海水魚が淡水に適応するように変化!?アメリカの研究

アジにアナゴ、カツオにキンメダイ、ヒラメ、フグ、マグロなど海にはたくさんの魚が存在しています。そんな海水魚に関してこの度驚きの研究結果が発表されました。アメリカ・パデュー大学のマーク・クリスティ教授によると太平洋に生息するサケ科のスチールヘッド・トラウトという魚が120年もしないうちに淡水に適応する遺伝子の変化を見せていたというのです。

スチールヘッド・トラウトは北米太平洋岸とカムチャッカ半島原産の海水魚。世界中に移植されており日本には1877年に北米から移入されました。日本では「ニジマス」という名前で呼ばれていますね。スチールヘッド・トラウトは日本でも釣りの好対象魚として人気があります。

さて1800年代後半にアメリカでは商業漁業を促進する目的でミシガン湖にスチールヘッド・トラウトを導入しました。スチールヘッド・トラウトは通常、淡水の皮で産卵し海へ下り餌を探し、再び川に戻ってくるというサイクルで生活しています。しかし今回の研究によるとミシガン湖にいるスチールヘッド・トラウトは海に餌を探しに行くことなく湖で生活をしていることが分かったのです。

教授がミシガン湖のスチールヘッド・トラウトの染色体を調べたところ、実際に「浸透圧調整」のプロセスに欠かせない3つの染色体の領域が変化しており完全に淡水環境に適応することが可能になっていたそうです。また湖にいる別の魚に噛み付かれても傷が早く完治するように代謝に関する変化も見られました。

ちなみに魚の驚くべきニュースはこれだけではありません。以前スコットランドのプリマス大学が発表した研究結果によると魚、特にコイ科の魚やグッピーなどはマウスと同等の知能指数があることが分かったのです。同大学の研究によると金魚は記憶を3ヶ月ほど保持できるそうですよ。

もしかしたら、まだまだ人間の知らない魚の不思議が世界中にあるかもしれませんね。

   

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