パリ・ニュース!カンヌ国際映画祭で是枝監督の「万引き家族」が最優秀賞パルム・ドールを獲得!

朗報!カンヌ国際映画祭で、是枝監督の「万引き家族」が最優秀賞パルム・ドールを獲得!おめでとうございます!
さて、今日は日本の話題が2本、「日本:ゴミのない夢の町」、「日本:僧侶働き過ぎで告訴」と「EU危機?!イタリア新政権誕生」、「仏でもロワイヤル・ウエディング大騒ぎ」の4本です。

日本:ゴミのない夢の町

この間、仏国営テレビFrance2が日本のゴミゼロ運動を、夕食時の最も視聴率の高い時間帯に紹介していたので、ちょっとびっくり。
紹介された所は、四国、徳島県上勝町。こんなところにまで、フランスのテレビ局が取材に出かけていたなんて知りませんでした!山と田んぼに囲まれた、日本ではごく普通の田舎風景が写し出されます。しかし、ここで実施されているゴミゼロ政策は、なかなか大したものです。テレビは、片山家を訪れ、片山ご夫妻がもう20年以上も前から、生ごみ、燃えるゴミ、燃えないゴミなど、ゴミを事細かに分別する様子が紹介されました。

 ゴミに生きる!?

片山家では、家中にゴミ箱があります。全部で26種類ものゴミが、種類分けされるのです。例えば、たった1本のプラスチックボトルも、なんと3種のゴミ、ボトルの周りに張り付いているプラスチック、蓋、そして本体の中身を洗浄する様子をテレビは詳しく紹介していきます。この域になると、もう完全さを通りこして、「ゴミに生きる!」という感じです。環境問題に敏感になりつつフランスだからこそ、海を隔ててまで紹介されたのでしょうね。なるほどです。

日本:働き過ぎの僧侶、告訴

フランスでは、日本人は働きバチのごとく、文句も言わずによく働く国民と信じている人が多いのですが、つい最近、ある日本の僧侶が過労が原因で雇い主を告訴したという話題が紹介されて、仏人の興味をそそりました。

 17時間ぶっ続け

この話題は、フランス通信社AFP (Agence France Presse)が伝えたものです。
一時も休まず、17時間ぶっ続けでお寺を訪れる観光客をもてなす。ここは、高野山のあるお寺。ここで働く40歳代のある僧侶は、かつての雇い主を相手取って、約65万ユーロの損害賠償金を請求したそうです。仏教精神もいいが、ここまでくるともう仏教徒ではなく、ただの観光ビジネスマンとなり果てたという感じなのかもしれません。

 これも仏教の教え!?

この僧侶の弁護士の証言によると、「僧侶として働いていると、全く労働時間というものはなく、とにかくこれも仏教の教えの一部、たとえ苦しくてもこれを乗り越えなけばよい僧侶にはなれない」と言われていたということです。
今、フランスだけでなく世界中で、日本への観光ブームです。2年後の東京オリンピックを控えて、今後ますますこのような問題が起こり得るかもしれません。

EU危機?!イタリア新政権誕生

イタリア本土でも、もちろんフランスでも、とにかく欧州どこでも、全く無名だった法学教授のジョゼッペ・コンテ氏が、この度イタリアの新しい首相に選ばれました。

 強烈な2人の狭間で

政界はまったく初心者の同氏が、極端に政治色の強い2人の政党リーダーの狭間で、今後のイタリアを築いていかなければなりません。片や反移民政策で、すでに50万人の不法滞在者を国外へ追放すると息巻いている、極右翼「リーグ党」党首のサルビーニ氏。片や「五つ星運動」の代表、極左翼のディ・マイヨ氏は、全く予算案のないまま月額780ユーロの最低生活保障政策 (revenu universel)* を打ち立てようという意気込み。この強烈な2人の狭間で、新しい首相は絶えず圧力を受ける続けることは避けても避けられない見通しです。何故なら、最後のイタリア総選挙で、この強烈な相反する政党が当選、この両党の党首から首相に抜擢されたのが、コンテ氏だったからです。
*最低限所得保障の一種で、政府がすべての国民に対して最低限の生活を送るのに必要とされている額の現金を定期的に支給するという政策。基礎所得保障、基本所得保障、最低生活保障、国民配当ともいう。(ウィキペディア抜粋)

 EU諸国の恐れ

フランスを始め、他のEU諸国が恐れているのは、両党ともアンチ・EUの立場を隠していないことです。欧州経済第3位の立場であるイタリアを無視して、EUは成り立ちません。今後、マクロン仏大統領やメルケル独首相など、EU主要国を代表する首脳とどのように対応していくのかが、大きな鍵となりそうです。また、来月カナダで開催されるG7首脳会議は、コンテ氏にとって国際的な政界大デビューの第一歩、どのようなことになるか興味津々です。

仏でもロワイヤル・ウエディング大騒ぎ

先週の土曜日、快晴の空の下、ハリー英国王子と米女優メーガンさんが、晴れて正式に結婚されました。英王室の結婚式の様子は、最初から最後まで途切れることなく、ここフランスでも放映されました。200年以上も前に、ルイ16世とマリー・アントワネットの首をちょん切って、王室とは全く縁を切ったはずのフランス。しかしながら、先週はフランス中で、朝から晩まで、この話題で持ちっ切り。別に王室や皇室への恨みはない私でさえ、うんざりくる毎日でした。なんだかんだといっても、フランス人もどこかでまだロワイヤルな雰囲気を捨てきれないでいるのかもしれません。ただ、相当高額な費用が掛かっていそうな結婚式。すべて英国民の税金がかかっているのかと思うと、お隣りの国のことで良かったと胸をなでおろすフラン人も少なくありません。

   

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