手紙を瓶に詰めて海に放つ。それが海を渡って異国の人に届いたら・・・そんな想像を膨らませ瓶に手紙を入れたことがある人も多いのではないでしょうか。今回のニュースはオーストラリアのパースの北180キロの浜辺で132年前にドイツ船から海流調査のために海に投げ込まれたメッセージ入りの瓶が発見されました。
オーストラリアのトニヤ・イルマンさんは1月に浜辺で中に紙の入っているオランダジンの瓶を見つけました。瓶の中の紙を開いてみるとそこには「1886年6月12日」という日付と「Paula」という何やら船の名前らしきものが。
トニヤ・イルマンさん夫妻がその手紙をオーストラリアの博物館に持ち込み専門家に調査を依頼すると紙の素材も1886年当時のものと一致し、実際に「Paula」という名前の船がイギリスからインドネシアまで航海した記録が見つかったのです。船の航海日記には「1886年6月12日に瓶のメッセージを海に投げ込んだ」という記述もあり、さらには航海日記の筆跡と瓶の中の手紙の筆跡も一致しました。
瓶の中のメッセージはボトルメッセージと呼ばれ、その起源は紀元前310年ごろまで遡ります。最初にボトルメッセージを行ったのはギリシャの哲学者テオプラストスだと言われており、彼は水流の研究の際にボトルメッセージを海に投げ込みました。また日本でも1177年ごろから親への手紙を卒塔婆に記してそれを海に流したという記述があり、日本でもにたような習慣はあったと言われています。
100年以上前のボトルメッセージが見つかったというロマンあふれる今回のニュース。100年も前に投げ込まれたメッセージがこうしてオーストラリアで発見されたことに対して専門家の間でも驚きの声が上がっています。このように瓶の中の手紙の内容の裏付けが取れた事例は初めて、ということです。
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