アメリカに住んで10年が過ぎ、日本とアメリカの違いについて、表面的な部分だけではなく本質的な違いに気づくことができるような気がしています。本日は、アメリカの女性と日本の女性の違いについて私が感じていることを紹介させて頂きます。
仕事に対して
アメリカの女性に対しては、キャリアを追求するキャリアウーマンのイメージが強いのではないでしょうか。私が感じるアメリカと日本の女性の大きな違いは、アメリカのほうが年齢に関係なく仕事を見つけることが圧倒的に可能だということだと思います。
1つの執着しない
すぐに新たな仕事を見つけることができるからこそ、アメリカ人は1つの仕事にあまり執着する必要がありません。アメリカ人の女性は家庭の事情で転職したり、キャリアアップのために一旦休職して大学や専門学校といった学校で新しい知識や資格を得て、また再就職をしたりします。年齢に関係なく仕事を探しやすいからこそ、大学卒業後1つの仕事に長期間しがみつく必要がありません。日本人には信じられないかもしれませんが、アメリカでは40代、50代でもマネージメント職で再就職することが可能なのです。もちろん一定の知識やスキルは必要となります。
このように年齢に関係なく仕事が探しやすい環境は男性にも同じことが言えますが、女性の場合は妊娠・出産がありますから、やはり男性以上に柔軟な選択肢があることにより仕事を続けやすいことは間違いありません。
自由と責任の国
海外の出産・子育て休暇は日本と比べて大変短いです。基本的に、産後6週間から仕事に復帰をすることができますし、現実的に復帰する女性が大勢います。逆に言えば、それくらいの期間しか、会社からポジションを保証されていないのかもしれません。
私の見る限り、アメリカの企業は、家庭を持つ従業員には比較的理解があると思います。「家庭の事情」で、就業時間等に多少の影響が出ても、あまり問題にはならないように感じます。例えば、子供を病院に連れていくために早退するなどといったことは、アメリカ人の女性にはよく見られる光景です。そういった融通が通りやすいのはアメリカ企業ならではかもしれません。
ただし、そのぶん「雇用契約」で交わされた仕事を満足にこなしていない場合は、家庭があろうがなかろうが、即解雇の対象になります。自由度は高いが、結果が出なければ即解雇になるのがアメリカ社会であり、この辺りはアメリカ人の女性の特徴というよりも国の制度の違いといった方がいいかもしれません。
私生活に対して
仕事が定時で終わることの多いアメリカですから、アフターファイブの時間の使い方もアメリカ人女性は器用なように思われます。金曜や週末に限らず、仕事が終わった後に外食をしたり、ジムに通ったり、公園でウォーキングをしたりと様々です。
バイタリティに溢れている
アメリカではペットと暮らすことに対してもあまり障害がないので、ペットを連れて外へ出かける人も多いですね。趣味やボランティア活動にはげむ方、また、大学などの夜間クラスに通う人も多いです。
家庭のある人は、子供の習い事やスポーツの応援などに出かけたり、また、とうぜん家事もありますので、忙しく時間を使っています。ただ、不思議なのですが、どんな人もあまり疲れているようには見えません。というより、バイタリティに溢れた時間の使い方をしているように感じます。仕事と私生活をきっかり分けるので、それが功をそうしているのかもしれません。日本に帰るととても疲れている女性が多くいますが、本当にもったいなく感じてしまいます。
自分に対する自信
アメリカのイメージも1980年代の頃よりずっと変わってきているような気がします。日本ではアメリカでは女性の社会進出が進んでいるように見えるかもしれませんが、私の義母の話を聞く限り80年代は今の日本のように女性の選択肢がとても限定されていたような気がします。
女性の地位が高い
現代に生きるアメリカ人の女性たちには多くの選択肢があり、自分で自分の人生を決めることができると思います。もちろんアメリカでは、離婚率も高く、女性による犯罪なども多いので一概にアメリカにおける女性の地位向上が全てにおいてプラスだとは思いません。ただ、女性の活躍の場や女性が意見を言える機会が多く、また、その意見が反映される環境が圧倒的に増えているのは事実です。
身近な女性にも、バリバリの管理職、起業家、ボランティアに精を出している人、教会のお手伝いをしている人、専業主婦、大学院に通っている人、実に多様な生き方をしている人が多くいます。
アメリカ人女性が持つ自信
このような多様な生き方の土台となるのは、やはり自分に対する「自信」だと思います。もちろん社会的なインフラが整っていることもありますが、こういうことは自分のしていることに自信がないと実行できないような気がします。
アメリカ人女性には、結婚、離婚、仕事に対する価値観など、なかなか他人に話しにくいことでもオープンに話す人が多く、やはりこれも自信があるからこそ話せるのだろうなといつも感心しています。
もがきながら自信を育てる
今回は、アメリカの女性について紹介させていただきましたが、アメリカにいる女性といっても、人種も様々ですし、バックグラウンドもいろいろで、一括りにすることはできません。ただし、アメリカではどんな人にも大きなチャンスは本当に広がっていますし、それはビジネスだけとは限りません。日々の生活の中でも、女性に対する権利がしっかりと形成されていると感じています。
よく女性は20代中頃に「自分探し」と言う壁にぶつかる人が多いと聞きます。私もそうでした。アメリカはその自分を探すにはぴったりの場所だと思います。アメリカのような大きな土地で、人に揉まれて生きる中で、趣味や特技、何かしら自分にある自信を育てることにより、結果として、その自信が30代・40代になった時に自分の人生を支えるようなものになるのではないでしょうか。みなさんも若いうちに自信を培ってみてください!
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