イタリアへ旅行に行ったことがある人はたくさんいらっしゃると思いますが、イタリア語を使ってイタリア人と会話を楽しんだ、イタリア旅がイタリア語のおかげで楽しくなった、危ない目に遭ったけどイタリア語のおかげで助かったなどの経験をした人はそんなに多くはないのではないでしょうか。英語が少し通じてしまうので、旅行程度ではイタリア語の重要性があまりないように思えますが、陽気でフレンドリーなイタリア人と喋ることができれば旅行が百倍楽しくなるのは間違いありません。そこで今回は2つのシチュエーションでお役立ちのイタリア語をご紹介します。
“Assolutamente no!”「絶対ダメ!」
きっかけはこれ
イタリア語で”Assolutamente no”を読むと、「アッソルタメンテ・ノ」で、アッソルタメンテが絶対、ノがダメで、絶対ダメという意味になります。英語にすると”Absolutely no”です。このフレーズがなぜ大切か。一度家族でイタリアを旅した際に、ローマで道を歩いていると、道端にジプシーかホームレスのような格好をした中年女性2人が赤ちゃんを抱いて立っていました。遠くから見ると、赤ちゃんもいるのに気の毒に。。。と思う程度で特に気にすることはなかったのですが、段々近づいていってみると、その赤ちゃんは人形だったのです!そしてその瞬間、案の定、お金をくれ仕草をされましたが、私たち家族はそのまま歩いていこうとした途端、そのジプシーの一人が、私の母に背後から抱き付いてきて、金品を盗ろうとしました。今思い出しても恐ろしい瞬間で、私と父は小走りで逃げ出そうとしました。しかし、ここが母のすごいところです。母がジプシーを追いやろうと、”Assolutamente no!”と叫んだのです。叫んだ瞬間、ジプシーは何やらブツブツ文句を言いながら去っていきました。
簡単に覚えられる
母のとっさの判断は素晴らしいものでした。なぜ英語もあまり得意ではない母がこのフレーズを知っていたのか。それは、イタリアへ渡る前に100円ショップで購入したイタリア語講座のCDを通勤時に聴いて覚えていたからです。抱き付かれたのがイタリア人であったならば、「離せ!あっち行け!この野郎!」他にもっと色んな言い方があったと思います。でも、外国語を話さない母が唯一とも言っていいイタリア語のフレーズをとっさに思い浮かんで叫んだ言葉としては、大変に効き目のあった言葉であったことは間違いありません。イタリアでスリなどの軽犯罪を甘く見ていると、一瞬で被害に遭います。みなさんもまずは、旅を楽しむ前に身を守るために、ぜひ”Assolutamente no!”を覚えましょう。
“Andiamo al bar?”「カフェに行こうよ」
イタリアのコーヒー文化
イタリアがコーヒーで有名なのは誰もが知っていますよね。コーヒーを味わうことを目的にすることもそうですが、コーヒーを手段として人々とのコミュニケーションを目的とすることも多くの人の習慣となりました。イタリアはその代表的な国です。街の至るところに、バール(イタリアではカフェのことをバールと呼ぶ)があり、コーヒーを手頃な価格で、しかも急いでいるときでもテーブルに座ることもなく、カウンターで立ったまま飲むことができます。コーヒー、バールは多くのイタリア人の生活の一部であり、これなしでは現在のイタリアのライフシーンは成立しないでしょう。そのくらい浸透しているカフェ文化。旅で会ったイケメンと、ディナーまで行かなくても、気軽にどこかで話したい!というあなたにとっておきのフレーズがこれです。
必ず覚えるべしフレーズ
“Andiamo al bar?”をイタリア語で読むと「アンディアモ・アル・バール」。アンディアモが行こう、アルがへ、バールがカフェという意味です。英語だと”Shall we go to café?”ですね。これで、いつ何時どんなイケメン、イケジョに会っても、ちょっとどう?と、軽くお誘いできます。イタリア人は本当に陽気で、楽しい人が多いですし、愛することこそが人生だと考える人が多くいます。なので、そういう運命の出会いに惹かれて、ちょっと時間を一緒に過ごしたら、なんと気が合ってその後のお付き合いに繋がったなんて話も多く聞きます。ぜひ、イタリア人と素敵な時間を過ごしてみませんか。
うまく話すことより心で楽しむこと
イタリア語の発音は、日本語に似ているものが多いのであまり難しくありません。文法に関しては、英語や他ヨーロッパの言語に近い部分があるのでそちらを理解している方はスムーズに覚えられるでしょう。とにかく、心でイタリアを楽しむこと。そうすれば、ちょっと不器用なイタリア語でも必ず素晴らしい時間を過ごせるはずです。
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