日本を離れて思うこと

2年間日本を離れて海外に住んでみて、今感じることがあります。駐在員としてでもなく、名誉のためでも、誰かのためでもなく、ただただ自らの正直な気持ちに従って選択した海外移住。気付かぬうちに、2年前の自分とは変化している。それを感じるこの今。海外に住むことで人生に何をもたらしてくれるのか。少し綴ってみようと思います。

幸せかどうか

 海外移住ファンタジー

まずわかったことは、自分の幸せは場所に因らないことです。幸せの人は、どれだけ貧しくても幸せだし、どこにいても幸せです。海外に住みたいと願う人の多くは、日本での現実から逃げたいとか、外国に行けば、何か明るい未来が待っているんじゃないかとか、考える人は少なくないと思うんです。でも、現実は、好きな海外に住んだからと言って必ずしも思い描く生活が待っているわけではありません。そこには、ストレスフルな仕事があり、旅の時はトラブルが一つの思い出になったことが、生活の中の面倒くさい問題となり、最初は何もかも新鮮に映った景色が段々と見慣れてつまらないものになる。

 人間ならみなそういう傾向はある

そして人間なのでどんな人でも少なからずそうだと思いますが、今持っていないものがほしくなるのです。旅の時は、綺麗な日本に住んでいたから、途上国の喧噪が面白いと感じた。でも今は、この喧噪がうるさいものとなり、心の安らぎを求めたり綺麗な空気を吸いたくなる。そういうものなんです。だから、いつも住んでみたかった憧れの海外に住んで、確かに良い選択をしたし、全く後悔はしていないけど、幸せはいつも自分の心にある、というのは本当だと、つくづく感じます。

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2018.01.12

気付かぬ現地人化

 小さなことでも大きな変化に

自分が気付かないうちに現地人化して、習慣や自分自身が変わっていることがあります。これは良くも悪くもでしょうか。人に言われたり、自分で思い返して自分自身で変わったと感じたことは色々あるのですが、例えば、話すのも歩くのもゆっくりになったこと。仕事中によくスマホをいじるようになったこと。天候のおかげで毎日すごい汗をかくこともあり、しょっぱい食べ物を好んで食べるようになったこと。などなど、、小さなことですが、これを毎日のルーティンとしていくと、かなり体や心への影響が大きいと思います。

 一番変わった点

そして、特に変わったと思うのは、タイ人の助け合いの精神でいつも自分が助けられて優しくされている間に、自分も気兼ねすることなくよく人を助けるようになったことです。これは、タイに住んでいない友人と話すとよく気づかされます。なんでここまで助けてくれるの、優しい!そんな言葉を返されると、あ~昔はこんなに感謝されたことは少なかったかもしれないとふと気づくのです。この世に人間として生まれた限り、同じ共同体に属している限り、助け合って生活していくことは当たり前になりました。

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2018.01.01

自由と制限

 海外での制限

海外に住むということは様々な自由と制限が伴うことです。私は特に、福祉システムや滞在許可に関することで制限を感じます。なぜ同じ地球なのに許可がないと住むことも仕事をすることもできないのか、日本ではいらない「許可」が海外では多くなって、自分は外国人であることを大きく意識させられます。保険だって、日本の国民健康保険は使えないから、民間保険に入ると年間何十万円もするんですよね。保険がなくて病院に行くと、治療費がバカ高くなることもあるし、日本では考えもしなかった不安が襲ってきます。もし何か起きたらどうしようと。

 海外での自由

制限は確かにあるけど、逆に自由だってあるのが海外です。この自由を求めてくる日本人海外移住者が多いのではないでしょうか。国に依りけりでもっと自由がなくなるけどそれが刺激、という感覚の人も中にはいると思いますが、タイの場合は、とにかく「気にしないこと=自由」を感じます。タクシーに乗るときに、誰が年上だからこの席に座らなきゃなんて概念もなければ、仕事中はリラックスするためにスリッパを履くとか、免許なしでもバイクが借りれるとか、ビーチで人の目を気にせずに純粋に綺麗な海を楽しむことができるとか。。。天気も人も社会システムもあらゆるところがゆるゆる。ゆるゆるだから日本ではできなかったことができるし、エネルギーの使う方向を気遣い→本当に自分のやりたいこと、に集中できる素晴らしい点です。

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2017.12.29

価値のあること

海外にいると、誰でも思うことがあると思うのです。この先もこの国で生きていくのか。日本に帰ったとしたらどうしよう、何をしようって。だけどそんな悩み本当に幸せな悩みです。海外に住んだ経験を活かして、いくらでも選択肢が広がるからです。たったの2年、されど2年。海外で暮らしてみて自分が思うことがあれば、それはすでに価値のあることをしている証拠です。ぜひ、多くの日本人にも経験してほしい海外生活です。

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