乳児を連れて飛行機に乗る!パスポートのミドルネームはどうする?

中国の北京在住です。この中国で妊娠し、先日長男を出産しました。海外で出産をすると、今度はその子供連れて日本に一時帰国をするという人もいるのではないでしょうか。しかし、生まれたばかりの子供を連れて飛行機に乗れるのか、心配な人もいますよね。ここでは、私たちが2ヶ月半で長男を日本に連れて帰るため、航空会社とのやり取りで経験した出来事をお話しします。

飛行機に乗れる乳児の数は決まっている

 飛行機に乗れる子供とは

まず、赤ちゃんが飛行機に乗るためには生後2週間経っている必要があります。もちろん、生後2週間もたたないうちに赤ちゃんを飛行機に乗せる人はいないでしょうが、とりあえず生まれてから14日以上経っていなければ飛行機に乗ることができません。

基本的に、生後14日以上で2歳未満の子供を乳児、2歳以上12歳以下の子供を幼児といいます。また、生後14日以上経っていなければいけないといっても、例えば未熟児の場合は航空会社にもよりますが、3ヶ月経っていなければ飛行機に乗れないなどの規定もあります。

 飛行機に乗れる赤ちゃんの数

飛行機に乗れる乳幼児の数は基本的に決まっています。私たちが予約をした航空会社では、ライフジャケットの数から乳児の数が算出されるということでした。航空会社のウェブサイトには、乳幼児が搭乗できるスペースが確保されているかどうか、会社に直接確認をしてほしいと書かれている場合もありますが、私たちが予約をした航空会社のウェブサイトにはそのようには書かれていませんでした。

しかし、いざ航空券を購入して空港に行き、それから「あなたの赤ちゃんは乗れません」でも困りますので、私はその航空会社の日本語のコールセンターに電話をしたのです。私が話したスタッフは、全員日本語が話せる中国人です。ここで面白いことがありました。

 コールセンターとの不思議なやりとり

コールセンターに電話すると、まず何日の便を予約したいと思っているのか、そして長男の生年月日がいつなのかということを聞かれました。私たちが飛行機に乗るとき、長男は2ヶ月半になる予定でしたので、コールセンターのスタッフからは搭乗に関しては問題ない、そしてその便ならば乳幼児はあと8人大丈夫、と言われたのです。

しかし、後から他の日にちで予約をすることにしたため、日にちを確定してもう一度電話をしました。すると、今度は違うスタッフから「2ヶ月半だと危ない」「国際線の場合、乳幼児が何人乗れるかはわからない」と先程のスタッフとは全然違うことを言われたのです。

 母は強し

長男の航空券がかかっていますので、こちらとしてもよくわからないまま終わらせるわけにはいきません。ましてや、最初のスタッフからは「2ヶ月半ならば問題ない」「その便ならばあと8人大丈夫」と言われているにもかかわらず、真逆のことを言われてしまってはたまりません。ましてや「2ヶ月半だと危ない」だなんて、全く意味がわかりません。

他のスタッフを出せ、とまで強くいうと、そのスタッフは「2ヶ月半ならばまず問題はないでしょう」「その便なら、乳幼児はあと3人大丈夫です」という、またまた全然違うことを言ってきました。日本語だからと思って安心して電話したにもかかわらず、確かに日本語をしゃべっているのかもしれないけれど、日本人のニーズには合わない対応をされ、少々イラつきました。

子供の名前が長い

 航空券の予約の際に子供の名前が入力できない

私たちは国際結婚の為、うちの長男はファーストネームとミドルネームを持っています。しかし、日本はミドルネームを認めていないため、日本においてはファーストネームとミドルネームをくっつけた名前をファーストネームとして届け出ています。例えば、ファーストネームがシャーロット、ミドルネームが花子、というのであれば日本ではシャーロット花子がファーストネームになっています。

私たちが航空券を購入しようとしたのは、一般的なウェブサイトです。しかし、乗客の詳細として長男の名前を入力しようとした際、姓名合わせてアルファベット16文字以上しか入力できないということがわかりました。長男の名前は、姓名合わせて18文字だったため、どうしても全部入力することができなかったのです。

 一般的にはミドルネームを削る

調べたところ、もしも名字とファーストネーム、そしてミドルネームの3つを合わせて16文字以上になってしまうのであれば、ミドルネームを削るなり、ミドルネームをイニシャルにするなり、という解決策があるようです。しかし、うちの場合はファーストネームが長すぎてしまうため、ミドルネームを削るということができません。

また、私は夫がベルギー出身のため、長男もベルギー国籍を持っており、ベルギーのパスポートを所有しています。そのパスポートの場合はファーストネームとミドルネームで分かれているため、もしも長男がベルギーのパスポートを使うのであれば、何の問題もないのです。しかし、実は日本のパスポートに中国のビザを持っていたため、どうしても日本のパスポートを使って中国を出なければなりません。そのため、ミドルネームの部分を削るというわけにはいきませんでした。

 ビザって何?

先程の経験がありましたから、またあの航空会社に聞くのは嫌だなと思っていましたが、やはり名前の入力に関しては航空会社に聞くのが1番です。もう一度、その航空会社のコールセンターに電話して、日本語をしゃべる中国人のスタッフと話をしました。

長男のファーストネームが長いと散々説明したのですが、やはり日本人でファーストネームが長すぎるというケースがまずないことから、なかなか状況が伝わりませんでした。二重国籍であること、日本はミドルネームを認めていないこと、だからファーストネームとミドルネームをくっつけてファーストネームにしていること、などを延々と話したのですが、「名前が長いならばミドルネームを削ったら良い」と言われる一方でした。

二重国籍ならばもう一つのパスポートはどうなっているのかと聞かれたため、もう一つのパスポートではファーストネームとミドルネームが分かれている、ただ日本のパスポートに中国のビザがあるから、どうしても日本のパスポートで中国を出なければいけないと説明したところ、なんと「ビザって何ですか?」と聞き返されたのです。航空会社に働く人間がビザに関して理解をしていないということに驚きを隠せませんでした。

 聞く時はYES/NOで答えられる質問を

ビザに関して説明し、なぜ長男が日本のパスポートを使わなければいけないのかということをやっと理解してもらっても、「珍しいですね!」と感心されるばかりで私が欲しい答えはなかなか得られませんでした。

そこで「どうするのか」と聞くより、「これでいいのか」とごり押しする形で聞いた方が早いかもしれないと思い立ち、「名前を入力可能な文字制限ギリギリまで入力すればいいか」と聞いてみました。例えば、(姓)スミス(名)シャーロット花子の場合はSMITH CHARLOTTEHANAKOとなり、20文字になります。そのため、最後のNAKOを入力せず、SMITN CHARLOTTEHAまで入力すれば良いかと聞き、やっと「それで大丈夫です」という回答を得ました。普通は航空券の名前とパスポートの名前が違ったら飛行機に搭乗できないけれど、本当に大丈夫かと念を押したところ、「名前が長すぎたらシステムの問題で入力しきれないわけですから、最後の部分がなくても大丈夫です」と、なんとなく納得のいく回答がもらえたのです。

そこで私たちもそのやり方で長男の航空券を予約しました。世界にはもっと長い名前を持つ人もいますが、ネットで調べてみると「文字制限ギリギリまで入力する」というやり方は確かに存在するようでした。万が一空港で揉めたら、「確かにお宅の会社のカスタマーサービスでこう言われた」と食い下がる予定です。

私たちは、その時点で日本の事務所の営業時間が終わっていたこと、乳幼児があと3人しか大丈夫ではなかったために一晩待とうとは思わなかったこと、そして値段の関係で早めに予約がしたかったこと、また、ミドルネームのように削れる名前がなく、名前は16文字までしか入力できないところに16文字分入力しているわけですから、これ以上の方法はないと思いますし、カスタマーサービスの人の言葉を信じて、予約をしました。しかし、もし航空券のことなどで疑問があり、外国人の日本語の対応では心配という場合は、いっそ日本に電話をかけて確認するという方法も忘れてはいけません。

言語の問題

 言語は話せれば良いわけではない

上記で紹介した以外にも、「は?」というようなやりとりが散々ありました。確かにスタッフの日本語は敬語がしっかりと使われており、とても丁寧なのですが、とにかく回答が間違っているのです。私たちが欲しい情報はそんなことではないのに、ニーズに合わない回答を自信満々によこされても意味がありません。

しかし、中国で生活していると、実はこのような受け答えは日常茶飯事なんです。ピンポイントで聞かなければ答えが得られない、人によって言い分が違う、想像の斜め上を行く答えが返ってくる、などという事は普通のことです。そのため、もしもこれが中国人同士の会話であったなら、彼らには違和感がないかもしれません。

 ビジネスは相手のニーズに応えることが大切

しかし、そのようなことが日常茶飯事ではない外国人に対しこのような返答をしていたら、外国人に対してコールセンターを設ける意味さえないのではないかと感じました。実はこの時、夫にも英語で同じ質問をしてもらったのですが、返ってくる答えは日本語での質問に対する回答とどれも似たようなもので、大した助けにはならなかったのです。ちなみに、調べたウェブサイトではドイツ語も対応可と書かれており、夫はドイツ語を話すためそこに書かれたドイツ語専用の電話番号にかけてみたのですが、「回線が混んでいる」とのことで繋がりませんでした。

ビジネスというのは、相手のニーズに応えてこそ成り立つものです。自分の国の人間に対するサービスであるならば、確かに自分の国で一般的な受け答えをしていれば良いかもしれません。しかし、外国人に対するサービスであるならば、やはり外国人が疑問に思うこと、外国人が知りたがることなどを把握し、それに対応してこそ、サービスと言えるのではないかと思うのです。言語が話せるというだけではサービスにはならないのです。

 日本で最もグローバル化した場所

グローバル化が進む昨今、日本でも「英語が通じる」べき場面が多くなりました。しかし、実際は未だに外国人に対するニーズが満たされていない場面も少なくはありません。

かつて、アメリカの大学の学生たちを日本の大学に招待し、日本の歴史や文化を学んでもらうというジョイントプログラムを組んだことがあります。彼らを東京の国会議事堂に案内した時、英語のパンフレットはもらったものの、英語が話せるスタッフが1人もおらず、学生たちのパンフレットに関する疑問は誰にも答えてもらうことができませんでした。国会議事堂と言えば日本の政治の中心地であり、外国人の観光客などのツアーも積極的に行っており、英語のパンフレットまで用意しているにも関わらず、外国語が話せるスタッフが1人もいなかったのです。

その反対に、外国人のニーズにしっかりと応えている場所もありました。かつて、夫と結婚する前に彼を秋葉原のメイド喫茶に連れて行ったことがあります。彼がそのようなものに興味を持っているわけではないのですが、私自身が日本文化の一環としてぜひ連れて行きたいと思っていたのです。

ドアを開けた瞬間、メイドさん達は彼が外国人であるということを一瞬で把握し、「お帰りなさいませ、ご主人様」を英語で言いました。お店のシステムやメニュー、美味しくなるおまじないの説明なども全て英語で言ってくれて(おまじないは日本語でした)、システム等に関するこちらの質問にも全て英語で答えてくれました。夫が、日本人ならば聞かないであろうメイド喫茶に関する質問をしても、彼女たちはきちんと対応してくれました。これは、そのメイド喫茶にやってくる外国人に対してどのように対応すればよいのかということをしっかり把握しているからできることだと思います。実はちょうど国会議事堂での経験の直後だったため、日本で最もグローバル化した場所は秋葉原かもしれないとさえ感じたものです。

とにかく早めに下準備をすることが大切

海外で生活をしていると、ちょっとしたことでとてつもなく時間がかかることがあります。確かに私たちが生活をしている中国は私たち夫婦の出身国ではなく、私たち自身は中国語を話さず、中国は英語が得意と言える国ではない、という理由もありますが、何よりも私たちが培ってきた習慣と中国の習慣が違うため、こちらが聞きたい内容が相手に伝わらず、いちいち時間がかかってしまうのです。つまり、外国人としてのニーズが相手に伝わらないため、わかってもらうのにものすごく時間がかかるのです。

確かに、ここは日本ではないのだから日本と同じサービスを期待してはいけないという言い分は痛いほどわかります。しかし、相手が日本語でサービスを提供している以上、やはり日本人としてのサービスを求めるということは決しておかしなことではないとも思います。そして、それは日本国内において外国語でサービスを提供する上でも同様です。

しかし、同時にそれはなかなか難しいということも承知しています。だからこそ、もしも外国人として相手にサービスを求めるならば、欲しい答えを得るまでに時間がかかる可能性があるということを理解しておかなければいけません。今回、私たちが長男の航空券をどうすれば良いのか調べ始め、実際に予約するまで半日以上かかりました。ですから、特に海外に住んでいるのならば、日本と同じ感覚で「それくらい電話すればすぐわかるだろう」と思わず、とにかく時間がかかるということを前提に、早め早めに準備をしておかなければならないのだと感じています。

 

   

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