食の安全基準が極めて厳しく管理された日本と比べると、中国の食に関しては驚くことがたくさんあります。中国に旅行に来た人に聞くとお腹を壊した経験がある人も少なくありません。
中国で生活しているため普段からスーパーやデパートでよく食品を見ているのですが、日本の常識では考えられないことの連続です!今回は、中国の食品の安全性と日本では考えられない食材について紹介したいと思います。
売られている食品の安全性
賞味期限が書かれていない
日本で食料品を買いに行くと、賞味期限をチェックすることがあります。賞味期限の迫った食品は値段も安くなっていることが多く、すぐに消費するならばお値打ちである場合もあります。しかし、中国の食品には賞味期限が書かれていません。製造年月日しか書かれていないのです。
もちろん、日本の賞味期限は早すぎると考える国もありますから、製造年月日が過ぎたとしても自己責任で食べれば良い、という考えもあるでしょう。また、日本で腐ったものが売られているはずがないという信頼もありますから、あまり心配しませんよね。しかし、やはり中国の食材に慣れていない私たちのような外国人にとっては、製造年月日自体があまりにも前のものはなかなか買う気になれません。
例えば、我が家ではよく豆腐を消費します。豆腐を買いにスーパーに行くと、絶対に製造年月日を確認しなければなりません。なぜならば外資系のショッピングモールでさえ、10日前に製造された豆腐が普通に販売されているのです。私たちの経験によれば、夏場は特に製造日から3日経った豆腐は酸っぱくなってしまい、とても食べられるような代物ではありません。10日前に製造された豆腐は一体どのように食べられているのか、本当に食べられているのかどうかは謎ですが、そのようなものが普通に売っているという状態に驚かされます。
腐るスピードが速い
夏になるとスイカが恋しくなりますよね。中国人もスイカが大好きで、6月にもなると大玉のスイカが1個あたり20元(約320円)などで売られており、買う人をたくさん見かけます。しかしスイカを買うときにはちょっと注意が必要です… なぜならば腐るスピードが速いのです!スイカを買ってきた場合、2日後には「?」な様子が、そして3日後には明らかに腐り始めている様子が見て取れます。我が家は夫と2人暮らしですから、そんな量は一気に消費しきれません!
さらに、大根を買った時もショックを受けたことがあります。大根を買った翌日に2つに切ったところ、内部が冗談かと思うほど真っ青にカビていたのです!あのときのショックはとても言葉では言い表せません。買ってきた翌日に既に中身がカビているという事は、買った時点でその野菜はすでに古かったということになるのです。
また、我が家は牛乳の消費量が多いですが、牛乳は絶対に国内のものは買いません。中国の牛乳は値段が比較的高いのですが、輸入された牛乳よりも国内の牛乳のほうが安いので国内の牛乳を買っていたことがあります。製造日に問題はなかったのですが、その牛乳を買った3日後には、牛乳が紙パックの中で固まり始めていました。それ以降、多少値段が張っても輸入品の牛乳を買うようにしています。
基本的に量り売り
全体の値段がよくわからない
これは、それぞれの野菜や果物に値段がつけられた状態で売られている国家で育った日本人、私の言い分です。中国の野菜や果物、お肉やお魚は基本的に量り売りの為、値段表記は500グラムあたりの値段で書かれています。しかし、量り売りに慣れていない私にとっては、例えば玉ねぎをいくつ買ったら500グラムになるのか、玉ねぎを3つ買ったら一体いくらになるのか、何となく想像がしにくいのです。
特に最初は物価もよくわからず、500グラムあたりのその値段が安いのか高いのかも判断がつきませんでした。今ではなんとなくわからないでもないですが、それでも量り売りは苦手です。お店には量り売りのシールをつける担当者がおり、野菜や果物を袋に詰めたらその人のところに持っていき、量ってもらった上で値段シールを貼ってもらいます。つまり、予算が立てられないのです。シールを見て、「思ったより高かった」ということも少なくありません。そのため私は量り売りが好きではありません。
店舗によって値段が全然違う
日本では、台風などの自然災害によって野菜の値段が高騰すると、どのお店に行っても野菜の値段が上がります。消費者はそのような中で適切なお店を選んで野菜を購入しますよね。中国では、なぜか店舗によって野菜の値段が全然違います。もちろん、どこから入荷しているのかによって値段に差がつくのでしょうが、その値段と長持ちの日数は比例しません。つまり、高いからといって長持ちするとは限らないのです。
例えば、北京に本社を持つ近所のスーパーでは、ブロッコリーが1本あたり8元(約130円)前後で売っています。しかし、最近行くようになったアメリカの外資系ショッピングセンターでは、ブロッコリーを2本買っても6元(約100円)だったりするのです。このようなこと日常茶飯事で、節約を考えるならばどこのお店が何を安く売っているか、しっかりとチェックしておかなければなりません。
日本にはない食材
アヒルの頭やカエルも食べる
昨年のハロウィンでは、友人達と食材を持ち寄り、ポットラックパーティーをしました。その中で中国の友人が北京ダックを持ってきてくれたのです。「美味しそう!」と日本の友人がお皿を覗いた時、彼女はその中にあったアヒルの頭に仰天していました。この国ではアヒルなどの頭が普通に食べられているようです。中国の人とレストランに行き、お肉を注文するとその中にはニワトリやアヒルの頭が入っていることが本当にあります。ちなみに私は、まだ食べる勇気が出せません。
スーパーに行くとカエルなども売られています。このような食材は比較的人気があるようですが、外国人にとっては少々ハードルが高く、さすがにお店で見ても注文しようと思わないし、自分で買って調理しようとも思いません。食べてみたら美味しいのかもしれませんが、ちょっと勇気が必要です。
今まで見た中で最も恐怖の食材
私も主人も口にした事はありませんが、最も恐怖をおぼえた食材は、サソリやタツノオトシゴです。ある商店街があるのですが、そこにはサソリやタツノオトシゴ、後はもう何なのかわからないような虫らしきものが食べ物として売られています。そこは観光客が多く集まっており、どの人も写真を撮るばかりで、実際に食べている人は見たことがありません。
北京に住む友人に聞いてみると、このような食材はもともと北京のものではなく、田舎の地域から来た文化のようです。「本当にこんなものを食べるのか!」ととにかく驚きます。
よく日本では、「中国人は、机と椅子以外の四つ足動物はすべて食べる」と言われることがあります。学生時代、私は中国人の先生にこれは本当かと聞いたことがありますが、その先生は「その表現を作った人は天才ね!当たってるわよ!」とニコニコしていました。しかし、サソリやタツノオトシゴを食べると言う事は、足の数はあまり関係なさそうです。
海外では身体が基本!
中国は日本とは食文化が違いすぎて、かなり驚きます。豪華なホテルに泊まるような観光客でさえ中国でお腹を壊した経験がある人が多いそうですので、おそらく高級なレストランで使われている食材であっても、安心とは言えなさそうです。海外で暮らすにあたり、身体は資本ですから、私たちは常に食の安全には気を配るようにしており、食べ物でお腹を壊した事はまだ1度もありません。これからも食べ物に関しては注意をし、健康を維持していきたいと思っています。
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