最近では、多くの日本人が海外に住むようになりましたね。旅行、ビジネス以外にも海外留学、ワーキングホリデーなど、様々な事情で長期滞在する人もいるでしょう。しかし、旅行者や留学生であっても、意外に生活の中で経験することのない事があります。賃貸の問題です。
留学やワーキングホリデーの長期滞在者も、ホームステイでの滞在が主流になります。私も同様に、カナダでホームステイをしながら留学したことがあります。しかし、今はワーキングホリデーでカナダの友人とルームシェアをしています。ここでは、私がカナダで経験したユニークな賃貸システムについて紹介します。
リファレンス(推薦状)?
リファレンスの提示
まず、カナダでアパートやマンションを借りるとき、契約交渉の中で、大家さんからリファレンス”Reference”というものを提示するように言われることがたくさんあります。
これは今まで住んでいた住まいの大家さん、家族や友達などの連絡先情報のことを指し、以前あなたが部屋を借りたとき、問題を起こさず、返却時に良い状態で部屋を引き渡せたかどうか確認するためのものです。つまり、大家さんはあなたが今まで一緒に住んでいた人に連絡を取り、あなたが問題を起こさないかどうか確認しようとしているのです。
賃貸トラブルが多い
日本の場合、仕事先の情報は絶対に聞かれますが、今までの賃貸での様子を聞かれた事はまずありません。そのため、私も最初は驚いてしまいました。
しかし、カナダの治安を考えると、物損等の賃貸トラブルが日本よりも多いようです。そのため、大家さんもトラブルを起こさなさそうな住人を求めています。
設備について
部屋の設備
カナダはロシアに続き、世界第二位の面積を誇る国です。土地が広大であるため、1Kや1DKのマンションやアパートを借りても、日本よりもはるかに大きなキッチンが利用できますし、食洗機、オーブン、冷蔵庫等の特典アイテムがついてくることがたくさんあります。一人暮らし向けの部屋でも同様です。
冷蔵庫の大きさも、ビジネスホテルサイズの冷蔵庫ではありません。一般的な家族用の大きな冷蔵庫が完備されています。
バスルーム
また、寒いカナダではユニットバスが主流であり、トイレとバスタブ、又はトイレとシャワールームが1つのスペースに設置されています。
そして、日本のユニットバスとは違い、水道は個別に設置されています。また、大きな鏡があり、脱衣や朝の支度なども窮屈なくできるように、スペースが確保されているのです。
家電製品
洗濯機や乾燥機もある
日本では、賃貸物件に洗濯機や乾燥機がついてくるという事は滅多にありませんが、カナダでは洗濯機と乾燥機が物件に含まれているということもたくさんあります。アパートによっては、下の階に共有のコインランドリーが設置されていることもあります。
私の賃貸でも、「ランドリーカード」にお金をチャージし、日本でいう交通機関のICカードのような方法で洗濯機や乾燥機を利用することができます。
しかし、洗濯機や乾燥機に入れた服を長時間放っておけば、誰かが捨ててしまうこともありますし、盗まれてしまうということもあります。もちろん、他の人が使うということも考え、洗濯機や乾燥機に服を入れた場合は、早めに回収をしなければいけません。
エアコンやヒーター
カナダやアメリカなど、北アメリカのアパートや一戸建てには、部屋全体のエアコン機能がダイレクトにつながっているセントラル・ヒーティングが一般的です。スイッチは1つしかありません。
そのため、日本のように部屋ひとつひとつにエアコンやヒーターが設置されているわけではない為、スイッチをオンにすれば家全体が温まったり、家全体が冷えたりするシステムになっています。
毎日が新しい発見
カナダの賃貸を経験し、日本の賃貸との違いに驚いたものです。広大な土地があるということから、日本で払う金額と同じ値段でもっと大きなスペースに住むことが可能なのです。
そんなカナダですが、私が知らないこともたくさんあります。地域によっても違いますし、いつまでたっても「私はカナダを知っている」なんて、口が裂けても言えません。謙虚な心を持ち、日々新しいことを学んでいきたいと思います。
海外に住むと、すぐに「私はアメリカを知っている」みたいに言う人がいますよね… 本当に謙虚な心が必要だと、つくづく思います。