地の日本食料理屋よりも、日本の居酒屋の方が高いということです。駐在員で帰任した面々で食事をしたときのことですが、皆で駐在していたときと同じペースで料理屋お酒を頼んでしまい、結果 一人1万円以上を払ったのです。
別のケースでは、バンコクに駐在していた方が、日本に帰った際、22時過ぎに渋谷から中目黒あたりまでタクシーを使ったそうです。バンコクではタクシーも非常に安く、初乗りが100円以下です。その為、バンコクと同じ感覚でタクシーに乗ってしまい、中目黒まで深夜増しも含めて数千円かかってしまいました。
錯覚しがちな自身の身の丈
海外駐在をしていると、どうしても自分自身が偉くなったような感じに錯覚してしまい勝ちです。当然、日本のような通勤ラッシュにはあたりません。電車のない国や街では当然のように送り迎え付きです。
狭いコミュニティ
毎晩のように駐在員らで飲み会を行い、コミュニティが狭ければ、狭いほどいろんな人につながれます。例えば下っ端の身ながら、大手企業の所長さんと知り合う機会もあったりします。日本では絶対会えません。そういう状況になれば、自分自身が成長した、偉くなったと錯覚しがちです。もちろん、そういうことはないのです。
海外駐在で本当に気をつけるべきこと
海外駐在を行なっていく上で、注意すべきが何も現地の衛生面や治安、現地の人との関係だけではありません。本当のリスクとは、海外駐在していることは「勝ち組」だと勘違いして、金銭感覚や、自身の身の丈を見失ってしまうことだと思います。
現地に貢献することこそ役割
海外駐在で、ただ単に滞在しているだけでは何も意味がありません。現地の方々と力を合わせ、その国の発展に貢献し、また、自分の会社を成長させることにより、はじめて価値を生み出す仕事だと思います。
若くして駐在している人や駐在員の妻の中には、たまに勘違いしている人がいるので、注意してください!
勘違いしている駐在員、バンコクでたくさん見かけました。駐在員妻も勘違いしている方々が多かったと思います。
欧米の駐在員と、随分違うなぁ〜って。