前回はアメリカで留学中に、寮に住むメリットとデメリットをご紹介いたしました。契約の簡単さや友達の作りやすさなどでは、メリットの多い寮ですが、プライバシーや家賃などを考えるとアパートの方がずっと住みやすいと感じる人も多いです。そこで今回は、アメリカ留学中にアパートに住むメリットとデメリットをご紹介いたします。
アメリカのアパートとは
基本情報
まず初めに、アメリカのアパートは、日本の高級マンションのようなものから、築100年以上の古い建物まであります。日本では築30年で「古い」という認識になりますが、アメリカは床が軋んでも、壁にヒビが入っていても、リフォームもせずにアパートとして貸し出している物件が非常に多いです。
また、数人でキッチンやバスルームをシェアしながら各自は個室に住むタイプのアパートメントと、全てを自分一人で使えるプライベートタイプのアパートメントがあります。シェアアパートメントの方が家賃は安く済み、光熱費や水道代、インターネット代などは割り勘になります。
アパート生活のメリット
自由に生活ができる
アパートのメリットは何と言っても自由なことです。寮やホームステイでは色々な規則があったり、ルームメイトに気を使ったりと窮屈ですが、アパートは禁煙やペット禁止などのルールを除けば全て自由です。
アパートでは個々に部屋があるので、自分の好きな時に部屋の灯りをつけ、エアコンの温度を調節し、家族とスカイプしたり、夜中に映画を見たりすることもできます。また、下着やテスト用紙など、他人に見られたくないものも、自分の部屋に置いておくことができます。
筆者の大学では、21歳以上でも寮内では飲酒は厳禁で、パーティーも禁止されていました。ですので、友達と夜まで騒ぎたい学生は、みんなアパートに住む友達のところへ行ってパーティーをしていました。筆者も当時遠距離恋愛中だった彼氏を、自分のアパートに自由に泊めたりしていました。
家賃が安い
寮やホームステイと比べて、アパートは家賃が圧倒的に安いです。アパートではキッチンやリビングをシェアしても、一人一人に鍵のかかる部屋がもらえるので、寮やホームステイの個室と比べると、非常に安い家賃で住むことができます。
自炊ができる
ほとんどの寮は部屋にキッチンが付いていませんが、アパートは自由に使えるキッチンが必ず付いています。
筆者が寮でなくアパートを選んで良かったと思ったことの一つは、自炊ができるということです。留学をすると、必ず日本食が恋しくなります。学食では言うまでもありませんが、街中でも寿司とラーメン以外の日本食を食べられる場所は多くありません。ですので筆者は、日本から持ってきた醤油や出汁などの調味料を使って、ほぼ毎日のように家で日本食を作っていました。自炊をすることで「アメリカにきて激太りした!!」という事態も防ぐことができます。
筆者の友人はアメリカの寮に住んでいたため、毎日学食か外食の生活をして、1年半で10キロ太りました。ほぼ毎日アパートで日本食を自炊していた筆者は、幸い1キロも変化がなく、食費も節約でき、ついでに料理の腕まで上がって一石三鳥でした。
アパート生活のデメリット
手続きが面倒
寮編でもご紹介しましたが、アパートを契約するのは、英語力が低かったり、アメリカの生活に慣れていないとかなり難しいです。
まずアメリカのアパート検索サイト(Zillow, Trulia, Apartment.com, Craigslistなど )で自分で部屋を見つけ、大家にメールか電話し、見学に行き、契約書を書き、敷金等を払い、インターネット会社を探してプランを決め、電力会社等に連絡して自分名義に変え、毎月の支払い期限に気を配り、アパートを出る際はそれらの全ての契約を自分で解除しなければいけません。
寮やホームステイなら、これらの手続きは何もありませんが、アパートだと全て自分でおこおなうことになります。
ルームメートを変えられない
寮やホームステイでは、ルームメイトやホストと気が合わない場合、学校や管理会社に連絡をすれば部屋を変えることができます。
しかしアパートの場合はほとんどが1年契約なので、一度引っ越してしまうと簡単には契約解除ができませんし、他のメンバーに出て行ってもらうこともできません。
筆者がアメリカで初めて住んだアパートでは、シェアメンバーの一人だった男性がトラブルメーカーでした。キッチンでは使った食器を洗わずに山積みにするし、夜中にテレビを見ながら大声で笑い、私がオーブンを使って料理していると「ガス代が勿体無い」と言って勝手にオーブンの電源を切ったりしました。
私の友達は勝手に自分のシャンプーを使われたそうです。
シェアメンバー同士のトラブルは、大家に言っても取り合ってくれない場合がほとんどなので、自分たちで話し合って解決しなければいけません。
自由だが苦労も多いアパート生活
寮やホームステイに比べて自由度が格段に高いアパート生活ですが、自由である分、人に頼れず、自分でやらなければいけない事も多くなります。
難しい手続きやトラブルなどを経験することで、タフな精神力や慣れない土地でも行きていく力が身についていくのも事実です。筆者の周りでは、初めの半年や1年は寮かホームステイで暮らし、英語とアメリカの生活に慣れてきたらアパートに移るという人が多いように思います。
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