グローバル化が進んだことで、海外で生活をする人も増えましたよね。そのような中、キッチン等が共用のアパートで生活をする、などという人もいるのではないでしょうか。特に独身だったり子供がいなかったりすると、その方が節約になる、と感じる人もいるかもしれません。
結婚したばかりの時、短期ですがイギリスの北アイルランドで、キッチンが共用のアパートで生活していました。ここでは、その時に感じた問題点を紹介します。今後、海外でキッチン共同のアパートで生活をする予定がある人や検討している人は、ぜひ参考にしてください。
共同のキッチンや洗濯機の使用
キッチンの内部は基本的に汚れている
共同のキッチンは、基本的に「綺麗であるべき」と期待ができません。私たちが使っていたキッチンは常に汚れていて、誰かがフライパンや鍋などを使った後、洗いもせずに部屋に戻っているようでした。洗って棚に片付けられている調理器具なども所々汚れていて、料理をする前には全て一度洗わなければいけませんでした。
例えば、中高生の時に調理実習をやったことがある人も多いでしょう。しかし、調理実習で使われたフライパンなどは必ずしも綺麗に表れているとは限らず、実習後に先生が全ての調理器具を洗い直していたり、調理実習の前に全て洗い直さなければならなかったりして、うっかりそのまま使ったりするとホワイトシチューが黒くなった、などという経験を持つ人もいるのではないでしょうか。それを酷くした感じです。
また、キッチンにはテーブルと椅子が置いてあったのですが、誰かが使った後のテーブルや椅子は本当に汚く、椅子の上になぜか生卵の中身が落ちていたこともあります。誰かが卵を落としてしまったのでしょうか、なぜ片付けていかないのか意味がわかりません。
洗濯機も共用だった
そのキッチンには洗濯機と乾燥機も設置されており、それらも共用でした。やはり洗濯機や乾燥機を使いたい時に誰かの洋服が既に入っている時、いろいろと対応に困ります。例えば、コインランドリーに行ってすべての機械が使用中の場合、もしも洗濯が終わっている機会に洗濯物が入っていたら、それが他人の洗濯物であったとしても機械から取り出しますよね。それと同じことをしなければいけないのです。洗濯機や乾燥機に洗濯物を入れ、そのまま放置している人も少なくありませんでしたから、ほぼ毎回誰かの洗濯物を出さなければいけませんでした。
しかし、困るのはその洗濯物の置き場所です。キッチンのテーブルや椅子が常に汚れている状態ですから、洗ったばかりの洗濯物をそこに置くわけにはいきません。つまり、誰かの洗濯物を取り出す際には、自分が使ったわけでもなく、使う予定もないテーブルや椅子を片付けなければいけなかったのです。非常に面倒でしたが、まさか綺麗になった他人の洗濯物を汚れたテーブルに置くわけにもいきませんので、毎回テーブルを片付けなければいけませんでした。
もともと北アイルランドでの生活は短期だったため、これでも良かったですが、もしも長期的に生活をしなければいけなかったり、子供がいたりしたら、このようなアパートは選ばなかったと思います。
防犯が全然できていない
玄関の扉が開いていることが多かった
私たちが住んでいるアパートは共用の玄関から中に入り、自分たちの部屋に行く、というスタイルだったのですが、その共用の玄関の扉は頻繁に開けたままになっていました。ちょうど夏場だったため、おそらく1階に住んでいる人たちが風通しのために開けていたのだと思います。しかしこれは防犯上かなり不用心です。
私たちは最上階の3階に住んでいましたので、もしも知らない人がアパートに入ってきた場合、私たちには逃げ場がないということになります。扉が開いているという事は誰でも入れるという事ですから、玄関が常に開いている状態は本当に迷惑だと思っていました。
誰が住んでいるのかよくわからない
そして、日本のように誰がそのアパートに住んでいるのか把握できているならば良いのですが、海外には日本ほどの近所付き合いがない場合もあります。私たちはそのアパートに誰が住んでいるのか全く知りませんでした。下の階に、いつもオーブンで焼くだけのフライドポテトなどを夕食として娘に食べさせているシングルファーザーが住んでいたのは知っていますが、それ以外にどのような人がいたのか全然わからなかったのです。
夫が仕事に行っている間に洗濯をしようと1階に行こうと思っても、午前10時ごろにキッチンから若い男性たちの大きな笑い声が聞こえたりして、怖くてキッチンまで行けないこともありました。ちなみにその人たちの声が聞こえなくなってからキッチンに行ったら、椅子の上に生卵が落ちていました、笑。酔っぱらいですかね?
節約になってもストレスがたまったら意味がない
確かにこのようなアパートで生活すると、それなりに節約はできると思います。しかし、その分ストレスは溜まります。例えば、私のように専業主婦であったのならば「キッチンに誰かいるみたいだから、とりあえず買い物に行って、後で洗濯しよう」などという決断もできますが、一人暮らしの場合は仕事をしながら家事をしなければいけませんので、このような余裕はないと思います。そんな時、誰かがキッチンを占領している、調理器具がいつも汚い、ということであればストレスが溜まりますよね。キッチンは自分の部屋にホットプレートなどを置けば何とかなりますが、洗濯機は振動なども問題になります。
とにかく安全は大切です。海外は日本ほど安全ではないということを念頭に置き、不用心では無いアパートを探すことも大切だと思います。
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